■用語 |
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AG-AND型フラッシュメモリセル:セル構造にセル間の干渉を防ぐアシストゲートと、フローティングゲートを交互に組合せたフィールドアイソレーション方式を採用した、独自のメモリセル構造。少ないチャネル電流でホットエレクトロン注入による書き込みを実現すると共に、従来の溝をつくってセルを独立させる浅溝アイソレーション方式に比べ、セル面積の小型化が実現できる。 |
(2) |
多値記憶技術:チップ面積の縮小に有効な大容量フラッシュメモリに適した技術で、通常のメモリでは'0'/'1'の2つの値を記憶しているのに対して、'00/'01'/'10'/'11'等、4つ以上の値を持たせるもの。4つの値を持つ場合、1つのメモリセルで2セル分の働きをする。 |
(3) |
ソース・ドレインの横方向の広がり:第一世代のAG-AND型フラッシュメモリセルでは、通常のMOS(Metal-Oxide-Semiconductor)トランジスタと同様、イオン打込み法による拡散層*によりソース・ドレインを形成しているが、本拡散層は横方向に広がりを有するためメモリセルの微細化を推進する上でのネックとなる。
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拡散層:シリコン基板内にイオンを打込み、この領域に電圧を印加して高濃度の電子を生成する。MOSトランジスタのソース・ドレインの一般的な形成方法。 |
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反転層:ゲートに電圧を印加した際に、シリコン基板内の極表面に生成される高濃度の電子領域。MOSトランジスタのチャネルとして利用されている。 |
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ホットエレクトロン注入書込み方式:チャネル電界で加速されたエネルギの大きな"ホット"な電子をフローティングゲートに注入する書込み方式。メモリセルの書込み速度は10s以下で、従来のトンネル書込み方式に比べ1桁速いという特徴がある。 |