
大学院では、有機材料を用いたソフトロボティクスの研究をしていました。これは、シリコンやゴムなど柔らかい素材を使い、生きもののようなしなやかな動きを実現しようという、新しいロボット工学。高校生の頃から、特定の分野に縛られることなく、未知の領域にチャレンジするようなことに興味があったのです。院生1年の夏、インターンに応募した時も、このようなことを軸にして企業選びを進めました。けれども、まだ漠然としていて、今思うと本気度が足りなかったかもしれないですね。電機メーカーをはじめいくつかのインターンに応募したのですが、……日立のインターンは選考を通らず参加できませんでした。有名な大企業ということでなんとなく理解できているような気になってしまい、明らかに準備不足。でも、このことがきっかけで、逆に日立という会社への興味がむくむくと湧いてきたんです。

やがて季節が移り就職活動が本格化するとともに、方向性も明確になり企業選びも絞られてきました。そうした中でずっと気になっていたのが、日立の存在でした。改めて真剣に調べてみると、想像していたのよりずっと事業領域が広く、さまざまな可能性に出会えそうな気がしました。社会に貢献できるフィールドにも惹かれました。そこで自分の気持ちを確かめてみようと、再度、冬のインターンに応募することにしたんです。今度はしっかりと準備を進め、大学での専攻のことはもちろん、長年のアルバイトで培った協調性やチームワークなど、自分の強みと日立の事業との接点を意識して伝えるように努めました。もしもこの時のチャレンジがなかったら、私の運命は大きく変わっていたはず。皆さんも、気になる会社があるならば、臆することなくチャレンジすべきだと思いますね。ちなみに、冬のインターンに参加したのは日立だけでした。

冬のインターンで選択したプログラムは、生命保険会社向けの業務アプリケーションの開発です。自分にとって身近な分野での大規模アプリケーション開発を体験してみたいと思ったことがその理由です。2週間という長い期間で、実際に入社したら取り組むことになるアプリケーション開発の一連の業務に携わりました。要件定義をもとにした設計書の作成、開発環境の構築、そしてJava言語によるプログラミングからテストまで。私はプログラミングが苦手でちょっと心配していたのですけど、日立のシステムエンジニアは企画や設計といった上流部分から開発に携わり、むしろ上流部分の比重が高いことを知って安心しました。
さらに印象的だったのは、実際の開発チームのメンバーとして隣り合わせのデスクに座ってリアルな実務を経験できたこと。社内の定例会議にも参加しました。こうしてインターンが終わる頃には、ぜひ、この人たちと一緒に働いてみたいと思うようになったんです。

日立のインターンでは、コミュニケーションを大切にしてチームでモノづくりを進めていこうという姿勢にも惹かれましたね。参加前は、「大企業だから固い雰囲気なのでは?」と思っていたのですが、そんなことはぜんぜんなく、皆さん、とても親しみやすく、親身になって対応してくれました。興味ある分野の話をしたら、わざわざ関連する部署のエンジニアを紹介してくれたことも。女性としてライフステージに合わせた働き方ができるのか気になっていたのですが、そんな相談にも率直に答えてくれて安心しました。
このようなインターンの時の印象は、入社した現在も変わりありませんね。とはいっても、私の場合、事業部独自の研修などもあり、入社後5か月にわたって研修がありました。この充実した研修も日立の特徴だと思いますね。配属先の部署では、アプリケーション開発の基盤となる共通技術の開発に取り組んでいきます。これからどんなチャレンジが始まるのか、ワクワクしています。