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2012年10月18日

日立データセンターの西日本における最大拠点、「岡山第3センタ」を開設

BCM強化やビッグデータ利活用など新たなITサービス需要への対応

[画像]「岡山センタ」の外観 (向かって左手が第3センタ)

  株式会社日立製作所(執行役社長 : 中西 宏明/以下、日立)は、このたび、岡山県内に3棟目となるデータセンター専用ビルを建設して「岡山第3センタ」(以下、新センター)を開設し、11月1日からサービスを開始します。新センターの開設により、岡山のデータセンターは、日立の西日本地区での最大拠点になります。
  新センターは、堅牢な建物構造やセキュリティ設備、運用体制を備え、堅牢性や信頼性を追求したデータセンターであり、企業のBCM(事業継続マネジメント)への更なる意識の高まり、ビッグデータの利活用に代表される新しいITサービス需要の増加といった企業ニーズを支える基盤として、高信頼・高品質のサービスを提供していきます。
  また、新センターは、電力システム社やインフラシステム社、株式会社日立プラントテクノロジー、株式会社日立建設設計など、日立グループ一体となって進める環境配慮型データセンター事業の成果を結集し、最新の高効率空調システムや無停電電源装置(UPS)などデータセンター設備と建物構造そのものに対する環境負荷低減を最適に組み合わせた最新鋭の環境配慮型データセンターです。

  昨年の東日本大震災以降、企業の事業継続に対する意識は高まりを見せています。また、クラウドコンピューティングやスマート情報、ビッグデータ利活用などに代表される新しいITサービス需要も増加し続けており、データセンターはこれらのニーズを支える基盤として、その重要性を増しています。
  日立は、安定したITサービスの提供と新たな企業ニーズへの対応に向け、地震や風水害など災害リスクの少ない岡山県内に保有するデータセンターをさらに拡充して、新センターの建設を進めてきました。

  新センターは、日立グループの総合力を結集し、堅牢性・信頼性・環境配慮などを追求すると同時に、建設地である岡山の文化を各所に織り交ぜ、「和」のデザインを館内に取り入れ、「建物」「設備」「人」との調和をめざします。

「日立岡山第3センタ」の特長

1. 国内で最高ランクの堅牢性および信頼性

  新センターは、地震や水害などの災害リスクが少なく、岡山県内でも特に堅固な地盤を持つ土地に直接基礎工法の免震構造を用いて建設されました。地震における予想最大損失比率を示すPML*1では、1.6%という高い評価を第三者機関より得ています。また、電源設備の二重化や指静脈認証装置といった堅牢かつ高信頼な設備を配備し、「JDCC*2データセンター ファシリティ スタンダード」のティア4*3に適合するなど、国内最高ランクのデータセンターファシリティ基準での建物・設備の堅牢性および信頼性の評価を受けています。

*1
PML(Probable Maximum Loss) : 予想最大損失。地震により発生する被害を元の状態に戻すのに必要な費用(復旧費、休業損失を含む)が、元々の資産価値に対して何%に相当するかを数値で評価する指標
*2
JDCC(Japan Data Center Coucil) : 日本データセンター協会
*3
ティア : 日本の実情に即したデータセンターのファシリティ基準で、ティア1からティア4まで4段階に分類(ティア4が最高ランク)した日本独自のデータセンター規格

2. ITU(国際電気通信連合)の国際規格に採用された空調方式を適用

  2011年11月に、日立が実証したデータセンター冷却方式の選定基準が、世界三大国際標準化機関の一つであるITU*4の国際規格に、日本からの提案として初めて採用されました。その国際規格に準拠する日立プラントテクノロジーの天吊型の冷媒自然循環式局所冷却システム「Ref Assist(レフ アシスト)」を、今回、最新鋭の省エネ空調システムとして、日立グループのデータセンターに初めて全面適用しています。本システムにより、データセンターの空調消費電力の削減と、サーバーラック設置スペースの有効活用が可能となります。
  そのほか、熱環境の合理化と省エネルギー化の両立をはかるダブルスキンカーテンウォールや屋上遮熱塗料といった建屋レベルにも環境負荷低減に配慮した設計を行いました。データセンターのエネルギー効率指標である設計PUEは1.4*5、建物の環境性能評価指数であるCASBEE*6はAランクに該当するなど、環境配慮型のデータセンターとなっています。

*4
ITU(International Telecommunication Union) : 国際連合の専門組織のひとつで、電気・無線通信分野の標準化活動の推進、電気通信技術の開発、通信周波数の管理などを目的としている(本部はスイス ジュネーブ)
*5
PUE(Power Usage Effectiveness) : IT機器の消費電力量に対するデータセンターの総電力量の割合。今回算出した 設計PUE1.4は、JDCCの設計PUEの算出方式に基づいたもの
*6
CASBEE : 建築環境総合性能評価システム。建築物の環境性能を地球環境への配慮や利用者にとっての快適性などから総合的に評価するもの

3. 国内・海外に向けた幅広いサービスを提供

  新センターの開設により西日本地区の主要拠点として、クラウドサービス市場の成長・拡大へ対応するとともに、企業ニーズにお応えするデータセンターサービスを提供していきます。具体的には、東日本地区の主要拠点である横浜のデータセンターと高速専用回線で接続し、日立統合管制センタ*7による運用サービスを提供するとともに、各地域に分散するデータセンター間も接続することで仮想統合し、各データセンター特有のサービスも活用可能となります。さらに、国内のハブセンターとして、アジア地域を中心とした海外のデータセンターとのサービス連携を進め、企業のビジネス展開を支援していきます。グローバル展開やビッグデータ利活用などの新たな取組みへ対応するとともに、企業活動を支える日立のクラウド事業基盤となるデータセンターとして、安心・安全・高品質なサービスを提供していきます。

*7
日立統合管制センタ : 2009年7月に開設した横浜第3センタ内に設置

新センターの建築概要

所在地 岡山県岡山市
敷地面積 約18,000m2
延床面積 約6,500m2
建物構造 鉄骨造(CFT柱構造)・直接基礎工法(免震構造)
建物規模 地上4階
準拠基準 FISC*8、JEITA*9、JDCCデータセンターファシリティスタンダード
*8
財団法人 金融情報システムセンター「金融機関等コンピュータシステムの安全対策基準」
*9
社団法人 電子情報技術産業協会「情報システムの設備ガイド(JEITA ITR-1001C)」

関連情報

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 情報・通信システム社 ITサービス事業部
データセンタ本部 [担当 : 萩原]
〒140-0013 東京都品川区南大井六丁目26番3号 大森ベルポートD館

以上

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