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2009年11月20日
株式会社日立産機システム

工場内搬送自動化の革新を図る

知能型ロジスティクス支援ロボットシステムを開発

[画像]知能型ロジスティクス支援ロボットシステム

  株式会社日立産機システム(取締役社長:椎木 清彦)は、このたび、工場等での生産物流の高効率化を実現する知能型ロジスティクス支援ロボットシステム(Lapi : Logistics Automation Partner with Intelligence)を開発しました。
  本ロボットシステム(以下、Lapi)は、昨年(2008年9月8日)発表した"現場状況の変化に柔軟に対応できる物流支援ロボット"の開発コンセプト(Agility(迅速性)、 Flexibility(柔軟性)、 Safety(安全性))とロボットコア技術を元に、生産現場での搬送自動化に必要な実用機能と使い勝手を強化した新しいロボット搬送システムです。なお、本システムは、株式会社日立製作所 (執行役会長兼執行役社長:川村 隆)と共同で開発したものです。
  今後、社内外の生産現場でその実用性と導入効果を検証し、早期製品化を目指すとともに、生産物流分野以外の様々な活用シーンで人間を支援するロボットの開発を進めて参ります。
  Lapiは、11月25日から東京ビッグサイトで開催される「システムコントロールフェア2009」に出展する予定です。

構成と仕様

  Lapiは、レーザ距離センサによる高精度環境認識とこれに基づく自律走行機能、コンテナの自動ローディング機構、さらに後方監視センサとパンパーセンサによる安全機能を備え、現場ニーズに応える仕様と致しました。

本体寸法 幅695mm, 奥行き595mm, 高さ775mm(コンテナローダ上面まで)
走行速度 3.6km/h (1m/s)
搬送重量 30kg(標準)
走行時間 3時間
駆動方法 2輪駆動・4輪操舵
停止精度 ±10mm
位置検出 レーザ距離センサ
駆動電源 リチウムイオン電池
システム ロボット群管理システム

現場ニーズに合わせた多様な搬送方式

  Lapiは、生産現場のニーズに合わせた搬送方式を選択できます。一つは、コンテナを設備側へ自動搬送する方式です。設備側コンテナローダまで自律的に移動し、高精度に位置決めした後、コンテナを自動的に移載します。一方、生産現場で多用される部品や製品の運搬用ワゴンを牽引して搬送する機能も備えています。Lapiは、コンテナ搬送とワゴン搬送で、工場の様々な形態の搬送自動化のニーズに応えます。

Lapiを使った新しい搬送システムの導入メリット

1) スピーディな搬送ラインの立上げが可能です。レイアウト変更も容易です。

  Lapiの大きな特徴の一つは、現場に磁気テープなどの走行ガイドの設置が不要なことです。新しく現場で自動搬送ラインを立ち上げるには、まず、Lapi(レーザ距離センサ搭載)を、搬送予定経路を走行させながら現場環境を測定します。すると自動的に現場地図が作成されます。この地図データを運行させるそれぞれのLapiに無線で送信すれば、自動搬送の立上げ準備は完了です。以降、Lapiは、レーザ距離センサにより自分の位置を認識しながら自律的に走行します。
  なお、新たに開発したリアルタイムロボットシミュレータ(図1)により、新しい現場でも、レイアウト変更時でも、搬送システムのビジュアルな事前検証が行えるようにし、スピーディな搬送ラインの立上げを可能としました。

[図1]リアルタイムロボットシミュレータによるシステム事前検証

2) 狭い通路、複雑な経路での搬送も可能

  Lapiは、そのコンパクトなボディと機動性により、狭い通路や複雑な経路のある現場でも、自由に経路を設定できます。このため、手押し台車等を使っている既存の作業現場でも、走行ガイド等の追加工事なしで、Lapiを使った自動搬送システムの導入が可能です。

3) 現場状況に対応したノンストップ搬送が可能

  生産現場の状況によっては、設備や作業者の都合で、Lapiがその場で待機を余儀なくされることがあります。そのような時でも、後続のLapiは、自らの状況判断で、待機中のLapiを追い越し、予定通りの搬送を続けます。Lapiは、臨機応変なロボット群管理・制御機能により、現場状況に応じたノンストップ搬送を実現できます。

お問い合わせ先

株式会社日立産機システム 研究開発センタ [担当:谷口]
〒101-0022 東京都千代田区神田練塀町3番地 AKSビル
TEL : 03-4345-6665 (直通)

以上

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