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2011年3月2日

英国の都市間高速鉄道計画に関する契約締結の見通しについて

- 英国における鉄道車両製造拠点の候補地も決定 -

  株式会社日立製作所(執行役社長 : 中西 宏明/以下、日立)は、このたび、英国運輸省(DfT : Department for Transport)の都市間高速鉄道計画(IEP : Intercity Express Programme)につき、日立が出資する特別目的会社「アジリティ・トレインズ(Agility Trains)社」を通じ、正式契約に向けた交渉を再開することとなりました。今後、日立およびアジリティ・トレインズ社は、英国運輸省を含む関係者との間で最終的な契約条件の交渉を行い、年内に正式契約を締結する見通しです。契約成立後、アジリティ・トレインズ社は、約30年にわたり英国鉄道事業者に対する車両リース事業を展開します。日立は、アジリティ・トレインズ社より同社のリース事業向けの車両の製造、並びに約30年間にわたる保守事業につき一括受注をする事となります。

  アジリティ・トレインズ社は、2009年2月12日、英国運輸省から本件に関する優先交渉権を獲得し、正式契約に向けた交渉を実施してきました。しかしながら、英国政府より、2010年5月に実施された英国総選挙への影響回避を理由として、同年2月に契約交渉が凍結されました。選挙後の新政権が緊縮財政へ方針転換を図ったことにより、IEPを含む各政府投資案件に対して厳しい見直しが実施されました。これを受け、アジリティ・トレインズ社は提案の改善を重ね、その結果、英国政府より信頼性・環境負荷・快適な旅客サービス等を含む投資対効果の面において、更なる優位性が改めて認められたことにより、交渉再開が決断されたものです。

  また、日立は、IEPを含む今後の英国および欧州における鉄道システム事業強化に向け、欧州における鉄道車両の生産・組立拠点の設立を計画しています。現段階では、拠点の最有力候補地は、英国・イングランド北東のダーラム州ニュートン・エイクリフ(Durham County Newton Aycliffe)です。新拠点は、500人規模での生産を開始し英国の雇用創出に貢献するとともに、世界トップクラスの生産技術を備えた工場となる予定です。

日立製作所執行役社長 中西 宏明のコメント

「厳しい歳出見直しにもかかわらず、本プロジェクトの継続を決定された英国政府の決断に深く敬意を表するとともに、本プロジェクトに関して強力にご支援いただいた日本国政府および関係各位に対して、心より感謝を申し上げます。日立は、正式契約をめざして更なる努力を重ねてまいります。」

以上

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