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高性能弁「日立ハイパーバルブ(HHV)」
耐食性・耐エロージョン性・低Co溶出特性などに優れたHHVと,その性能の検証


Development of High-Performance Valve “HHV(Hitachi Hyper-Valve)”

清時 芳久 日立製作所 電力・電機グループ 原子力事業部 原子力生産本部
近崎 充夫 日立製作所 日立研究所 材料・デバイス研究センタ エネルギー材料研究部



口絵
注:略語説明
HHV(Hitachi Hyper-Valve),UT(Ultrasonic Test;超音波探傷検査)
従来の弁における諸懸案とHHVによる対応方針,およびHHV採用の効果
 従来,弁の弁座にかかわるもろもろの懸案事象は,環境・材料・応力の組み合わせによって発生している。HHVは,金属組織の改造による耐食性・耐エロージョン性の向上と,残留応力の低減により,これらの諸現象の発生を抑制する。その結果,HHVの採用により,弁だけでなく,火力・原子力発電所の保守性・信頼性もいっそう向上させることができる。また,HHVの低Co溶出特性は,原子力発電所の放射線従事者の被ばくを,現状よりもさらに低減することができる。



 火力・原子力発電所の弁の弁体・弁箱の弁座に肉盛しているCo(コバルト)基合金は,高温・高流速・高溶存酸素環境下で使用されるため,弁の保守性・信頼性の向上を図るには,特に耐食性,耐エロージョン性の向上が必要である。

 日立製作所は,Co基合金の代表的な化学組成RCoCr-Aの範囲で共晶炭化物を粒状・塊状に分散させた合金を製作し,弁座に加工して,弁として必要な諸特性を評価した。その結果,この新しい弁座を持つ弁“HHV(Hitachi Hyper-Valve)”は,従来のCo基合金を肉盛した弁と比べて大幅な性能の向上を達成できることがわかった。特に,Co溶出量は従来の弁座の約1/10と少なくなることから,原子力発電所での被ばくの低減に寄与することができる。さらに,HHVの実機への適用性を確認するため,HHVとCo基合金を肉盛した従来弁を実機と同様の環境下に設置し,弁座の劣化具合を評価した結果,HHVは実機でも優れた耐食性,耐エロージョン性を発揮することを確認した。


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