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Hitachi

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2012年4月12日

統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」
および日立アドバンストサーバ「HA8000シリーズ」のラインアップを強化

サーバの仮想化やクラウド基盤に求められる性能を強化した新モデル「BS500」を
追加するとともに、ハイエンドモデル「BS2000」と「HA8000シリーズ」の性能を強化

[画像](左)「BS500」 (右)「HA8000/RS220-h」

  株式会社日立製作所(執行役社長 : 中西 宏明/以下、日立)は、このたび、統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」のラインアップに、サーバの仮想化や、クラウドコンピューティング(クラウド)、大量データを扱うシステムなどのシステム基盤に求められる処理性能や拡張性、運用・管理機能を強化したブレードサーバの新モデル「BS500」を追加するとともに、基幹系システム向けのハイエンドモデル「BS2000」において処理性能とメモリ容量を強化した新製品を開発し、4月13日から販売を開始します。グローバルでは、日立データシステムズ社(Hitachi Data Systems Corporation、本社 : 米国サンタクララ、CEO : ジャック・ドメ)が、「BS500」を「Hitachi Compute Blade 500」、「BS2000」を「Hitachi Compute Blade 2000」の名称で提供し、グローバル事業展開を加速します。
  また、PCサーバである日立アドバンストサーバ「HA8000シリーズ」のラインアップに、処理性能とメモリ容量を強化したラックマウントサーバの2プロセッサーモデル「HA8000/RS220-h」「HA8000/RS210-h」を追加し、4月13日から販売を開始します。
  なお、今回の新製品群は、すべて最新のインテル® Xeon® プロセッサー E5-2600製品ファミリーを採用しています。

  近年、クラウドの拡大や、多機能情報端末の急速な普及などを背景として、流通、医療、金融、行政、さらには、エネルギーや水処理、交通をはじめとする社会インフラなど、さまざまな分野で、発生するデータを収集、蓄積、検索、処理、分析して利活用するニーズが拡大しています。そのような中、クラウドなどのシステム基盤であるサーバには、効率的なIT投資を実現する仮想化技術への対応や、集積度の向上、大量データを扱うための処理能力の強化、および広帯域で拡張性の高いネットワークへの対応が求められています。また、クラウドサービスを提供するデータセンターでは、システムの集中による管理範囲の大規模化と、システムの混在によるネットワークの複雑化により、柔軟かつ容易なシステム基盤の構築・運用が求められています。

  日立は、ブレードサーバ、ストレージ、ネットワーク装置を、システム管理ソフトウェアで一体化し、システム全体の統合的な運用管理を実現する統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」を2004年に製品化し、企業の基幹系システムからPCサーバの統合まで、幅広い用途向けに提供してきました。

  今回新たに製品化した「BS500」は、高信頼な日立独自のサーバ仮想化機構Virtage(バタージュ)や、障害発生時に予備サーバブレードへ自動的に切り替え、業務への影響を最小限に抑えるN+1コールドスタンバイ機能など、「BladeSymphony」のハイエンドモデル「BS2000」、小型高集積モデル「BS320」の機能や信頼性を引き継ぎながら、イーサネット・ファブリック*1など、最新のデータセンターネットワークにも対応し、サーバの仮想化や、クラウド、大量データを扱うシステム基盤に求められる処理性能や拡張性、柔軟性、運用性を備えた製品です。同時に、従来から展開している「BS2000」および「HA8000シリーズ」のラインアップに、処理性能とメモリ容量を大幅に強化した新製品を追加しました。

*1
イーサネット・ファブリック : データセンターにおいて求められる性能や運用性を向上するための特徴をもった、イーサネットのネットワーキング技術。

  日立は、クラウドや、大量データの利活用、社会インフラなど、幅広い分野のシステム基盤として、新たに展開する「BS500」をはじめとする新製品群を提供し、高効率・高信頼なシステムの柔軟かつ容易な構築・運用を支援します。

