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研究成果を出し、社会を前進させる
知的好奇心を満たすアカデミックな研究に面白さを感じる一方で、世の中のためになる研究に憧れ、それを幅広いフィールドで実現できる日立に入社しました。現在は環境、金融の分野で、社会を前進させるシステム技術の研究開発を進めています。日立にはまだ世の中に注目されていない最先端の研究分野があり、私の知らなかった新しい技術に触れることができるので、ワクワクする毎日です。
「好きを追究したい」という思いが原動力
学生時代は、純粋数学を研究していました。数学的知識を他分野に適用することを目的とした応用数学とは異なり、数字の概念そのものを研究の対象とする分野です。その中で代数多様体がどのような性質を有するのかを研究する「代数幾何学」を専攻していました。
研究内容を一言で説明するのは難しいですが、数学への興味を突き詰めていく研究であると言えます。好きなことを追究したい、知的好奇心を満たしたいという思いは、昔から私の行動の根底にあるかもしれません。
できるだけ多くの選択肢がある企業で働きたい
純粋数学の研究は、学会で発表することはあっても、今すぐ世の中のためになることは少ない研究内容です。そのため、企業に就職してもっと直接的に社会のためになる研究がしたいと考えました。また、企業の研究者という肩書きにも憧れていました。
しかし、数学だけをやってきた私には、企業の研究者がどのような仕事をしているのか分かりませんでした。そこで、研究分野が幅広く、できるだけ多くの選択肢がある企業で働きたいと、説明会を回り出会ったのが日立でした。インターンシップにも参加し、日立はモビリティ、エネルギー、ヘルスケアといった多様な分野で最先端の研究をしていることを知り、ここでなら自分に合った研究を探すこともできるし、社会や時代の変化に合わせて色々な研究ができると考え志望しました。
研究の成果を発表し、社会に貢献していく
現在関わっている研究のテーマは主に2つあります。ひとつは「デジタルアイデンティティ・ブロックチェーン研究」です。スマートフォンやクラウドに個人の情報を保存していると、流出や消失の可能性がゼロではありません。そこで、この情報を自分の管理下に置こうというのが自己主権型アイデンティティです。偽造や改ざんが難しいブロックチェーンと、日立の独自技術である生体認証を組み合わせることで、アイデンティティを強固に管理しようと研究を進めています。2022年9月に海外のブロックチェーンのカンファレンスに参加して研究成果を発表し、参加者から有益なフィードバックをいただけたことは良い経験となりました。
もうひとつが「ディープフェイク研究」です。ディープフェイクとは機械学習で人の顔を合成する技術で、著名人になりすました動画が拡散されて話題となりました。これがオンライン口座開設の本人確認にも悪用される危険性があるのではないかと研究を進めています。他人の運転免許証と合成された顔写真を使って、なりすますことができた実験結果を学会で発表したところ、全国紙の一面や地方紙に多数取り上げられ反響がありました。この経験から、私の研究が、暮らしの安心につながっている実感を得ることができました。
海外の論文を調べ、社内で検討を進めながら研究を行う毎日です。研究は楽しいですし、成果を発表できたときは達成感があります。ディープフェイク研究が世間の注目を集めたのは、誰もまだ手をつけていないテーマだったから。最先端の研究に取り組み、社会に貢献していくことが私の目標です。
07:00 | 起床 |
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07:45 | リモートで業務開始 |
07:45 09:00 | 資料作成 |
09:00 12:00 | 社内リモート会議 |
12:00 | 昼食 |
13:00 17:30 | 論文調査、資料作成 |
17:30 | 業務終了 |
17:30 24:00 | 夕食、映画鑑賞等 |
24:00 | 就寝 |
フレックス勤務やリモートワークなどの柔軟な勤務を活用し、朝早く仕事を始めて早めに仕事を終わらせるようにしています。映画鑑賞が趣味で、終業後は映画館に行くこともあります。
川名 のん Kawana Non 理学研究科卒業
研究開発グループ デジタルサービス研究統括本部、研究者。ESGとファイナンスを起点としたデジタルサービス創生をめざしている。
MOVIE
- 「未来を変えるのは」編
- 「未来を変えるのは、私」編