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2012年11月26日
日本土地建物株式会社
株式会社日立製作所

「日土地内幸町ビル」に
日立のクラウド型ビルファシリティマネジメントソリューション
「BIVALE」を導入し従来比約29%の省エネルギー効果を実証

  日本土地建物株式会社(代表取締役社長 : 吉田 卓郎/以下、日土地)と株式会社日立製作所(執行役社長 : 中西 宏明/以下、日立)は、ビルの省エネルギー、CO2排出量削減対策の一環として「日土地内幸町ビル」(東京都千代田区内幸町1−2−1)に、日立のクラウド型ビルファシリティマネジメントソリューション「BIVALE(ビヴァーレ)」を導入し、2012年2月1日から効果検証を実施してきました。その結果、空調の熱源システムの高効率運転を実現し、夏期(6月1日〜9月30日)における熱源システムの一次エネルギー*1使用量を、2010年度と比較し約29%*2削減できることを実証しました。

  「日土地内幸町ビル」では、ガスをエネルギーとする吸収冷温水機と電気をエネルギーとする空冷チラーの熱源システムで建物全体の空調を行っています。しかしガスと電気の単価は、季節・時間帯により変動します。そのため、同じ機器の組み合わせで運転していても運転コストは変動し、高コストな運転となっている場合がありました。また、冷房の場合、送水温度を上げることで熱源機器のエネルギー使用量は削減されますが、流量やポンプのエネルギー使用量が増えるといった相反する関係にあるため、それを設備管理者が随時状況を判断して制御することは困難でした。
  一方「BIVALE」は、ユーザーがPCからインターネットを経由して季節・時刻毎の単価を入力することにより、熱源システム全体の運転コスト(またはCO2排出量)が最小となる熱源機器の台数、組み合わせ、および冷温水の流量や温度の最適な組み合わせを5分毎に演算し運転制御を行います。
  今回、「日土地内幸町ビル」に「BIVALE」を導入したことで、設備管理者が冷温水の温度・流量を監視し手動により運転台数の制御を行っていた2010年度と比較して、今夏(6月1日〜9月30日)において、一次エネルギー使用量を約29%削減できることが実証できました。

  また、これまで「日土地内幸町ビル」では毎月、人手により90カ所の電力メーターを検針してきましたが、「BIVALE」導入により自動検針が可能となりました。加えて「BIVALE」によるエネルギー使用量の「見える化」により、テナントが自ら時間・日・月毎のエネルギー使用量を把握できるようになりました。これにより設備管理者の作業負担の低減や、テナントの省エネ意識の高まり、データの信頼性や視認性が向上し、各テナントの省エネルギー対策の基盤となっています。
  日土地と日立は、今後も同ビルにおいて「BIVALE」による中間期・冬期の効果検証を継続し、省エネルギー、CO2排出量削減の向上に努めるとともに、他のビルへの展開も検討していきます。

*1
石油等の化石燃料や太陽光・水力等自然界から直接得られるエネルギーのこと。
*2
一次エネルギー換算係数 電気 : 9.97MJ/kWh、ガス : 45MJ/Nm3を用いて算出、比較した。

「BIVALE」のサービス概要

[画像]「BIVALE」のサービス概要

「日土地内幸町ビル」熱源システム概要

項目 機器番号 名称 仕様 台数
熱源機 RH‐1・2 ガス冷温水機
モジュール型
(3ユニット)
冷房能力 633 kW
暖房能力 515 kW
2台
RR-1・2 空冷チラー
モジュール型
(6ユニット)
冷房能力 480 kW
暖房能力 510 kW
2台
補機 PCD-1・2 冷却水ポンプ 水量 2,992L/min 2台
CT-1・2 冷却塔 水量 2,992L/min 2台
PCH-1・2 冷温水1次ポンプ 水量 1,296L/min 2台
PC-1・2 ・3・4 冷水2次ポンプ 水量 1,140L/min 4台

「日土地内幸町ビル」に導入された「BIVALE」機能の概要

1. 空調熱源システムの高効率運転制御

(1) 熱源機台数の最適化制御
ガスをエネルギーとする吸収冷温水機と電気をエネルギーとする空冷チラーの運転コストを自動計算し、運転コスト(またはCO2排出量)が最小となる組み合わせを演算し、運転台数の制御を行います。
(2) 冷温水流量と温度の最適化制御
熱源システム全体の運転コスト(またはCO2排出量)を最小とするため、冷温水の流量、および温度の最適な組み合わせを演算し運転制御を行います。
(3) 冷却水ポンプ流量制御・台数制御
吸収冷温水機の各号機の運転信号から、必要となる冷却水流量を計算し、ポンプの運転台数や、流量の制御を行います。
(4) 二次ポンプ流量制御・台数制御
流量から必要な運転台数、圧力から必要となる流量を演算し、ポンプの運転台数や、流量の制御を行います。

2. テナントに対するエネルギーの「見える化」

(1) 無線計測装置によるエネルギー使用量自動検針
各テナント(フロア・系統単位)におけるエネルギー使用量を、無線計測装置により自動検針します。施工コストを大幅に低減することができます。
  • (2) 各テナントにおけるエネルギー使用量のデータ閲覧
    • [1] 統計データ
      「時間ごと」「日ごと」「月ごと」のエネルギー使用量のグラフ表示およびデータのダウンロードを行います。
    • [2] 分析データ
      目標値との比較表示、当年度・前年度・前々年度との比較表示およびデータのダウンロードを行います。

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 都市開発システム社 カスタマーサポートセンター
電話 : 03-3620-1040(直通)

以上

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