ページの本文へ

Hitachi

 

2007年2月8日

複数の業務システムで使用する文字環境を一元的に管理する
官公庁・自治体向け「日立文字基盤ソリューション」を提供開始

日立製作所 情報・通信グループ(グループ長&CEO:篠本 学/以下、日立)は、このたび、戸籍システムや住民情報システムなどの官公庁や自治体のさまざまな業務システムにおいて、従来それぞれのシステムごとに管理していた外字(*1)データや文字変換テーブル(*2)といった文字環境を統合し、外字データの共有や文字環境の一括変更処理など、文字環境の一元的な管理を実現する「日立文字基盤ソリューション」を開発し、2月9日から提供を開始します。

*1
外字 : 業務システムにあらかじめ登録されている文字以外に、ユーザが独自に作成した文字。
*2
文字変換テーブル : あるシステムが使用している文字を、他のシステムでも認識できるようにする仕組み。

人名などで使われる漢字には、同じ文字でも旧字体をはじめ、複数の字体が存在しています。それらの字体の多くは、官公庁や自治体におけるさまざまな業務システムなどに標準搭載の辞書データに登録されていないため、そのシステムごとに外字データなどの文字環境が設定されています。
そのため、ある業務システムで外字を新しく登録すると、そのほかの業務システムでもその外字を利用できるように、文字環境をそれぞれ修正する作業が必要です。また、OSの異なる業務システム間でデータの連携を行う際には、それぞれの業務システムの間で文字変換テーブルを作成する必要があるなど、文字化けの発生や字体の違いなどを解消するための作業に、時間や費用を要するという問題がありました。
また、Microsoft社の新OS「Microsoft® Windows Vista(TM)」で搭載する字体が、最新のJIS文字コード規格「JIS X0213:2004」準拠になったことで、Vistaを搭載したPCで入力した文字が「Microsoft Windows® XP」以前のOSを搭載したPCでは、その文字が表示されないなどの可能性があり、新OSへの円滑な文字環境の対応も必要です。

本ソリューションでは、文字環境の一元管理に向けた現状分析やポリシーの策定支援といったコンサルティングサービスから、複数の業務システムで利用するための共通マスタの作成、そして、それを管理する共通の文字基盤システムの構築まで提供します。本ソリューションを利用することで、外字が新規で発生した場合でも、OSが異なることにより複数の文字規格が存在する場合でも、共通マスタを操作するだけで、それぞれの業務システムにおける文字環境を自動的に修正することができます。これにより業務システム全体の維持管理費用を軽減することが可能となります。

今後は、官公庁・自治体分野に限らず、氏名や住所といった大量の外字データを扱う金融機関など、他の分野にも本ソリューションを提供していきます。

「日立文字基盤ソリューション」の特徴

1.戸籍システム構築で培ったノウハウをフルに活用

人名や住所など複数の字体を扱える戸籍システムを全国およそ300自治体で構築してきた日立のノウハウをもとに、現状調査と文字基盤ポリシーの策定を支援するコンサルティングサービスから、システムの構築まで一貫して提供します。さまざまな漢字を扱う戸籍業務で培った文字関連の知識や技術を用いて、現状の文字環境の分析を行い、文字環境の統一管理のための基盤を迅速に実現します。

2.豊富な導入実績をもつ日立のソフトウェアにより実現

文字環境の統合を実現する文字基盤システムの構築には、全国およそ400自治体で導入され、人名や地名で使用する文字の大半を網羅(73,141文字)している日立のソフトウェア「五萬悦」を適用します。また、日立の漢字統合管理システム「漢字かなめ」により、すべての業務システムの文字環境に一括して反映します。これにより、迅速に、文字環境の一元的な管理を実現できる環境を構築します。

3.業務システムの維持管理に要する費用を軽減

本ソリューションにより、複数の業務システムの文字環境を一元的に管理する文字基盤が実現するため、共通マスタを操作するだけで、それぞれの業務システムにおける文字環境を自動的に修正することができます。そのため、業務システムの維持管理費用を軽減することが可能となります。

「日立文字基盤ソリューション」 価格および提供時期

サービス名内容価格提供開始
文字コンサルティングサービス文字環境の一元管理に向けた文字環境の現状調査、課題抽出、最適な文字環境の運用ポリシーの策定支援などを行います。個別見積2月9日
文字環境整備サービス既存の文字環境における外字の重複登録を抽出、文字変換テーブルで使用するコード変換表の作成など、文字基盤システムの構築をスムーズに行うための事前準備を行います。
文字共通基盤サービス複数業務システムの文字環境を一元管理する文字基盤システムを、日立の電子字典「五萬悦」と漢字統合管理システム「漢字かなめ」を適用して構築します。

販売目標

2009年度までに500ユーザ

他社商標注記

  • Microsoft,Windowsは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における商標または登録商標です。
  • その他記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。

以上

ニュースリリース&トピックスに関するお問い合わせを受け付けております