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Hitachi

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2012年3月28日
株式会社日立製作所
株式会社日立プラントテクノロジー
株式会社日立システムズ

「IT設備連携省電力化ソリューション」を提供開始

データセンターやサーバ室を運営する企業向けに、さらなる省電力化を支援

  株式会社日立製作所(執行役社長:中西 宏明/以下、日立)と株式会社日立プラントテクノロジー(取締役社長:東原 敏昭/以下、日立プラントテクノロジー)と株式会社日立システムズ(取締役社長:高橋 直也/以下、日立システムズ)は、このたび、データセンターやサーバ室を運営している企業向けに、使用電力の削減を実現する「IT設備連携省電力化ソリューション」の提供を4月2日から開始します。

  近年、電力の供給を取り巻く環境は転換期を迎えており、エネルギー使用量の年平均1%削減を企業に求めている現行の省エネ法(正式名:エネルギーの使用の合理化に関する法律)においても、電力需要のピーク抑制や建物の冷暖房効率の向上など、さらなる省エネ対策を求めてくる可能性があります。
  一方、従来のデータセンターでは、サーバなどのIT機器の稼働率が低い場合でも、全てのIT機器を稼働させており、また、空調設備についても、IT機器の稼働状況にかかわらず全ての空調機を運転していたため、過剰な電力が消費されていました。今後のクラウド化の進展に伴い、その基盤となるデータセンターの使用電力はますます増大する傾向にあり、省電力化への対策が急務となっています。

  そこで日立は、仮想サーバを効率的に集約・再配置することによりIT機器の消費電力を削減する新たな技術を活用し、「IT負荷最適配置システム」を開発しました。これに、日立システムズの「電力管理システム」によるIT機器の消費電力ならびに温度情報の測定、日立プラントテクノロジーの「空調最適化制御システム」によるサーバ室の空調環境の最適化技術を連携させ、IT機器と空調設備を含めたトータルな省電力対策を実現する「IT設備連携省電力化ソリューション」を、3社から提供します。

  具体的には、IT機器の稼働率が低い場合、「IT負荷最適配置システム」により、少数のIT機器に負荷を集約し、必要部分以外のIT機器の電源をオフにすることで、IT機器全体の消費電力を削減します。そして、「電力管理システム」で収集したIT機器の消費電力・温度情報などに基づき、「空調最適化制御システム」により、熱負荷発生部分のみ空調機を運転させることで、空調消費電力を削減します。このように、IT機器と空調設備をそれぞれ最適化制御するだけでなく、相互の稼働情報を連携させることで、さらなる省電力化につなげることが可能となりました。

  この「IT設備連携省電力化ソリューション」は、日立の実証環境*1において消費電力を約3割削減しており、実務で大量の仮想サーバを有するシンクライアントシステムやWeb/メールシステムに適用すると、さらなる消費電力の削減が期待できます。

*1
日立の実証環境:5,000人規模の企業におけるERP、およびメールシステムの実環境の稼働状況を再現し、この技術の適用前と比較した場合の効果を検証。

  日立はこれまでIT機器の開発や、データセンター事業者として培ってきた幅広い運営ノウハウを蓄積してきました。今回、データセンターをはじめとする空調システムの構築で数多くの実績、ノウハウを蓄積する日立プラントテクノロジー、情報システムや付帯設備の運用・管理支援を行う日立システムズと連携し、日立グループのシナジーを発揮することで、データセンターでの消費電力の削減に貢献します。

  なお、本ソリューションに向けて開発した技術を基に、IT機器と設備機器を連携させるインタフェース仕様を、国際標準化団体であるEcma International*2において日立が主導して国際標準ECMA-400としてまとめ、2011年12月に規格発行しました。今後、この規格に準拠した機器(IT、設備)が普及することで、本ソリューションを国内外で幅広く適用していくことが可能となります。

*2
Ecma International: 1961年に設立された、情報通信機器および家電機器を 対象とした標準化専門の国際業界団体。所在地は ジュネーブ。

「IT設備連携省電力化ソリューション」の特長

  仮想サーバの集約、最適配置を行う「IT負荷最適配置システム」、ITサーバの負荷や配置に基づき空調運転の最適化を行う「空調最適化制御システム」、IT機器の消費電力、温度情報を監視する「電力管理システム」を連携して制御し、サーバ室において消費される電力を削減します。

ソリューションイメージ図

「IT設備連携省電力化ソリューション」システム概要

システム名 概要
IT負荷最適配置システム
(日立)
仮想化環境上に構築されたITシステムに関して、稼働状況や運用ポリシーを入力することにより、業務への影響を配慮した仮想サーバの集約と最適配置案を生成するツールを提供します。また、生成された集約/配置案に基づき、仮想サーバのマイグレーションなどをスケジュールに従って実施します。稼働率が低い時の仮想サーバの集約と不必要な物理サーバの停止により、電力の使用量を削減し、仮想サーバの集約の推移が予め確認できます。
空調最適化制御システム
(日立プラントテクノロジー)
従来、サーバ室の床吹出空調はIT機器の稼働状況とは関係なく、一定の風量・温度で運転していました。本システムでは、電力管理システムにて収集したIT機器の電力・温度情報やIT機器構成情報に加え、高速環境シミュレータで室内の温度解析(解析時間:約1分)を行い、空調機の消費エネルギーが最小値に近づくように空調機の運転を制御することで、良好な室内環境を維持しつつ空調機消費電力を削減できます。
電力管理システム
(日立システムズ)
IT機器と空調設備との連携による省電力化で必要となる、IT機器の消費電力や吸気温度、空調設備の消費電力や運転状態を監視し、サーバ室環境の見える化を図ります。またサーバ室環境やユーザーの管理状況にあわせたマップ表示、グラフ・表などのレポート出力機能を準備することで省電力化をサポートします。

価格

  • 個別見積り

提供開始時期

  • 2012年4月2日

販売目標

  • 2014年度までの3年間で累計100億円の売上をめざします。

関連情報

その他の関連情報

本件に関するお問い合わせ先

株式会社日立製作所 情報・通信システム社 ITサービス事業部 データセンタ本部
[アウトソーシングサービスに関するお問い合わせ]

株式会社日立プラントテクノロジー 空調システム事業本部 技術本部
TEL:03-5928-8573(ダイヤルイン)

株式会社日立システムズ
[商品お問い合わせ窓口]
TEL: 0120-346-401(受付時間:9時〜17時/土・日・祝日は除く)

以上

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