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2009年5月18日

業界最高のPC高密度集約を実現した
クライアントブレード「FLORA bd500」を販売開始

[画像]クライアントブレード「FLORA bd500」

  株式会社日立製作所(執行役会長兼執行役社長:川村 隆/以下、日立)は、このたび、データセンターへのクライアントPCの集約を可能にするクライアントブレード「FLORA bd」シリーズのラインアップに、業界最高*1のPC高密度集約を実現した新モデル「FLORA bd500」を追加し、5月19日から販売を開始します。
  本製品は、42U*2ラック1台あたり最大320台(現行モデル「FLORA bd100」比約2.3倍)のクライアントモジュール(ブレードPC)を搭載することができるため、データセンターなどにおける設置面積の低減に加え、より効率的にクライアントPCを集約管理・運用することができます。本製品を導入し、運用することで、省スペース化や省電力化に伴うランニングコストの削減をはじめ、システム開発や解析といった高性能なPCを必要とするユーザーも含んだ、より広範囲なクライアント集約を実現できることなどにより、約30%のTCO(Total Cost of Ownership)を削減することが可能*3になります。

*1
日立調べ(2009年5月11日現在)。
*2
1U : 44.45mm。
*3
当社試算による。従業員2,000人の企業において、デスクトップPCである当社の「FLORA300W」シリーズによるシステムと、「FLORA bd500」を活用した「セキュアクライアントソリューション 統合型」によるシステムについて、導入後4年間のTCOを比較。

  ITシステムの運用コスト低減は、企業におけるシステム部門の大きな課題となっており、昨今はクライアントPCの運用コスト削減に関する要望も高まってきています。そういった中、クライアント集約によるTCO削減に、高い注目が集まっています。
  日立では、シンクライアント技術の活用により情報漏えいなどの防止を実現する「セキュアクライアントソリューション」を、2005年から提供してきました。そして、シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社(以下、シトリックス社)との長年にわたるパートナーシップを生かし、業界で初めてブレードPC方式とサーバベース方式*4を混在して利用できる「セキュアクライアントソリューション 統合型」を製品化し、2009年1月から提供しています。今回販売を開始する「FLORA bd500」と、「セキュアクライアントソリューション 統合型」を組み合わせることで、幅広いユーザーに最適な、かつ柔軟性の高いクライアントPCを集約して、統合運用・管理することが可能となるため、ITシステムの運用コスト低減に貢献します。

*4
サーバベース方式 : サーバ上の処理により、PC環境を提供する方式。

  また、クライアント集約に必要となる管理サーバの要素とクライアントモジュールを1つのベースユニット(シャーシ)にパッケージ化することで、中小規模システムでのクライアント集約を容易に構築・導入できる「オールインワンパック」をメニュー化し、2009年度第1四半期(4-6月)中に販売を開始する予定です。
  日立は今後、クライアント集約によるITコスト最適化のさらなる進展をめざし、本製品の拡販ならびに強化を行っていきます。

新製品の特長

1. クライアントブレード「FLORA bd500」

(1) 業界最高のPC高密度集約となる1ラックあたり最大320台のクライアントモジュールを搭載可能

  クライアントブレード「FLORA bd500」は、基幹用途のサーバ開発で蓄積した実装技術を応用し、ベースユニット下部の冷却ダクト配置や背面の開口率*5を確保した構造で冷却効率を向上したことにより、最大40台のクライアントモジュールを5Uサイズのベースユニット1台に搭載することが可能です。また、現行モデルでは、LANスイッチ装置を別途用意する必要がありましたが、「FLORA bd500」は背面にLANスイッチモジュールを内蔵しているため、ラックスペースをより有効に利用することができます。これにより、業界最高のPC高密度集約を実現し、1ラックあたり最大320台(現行モデル比約2.3倍)のクライアントモジュールを集約することができます。

