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Hitachi

 

2004年6月30日
株式会社 日立製作所

国内初、インターネットで戸籍手続を実現する
「戸籍手続オンラインソリューション」を自治体向けに販売開始
自宅のパソコンから電子戸籍証明書の請求や交付、婚姻届などが可能に

日立製作所 情報・通信グループ(グループ長&CEO:古川 一夫、以下 日立)は、このたび、役所の窓口などで行われている戸籍謄抄本の請求・交付、婚姻届などの戸籍手続をインターネットで可能にする「戸籍手続オンラインソリューション」を、自治体向けに7月1日から販売開始します。本ソリューションにより、自治体は、既存の戸籍情報システムなどの資産を有効に活用しつつ、法務省の「戸籍手続オンラインシステム構築のための標準仕様書(以下 標準仕様書)」に準拠した戸籍手続オンラインシステムを短期間で導入し、安心・安全なサービスを提供できます。住民からの請求や届出が電子化されるため、紙で行っている事務作業の手間が省け、業務の効率化が図れます。また、住民は、役所の窓口での戸籍手続に加え、自宅からインターネットでも可能になるため、利便性が一段と向上します。例えばパスポート申請のように戸籍謄抄本の添付が必要な申請も、将来的には、交付された電子戸籍証明書(*1)を添付して自宅から電子申請が行えるようになります。
なお、本ソリューションは、「導入コンサルテーションサービス」と「システム構築サービス」、「運用支援サービス」で構成し、当社の戸籍事務のノウハウや電子申請システムの構築で培ったノウハウ、セキュリティ技術を活用し、導入検討段階における現状調査・分析から構築後の保守、セキュリティ監視まで、トータルに支援するものです。

*1
電子戸籍証明書とは、戸籍情報システムを導入している市区町村が、従来紙の書面で交付していた戸籍の証明書を、電子情報としてオンラインで交付するもの。戸籍手続オンラインシステムでは、電子署名が付与された XML形式の電子戸籍証明書が住民に交付されます。

e-Japan戦略の中で、政府は行政手続の電子化を推進しています。行政手続の中には戸籍謄抄本の添付が義務付けられているものが多く、戸籍手続のオンライン化は、電子申請サービス実現における課題の一つでもありました。本年4月に法務省が施行した「戸籍法施行規則の一部を改正する省令(平成16年法務省令第28号)」により、市区町村は、戸籍手続オンラインシステムを使用して、電子戸籍証明書の請求・交付や戸籍に関する届出を行うことが可能になりました。

日立は、自治体における戸籍事務の電子化の検討が開始された1985年以来、戸籍事務コンピュータ化調査研究会などに積極的に参画し、ノウハウを蓄積してきました。1989年には、日立戸籍情報システムを製品化し、その販売実績は300団体以上になります。さらに、今回の標準仕様書策定のための実証実験も、法務省から委託を受け実施しました。本ソリューションは、これらのノウハウや技術、実績を基に開発したものです。

戸籍手続オンラインソリューションの特長

1. 導入検討段階での現状調査・分析から、構築後の運用・保守までトータルに支援

戸籍手続オンラインシステムの導入においては、標準仕様書に準拠したシステムであること、個人情報保護条例の制定や見直し、法務省への事前開始報告などのさまざまな条件が法務省により定められています。さらに、既存の戸籍情報システムと連携しながら、インターネットで安心・安全なサービスを実現する必要があります。日立は、長年培ってきた戸籍事務に関する総合的なノウハウや電子申請システムの構築で培ったノウハウを活かし、現状調査・分析、事務運用整備に向けた検討や専門組織立上げの支援から、既存資産を有効活用したシステムの設計・構築、住民や職員へのサポートサービスまでトータルに支援します。

2. パッケージソフトウェアにより、法務省の標準仕様書に準拠したシステムを短期間で構築可能

インターネットでの戸籍手続に必要な機能やセキュリティ機能など、法務省の標準仕様書に準拠した機能をパッケージソフトウェアとして提供するため、既存の戸籍情報システムと連携したシステムを短期間で構築可能です。さらに、市町村共同利用型電子申請システムの構築で得た経験を活かし、戸籍手続オンラインシステムの設計、構築においても、共同利用型や単独利用型などの運用形態に柔軟に対応します。

3. 豊富な実績に基づくセキュリティ技術と運用支援ノウハウにより、安心・安全なサービスを支援

インターネットでの安心・安全な戸籍手続の実現に向け、セキュリティ技術と運用支援ノウハウにより、システム面だけでなく運用面も含むセキュリティサービスを提供します。具体的には、個人情報保護条例やセキュリティポリシーの現状把握と策定・改定支援、既存システムのセキュリティ診断とリスク分析、既存システムとの連携を考慮したセキュリティ機能設計、運用開始前の安全性検証テスト(ペネトレーションテスト)、導入後の定期的なセキュリティ監査やセキュリティ監視などを実施します。

戸籍手続オンラインソリューションメニュー体系

サービス名内容価格
(税込)
提供
時期
導入コンサルテーションサービス調査分析支援 導入検討組織立上げ支援、現状調査・課題分析(システム/業務/運用)、簡易セキュリティ診断、個別リスク分析 など 90万〜2004年
7月1日
基本計画策定支援 基本計画書策定支援、システム運用ガイドライン策定支援、事務手続支援、セキュリティポリシー策定・改定支援 など 個別見積2004年
7月1日
システム構築サービス運営準備支援 制度改定・整備支援、事務手続支援 など 個別見積2004年
7月1日
パッケージソフトウェア「戸籍手続オンラインシステム」2005年
3月
構築・パッケージ導入 「戸籍手続オンラインシステム」導入、既存戸籍情報システムとの連携、ペネトレーションテスト など
運用支援サービス稼働前試行サービス 住民への広報、稼働前システム試行 など 個別見積2005年
3月
研修サービス 研修計画策定、操作研修、セキュリティ教育 など
サポートサービス 職員向けヘルプデスクの設置、障害対応、稼働維持支援、住民向けコールセンター設置、セキュリティ監査、セキュリティ監視 など

販売目標

2007年度までに500自治体

デモ展示

日立電子行政ショールーム「CyberGovernment Square」にて、8月中旬から、電子戸籍証明書の取得を例にした「戸籍手続オンラインシステム」のデモをご覧いただけます。
<日立電子行政ショールーム「CyberGovernment Square」>
住所:東京都港区西新橋2-1-1 興和西新橋ビル15階
TEL:03-5251-5672、FAX:03-3501-2608

  • 日立電子行政ショールーム「CyberGovernment Square」

以上

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