「BladeSymphony」新製品の特長

1. 新モデル「BS500」の特長

(1) 高性能・高信頼

  「BS500」の標準サーバブレードである「BS520Hサーバブレード」は、最新のインテル® Xeon® プロセッサー E5-2600製品ファミリーの搭載により、優れた処理性能を実現しています。また、高密度なブレード形態でありながら、24メモリスロットを装備し、最大512GBのメモリを搭載可能で、仮想化の集約度を向上できます。さらに、障害発生時に予備サーバブレードへ自動的に切り替え、業務への影響を最小限に抑えるN+1コールドスタンバイ機能を備えるなど、高い信頼性を実現しています。

(2) サーバ仮想化およびクラウドへの対応
  • [1] 用途に応じて選択できるサーバ仮想化環境
      サーバの仮想化環境として、高信頼な日立独自のサーバ仮想化機構Virtageを標準で搭載しています。1サーバブレードあたり無償で4LPAR*2まで、最大30LPARまで利用できます。また、VMware® ESX/ESXi、Microsoft® Windows Server® 2008 Hyper-V™、Linux® KVMにも対応し、用途に応じた仮想化環境を利用できます。
  • [2] サーバ仮想化およびクラウド環境に対応する柔軟なネットワーク機能
      サーバの仮想化や、クラウド、大量データを扱うシステム基盤においては、ネットワークをいかにシンプルにして運用負荷を軽減し、同時に処理性能を落とすことなく柔軟な拡張性を実現するかが重要となります。「BS500」は、以下のとおり柔軟性の高いネットワーク機能を備えています。
    • Data Center Bridging(DCB)*3への対応
        「BS500」は、LANとSAN(Storage Area Network)のI/O(データ入出力)の統合を可能にする通信規格であるDCBをサポートしており、異なる種類のI/Oが混在する環境でも、複数のネットワークアダプターやスイッチを設置する必要がありません。
    • Converged Network Adapter(CNA)*4のポート分割機能
        CNAのポート分割機能により、1つの10Gbpsの物理ポートを4つの論理的なポートに分割して利用することが可能なため、ネットワーク装置やストレージとの接続に必要なアダプターの数を抑えることができます。また、分割したポートごとに帯域の制御が行えるため、柔軟なネットワーク構成を実現します。
    • イーサネット・ファブリックへの対応
        「BS500」は、新たなネットワーク・アーキテクチャ「イーサネット・ファブリック」に対応した10Gbps DCBスイッチモジュールをサポートしています。従来のイーサネットでは、冗長経路においてループトポロジー*5が発生しないようにスパニング・ツリー*6を設定する必要がありましたが、イーサネット・ファブリックでは、ループトポロジーがあってもスパニング・ツリーを設定することなく、複数の経路を有効活用することができ、管理の簡素化とリソースの利用効率向上を実現し、投資効果を高めます。
*2
LPAR(Logical PARtitioning/Logical PARtition) : 仮想化の実現方式の1つで、ハードウェア(サーバなど)がもつリソース(プロセッサー、メモリなど)を論理的に複数の区画に分割して割り当てる方式(Logical PARtitioning)、または、その割り当てられた区画(Logical PARtition)。
*3
Data Center Bridging(DCB) : LAN、SANなどのインタフェースを統合する目的で、IEEE(アイ・トリプル・イー)で標準化されているイーサネットの拡張規格。
*4
Converged Network Adapter(CNA) : DCBを利用するためのLAN/SAN統合型のネットワークアダプター。
*5
ループトポロジー : LANにおいて、ループ型に接続する接続形態(ループ構成)。ループ構成が存在すると、システムの性能が落ちたり、スイッチの動作が不安定になる問題が発生する。
*6
スパニング・ツリー : IEEEで規格化されている、LAN構成においてループ構成を回避するための通信プロトコル。
(3) 容易な運用管理