*5
開口率 : 筐体背面の面積に対し、冷却風の通過する部分の面積比率。

(2) クライアントモジュールの性能を現行モデル比約1.5倍向上

  インテル社の最新プロセッサーであるインテル® Core™ 2 Duoプロセッサー P9600(2.66GHz)を採用し、現行モデル比約1.5倍の性能向上を実現しました。同時に、サーバ配線技術の活用により高信頼化と高密度基板実装を実現し、現行モデルに比べ、約40%の容積を削減し小型化を図りました。さらに、現行モデルと比較し、メモリ容量や内蔵ハードディスク容量も増加し、システム性能も向上しています。

(3) 電源・ファンの複数搭載により、システムの耐障害性を向上

  ベースユニットの背面に電源モジュール、冷却ファンモジュールを複数台搭載しました。そのため、万が一1つの電源が故障した場合でも他の電源が稼働し続けることにより、システムダウンを防止することができます。また、各種モジュールの稼働監視を常時行うコントロールボックスを本モデルから初めて搭載したことにより、障害発生を迅速に検知し、対応することが可能です。さらに、部品の配置を工夫したことにより、故障部位の交換をシステムが稼働した状態で実施できるなど、優れた保守性を実現しました。

(4) 電源ユニット制御機能と省電力運用ソフトウェアにより、省電力化を支援

  コントロールボックスに、クライアントモジュールの利用状況に応じて不要な電源モジュールをオフ状態にするなど、自動で電源モジュール数を制御し、最適稼働させる電源制御機能を搭載しました。
  さらに、深夜や休日など業務に使用しない時間帯のPC休止設定やユーザー・グループごとの運用スケジューリング設定を配信し、システム全体の節電を支援する省電力運用ソフトウェア「SAVINGDA Pro」(セービングディーエープロ)を、現行モデルに引き続き、本製品にも適用しています。これらにより最大65%の省電力化*6を実現しました。

*6
当社試算による。デスクトップPCである当社の「FLORA 350W」シリーズと、今回発表した「FLORA bd500」とセキュリティPC「FLORA Se330 BU1」を組み合わせたシステムを比較。

2. クライアントブレードサポートサービスのメニュー化

  専門の技術者が「FLORA bd」シリーズに関する問題解決を支援するクライアントブレードサポートサービスを新たに提供開始します。これにより、クライアントブレードのシステム構築、導入・出荷、運用・保守までのサポートを体系化し、トータルライフサイクルサポートを実現します。

3. クライアント統合用管理ソフトウェア「FLORA bd Link」の機能強化

  「セキュアクライアントソリューション 統合型」を実現するクライアント統合用管理ソフトウェア「FLORA bd Link」を現行モデルに引き続き「FLORA bd500」にも適用し、機能強化しました。加えて、最新の「Citrix XenDesktop™ 3.0」へも対応することにより、ユーザー端末からのクライアントモジュールのリセットが可能になるなど、万が一の問題発生時の対応をシステム管理者の手を借りずにユーザー側で迅速にできるようになりました。

4. クライアント集約に必要な構成要素を1ベースユニットにパッケージ化した「オールインワンパック」をメニュー化(意向表明)

  クライアント接続管理を行う「Citrix XenDesktop™」と、ユーザー情報を一元管理するMicrosoft ActiveDirectory®を、「FLORA bd500」の1ベースユニット内にインストールし、システム設定などをするユーザー作業を代行し、提供します。これにより、管理サーバをクライアントブレードの他に別途準備する必要がなくなることなどから、初期導入コストの抑制、設定作業の省力化、システム構築期間の短縮を実現し、特に試行導入や中小規模のクライアント集約システムの導入を容易にします。(2009年度第1四半期(4-6月)中に販売開始予定)

「セキュアクライアントソリューション」について

  「セキュアクライアントソリューション」は、シンクライアント技術を活用したセキュリティPC「FLORA Se」 シリーズや、認証デバイス「KeyMobile(キーモバイル)」、クライアントPCの機能をブレード型の装置に集約したクライアントブレード「FLORA bd」シリーズなどの組み合わせで実現するソリューションです。「情報を持たなければ漏えいしない」を基本コンセプトとし、抜本的な情報漏えい対策に加え、オフィスのフリーアドレス化やテレワーク化など、ワークスタイル改革を実現します。セキュリティ性やユーザー利便性だけでなくTCO削減にも貢献します。

