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HIGHLIGHTS 2004


左からRAIDシステム事業部開発本部コントローラ設計部の金井 宏樹主任技師,同本部システム第二設計部の中山 信一主任技師,ソフトウェア事業部システム管理ソフトウェア本部RAIDソフト設計部の阿部 正克主任技師,および同部の小林 耕三UL技師

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SANとNASをシームレスに統合する
“SANRISE9900V NAS Blade”

 e-ビジネスの急激な拡大とブロードバンドコミュニケーションの活性化により,情報システムに蓄積されるデータ量が激増している。これらの膨大なデータを戦略的に活用し,TCOの最適化を図るには,多様なネットワークシステムを統合したストレージソリューションが必要となる。日立製作所は,SANRISE9900VシリーズのストレージにNASブレードを差し込むことによって容易にSANとNASの統合を図る“SANRISE9900V NAS Blade”を開発した。


SAN/NAS統合が求められる背景は

 アプリケーションの多角化や,データの戦略的な活用に伴うシステム拡張を背景に,企業内ではSAN(Storage Area Network)やNAS(Network Attached Storage),メインフレーム向けといった多様なネットワークストレージが並立する時代となりました。このため,各ストレージごとの使用効率や,運用管理コストが増大するという問題が発生してきたのです。TCO(Total Cost of Ownership)削減とROI(Return on Investment)の向上によって企業競争力を高めるためには,ホスト側チャネルも含めた効率的なストレージの統合と,運用管理の簡素化・自動化が必要です。SANRISE9900V NAS Bladeは,こうした課題を「マルチネットワーク ストレージ コンソリデーション」によって解決するための新製品です。


SANRISE9900V NAS Bladeの特徴は

 従来のNASでは,NASエンジンを搭載したNASヘッド・ゲートウェイとストレージをファイバチャネルなどで接続するシステム構成が一般的でした。これに対し,私たちは,SANRISE9900Vシリーズの筐(きょう)体内に納まるコンパクトなNASブレードを開発し,一つの筐体でメインフレームとSAN,そしてIP(Internet Protocol)ネットワークを活用するNAS/iSCSI※)をトータルにサポートしたのです。これにより,従来の分離システムに比べてオーバヘッドを極小化できるほか,部品数の削減による信頼性向上と,接続するネットワーク環境を意識せずにストレージリソースを有効に活用できる環境を実現しました。要求性能に応じてNASブレードをスケーラブルに増設できる点や,SAN環境で実績のある“ShadowImage”,“TrueCopy”などのバックアップ機能をSAN/NAS統合環境でそのまま利用できる点なども大きな特徴です。


開発で苦労した点は

 NASブレードでは,ファイルサーバ機能だけでなく,RAID(Redundant Array of Independent Discs)を制御するコントローラの部分も含めて3U(1U=約44.45mm:ラック筐体の取付基本単位)のボード1枚に納まる設計としています。このため,高密度実装や冷却などに対応できる高度な新技術を投入しました。また,NASブレードを差し込めばネットワークストレージとしてすぐに使えるという,導入の容易さも徹底的に追求しています。一般的なNASサーバでは,サーバのセットアップやネットワーク設定,メンテナンスなどに煩雑なオペレーションが必要ですが,SANRISE9900V NAS Bladeでは,そのような心配はまったく必要ありません。ウェブブラウザからGUI(Graphical User Interface)で効率的に運用管理できる使いやすさに加え,「JP1/HiCommandシリーズ」と連携したSAN/NAS統合運用も大きな特徴です。


今後の展開は

 いっそうスケーラブルで管理の容易なマルチネットワーク ストレージ コンソリデーションを実現していくため,今後も高付加価値なソリューションを提供し続けていきたいと思います。

※) iSCSIブレードは2004年までにサポートの予定
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