  サーバシャーシの設定は、定義ファイルを利用して行うことができます。PC上であらかじめ定義ファイルを作成し、USBメモリやリモートからサーバシャーシにコピーすることで、間違いがなく短時間で設定を行うことが可能です。また、統合WebコンソールのGUI(Graphical User Interface)による直感的な操作で、サーバシャーシの設定や各モジュールの状態確認、ファームウェアの一括配布などが可能です。これらは、リモートコンソール機能により、遠隔地からも操作ができます。
  万一の障害発生時には、統合Webコンソール上に障害情報が表示されるため、障害部位を容易に特定することが可能です。また、「BS500」本体においても、障害部位をLEDの点灯で表示し、プロセッサー以外の部品は工具を使わずに交換できるため、短時間でメンテナンスが行えます。

(4) 省電力対応

  「BS500」は、変換効率94%*7を超える業界最高水準の80 PLUS® Platinum認証を取得した電源モジュールを採用し、電力消費を低減します。また、過剰な冷却を抑制するファン回転数制御や、電源の変換効率を高めるための電源モジュールの稼働台数制御機能、サーバシャーシやブレード単位で上限値を設定することで消費電力を抑えるパワーキャッピング機能など、先進の省電力化機能を備えています。

*7
電源負荷率50%時。

2. ハイエンドモデル「BS2000」標準サーバブレード新製品の特長

  「BladeSymphony」のハイエンドモデル「BS2000」の標準サーバブレードのラインアップに、最新のインテル® Xeon® プロセッサー E5-2600製品ファミリーを採用し、処理性能とメモリ容量を大幅に強化した2モデルを追加します。「標準サーバブレードR3モデル」は、従来モデル比で約2.3倍*8となる最大5.4TBの内蔵ストレージを搭載可能で、RAID*9コントローラを標準搭載しているため、内蔵ストレージ容量が求められるシステムに適しています。また、「標準サーバブレードS3モデル」は、SANブート*10専用モデルです。従来から提供している高性能サーバブレードのラインアップと合わせ、システムに応じた製品を選択できます。

*8
2011年2月発売の「標準サーバブレードA2モデル」(最大2.4TB、RAID0時)と新製品「標準サーバブレードR3モデル」(最大5.4TB、RAID0時)の比較。
*9
RAID(Redundant Array of Inexpensive Disks) : 複数のハードディスクドライブを組み合わせ、データを分散・冗長化し、記録することで、システムの性能・耐障害性を向上することができる技術。
*10
  SANブート : サーバ内蔵のHDDではなく、ファイバーチャネルで接続した外部のSANストレージ装置のHDDから起動する機能。

「HA8000シリーズ」新製品の特長

  「HA8000シリーズ」のラインアップに、ラックマウントサーバの2プロセッサーモデル「HA8000/ RS220-h」「HA8000/RS210-h」を追加します。新モデルでは、最新のインテル® Xeon® プロセッサー E5-2600製品ファミリーの採用により、処理性能を向上するとともに、メモリ容量を従来の同等モデル比2倍の最大384GBとし、仮想化システムへの対応を強化しました。また、ストレージ容量について、「HA8000/RS220-h」では従来の同等モデル比3倍*11の最大14.4TB、「HA8000/RS210-h」では従来の同等モデル比2倍*12の最大7.2TBに、それぞれ強化しました。さらに、80 PLUS® Platinum認証を取得した電源を採用するとともに、顧客のシステム構成に最適な電源容量に応じて、2種類の電源ユニットを選択*13できるようになり、省電力化への対応を強化しました。

*11
  2011年5月発売の「HA8000/RS220」(最大4.8TB、2.5型SAS HDD、RAID0時)と新製品「HA8000/RS220-h」(最大14.4TB、2.5型SASディスク、RAID0時)の比較。
*12
  2011年5月発売の「HA8000/RS210」(最大3.6TB、2.5型SAS HDD、RAID0時)と新製品「HA8000/RS210-h」(最大7.2TB、2.5型SASディスク、RAID0時)の比較。
*13
  プロセッサーの構成や搭載数により、選択できる電源ユニットに制限があります。