  なお今回の発表に際し、シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社から以下のコメントをいただいております。

シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社 代表取締役社長 マイケル キング氏

  シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社は、「Citrix XenDesktop™」を活用した日立の「セキュアクライアントソリューション 統合型」に最適なプラットフォームである「FLORA bd500」、クライアント統合用管理ソフトウェア「FLORA bd Link」および「オールインワンパック」の発表を歓迎いたします。
  日立が発売する「FLORA bd500」およびクライアント集約に必要な機能をパッケージ化した「オールインワンパック」により、弊社の仮想化製品が大規模のみならず、中小規模および大企業の部門レベルでの利用が加速することを強く期待します。

新製品の価格と出荷時期

1. クライアントブレード「FLORA bd500」

製品名 形状 価格 出荷時期
「FLORA bd500」 クライアントモジュール
(ブレードPC)
113,400円〜
(税抜108,000円〜)
2009年5月29日
ベースユニット
(シャーシ)
349,650円〜
(税抜333,000円〜)
2009年5月29日

2. 関連ソフトウェア

製品 価格 提供時期
クライアント統合用管理ソフトウェア「FLORA bd Link」
(「FLORA bd500」対応版)
(CD-ROM,ライセンス無し)
10,500円〜
(税抜10,000円〜)
2009年5月29日
クライアント統合用管理ソフトウェア「FLORA bd Link」
(「FLORA bd500」対応版)
(1ライセンス証書)
15,750円〜
(税抜15,000円〜)
2009年5月29日
省電力運用ソフトウェア「SAVINGDA Pro Ver2」
(「FLORA bd500」対応版)
(CD-ROM、1ライセンス含む)
5,250円〜
(税抜5,000円〜)
2009年5月29日

クライアントブレード「FLORA bd500」主な仕様、構成

製品 主な仕様
「FLORA bd500」
クライアントモジュール
(ブレードPC)
CPU インテル® Core™ 2 Duo プロセッサー P9600
(2.66GHz)
インテル® Core™ 2 Duo プロセッサー P8600
(2.40GHz)
インテル® Celeron® プロセッサー 585
(2.16GHz)
チップセット インテル® 82GM45チップセット
メモリ 標準1GB/最大4GB
(DDR2 SDRAM, PC2-6400)
内蔵HDD 120GB (S-ATA, 5400rpm)
OS Windows® Vista®
Business Blade PC Edition
(1RDL Version)
外形寸法, 重量 19.5(W)×428(D)× 94.2(H)mm, 約0.9kg
「FLORA bd500」
ベースユニット
(シャーシ)
クライアントモジュール
搭載可能枚数
最大40枚
内蔵LANスイッチ
搭載可能台数
最大4台
ファン システム冷却ファン : 5台
(各ユニットで1+1の冗長構成)
LANスイッチ冷却ファン : 1台
電源モジュール数 5台(4+1冗長化)
コントロールボックス 1台
外形寸法, 重量 440(W)× 736(D)× 219(H)mm (5Uサイズ),
約43kg

他社商標注記

  • Citrix XenDesktopは、米国およびそのほかの国におけるCitrix Systems, Incの商標または登録商標です。
  • インテル、Celeron、インテルCoreは、アメリカ合衆国およびその他の国におけるIntel Corporationの商標です。
  • Microsoft、Windows、Windows Vista、ActiveDirectoryは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における商標または登録商標です。
  • その他、記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標または登録商標です。

関連情報

製品に関するお問い合わせ先

  • HCAセンター
    TEL : 0120-2580-12
    利用時間 9:00-12:00、13:00-17:00 (土・日・祝日を除く)

以上

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