本発表に際しての各社からのコメント

インテル株式会社 クラウドコンピューティング事業本部 本部長 平野 浩介

  この度の日立製作所による統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」および日立アドバンストサーバ「HA8000シリーズ」の新製品発表を歓迎いたします。最新のインテル® Xeon® プロセッサーE5ファミリーは、柔軟で効率的なデータセンターの新基準となる汎用性の高いプロセッサーです。グローバルで提供される「BladeSymphony」の新モデル「BS500」をはじめとする今回発表の製品は、インテル® Xeon® プロセッサーE5ファミリーの搭載により、今後大きな成長が見込まれるビッグデータやクラウド基盤において高い処理能力を発揮するでしょう。インテル® Xeon® プロセッサーE5ファミリーを搭載する新製品が日立製作所のデータセンター事業およびエンタープライズ顧客への導入を強力に牽引するプラットフォームとなることを期待します。

ブロケード コミュニケーションズ システムズ株式会社 代表取締役社長 青葉 雅和

  仮想化のさらなる普及やクラウドへの進化は、ネットワークのあり方にも大きな変化を強要しています。今回発表された日立製作所のブレードサーバ新モデル「BS500」に、ブロケードの「10Gbps DCBスイッチモジュール」が搭載されることで、これまでにないレベルのシンプルさと柔軟性を備えた「イーサネット・ファブリック」の構築を実現することができます。ブロケードは、日立製作所とのパートナーシップをさらに強化し、共に顧客企業におけるシステム基盤全体の効率性向上を支援していく所存です。

今回発表した製品の価格と出荷時期

製品 仕様概要 価格 出荷時期
BS500 【サーバシャーシ】
  • サーバブレード : 最大8
  • スイッチモジュール*14 : 最大4
  • マネジメントモジュール : 最大2
  • 電源モジュール : 最大4
  • 外形寸法 : W:447×D:791×H:262(mm) (6U)
【サーバブレード】
  • CPU : インテル® Xeon® プロセッサー
    E5-2600
    製品ファミリー 最大2(16コア)
  • メモリ : 最大512GB
  • ストレージ容量 : 最大1.8TB(RAID0)*15
  • サーバ仮想化機構Virtage標準搭載
1,119,300円〜
(税抜1,066,000円〜)
4月27日
*14*15
BS2000
標準サーバ
ブレード
【サーバブレード】
  • CPU : インテル® Xeon® プロセッサー
    E5-2600
    製品ファミリー 最大2(16コア)
  • メモリ : 最大512GB
  • ストレージ容量 : 最大5.4TB(RAID0)
  • サーバ仮想化機構Virtage標準搭載
533,400円〜
(税抜508,000円〜)
5月31日
HA8000 【HA8000/RS220-h】
  • CPU : インテル® Xeon® プロセッサー
    E5-2600
    製品ファミリー 最大2(16コア)
  • メモリ : 最大384GB
  • ストレージ容量 : 最大14.4TB(RAID0)*15
284,550円〜
(税抜271,000円〜)
4月27日
*15
【HA8000/RS210-h】
  • CPU : インテル® Xeon® プロセッサー
    E5-2600
    製品ファミリー 最大2(最大16コア)
  • メモリ : 最大384GB
  • ストレージ容量 : 最大7.2TB(RAID0)*15
264,600円〜
(税抜252,000円〜)
*14
  「10Gbps DCB スイッチモジュール」のFibre Channel over Ethernetは2012年度内にサポート予定です。
*15
  ストレージ容量を最大構成とする場合は、出荷時期は5月31日からとなります。

他社商標注記

  • インテル、Xeonは、米国およびその他の国におけるIntel Corporationまたはその子会社の商標または登録商標です。
  • Linuxは、Linus Torvalds氏の日本およびその他の国における登録商標または商標です。
  • Microsoft、Windows、Windows Server、Hyper-Vは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における商標または登録商標です。
  • VMware、ESX、ESXiは、VMware, Inc.の米国および各国での商標または登録商標です。
  • 80 PLUSは、米国Ecos Consulting Inc.の米国およびその他の国における登録商標または商標です。
  • その他、記載の会社名、製品名はそれぞれの会社の商標または登録商標です。

関連情報

お問い合わせ先

HCAセンター
電話0120-2580-12(利用時間 9:00〜12:00、13:00〜17:00(土・日・祝日を除く))

以上

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