
大学ではキャリアデザイン学を専攻し、ゼミでは「プロティアン・キャリア理論」を学びました。詳しく説明するのは難しいのですが、時代の変化に合わせて変幻自在なキャリアを築いていこうという考え方です。私にとっては、就活でも一つの軸になったように思います。
夏のインターンでは、いろいろな会社を見てみようと、業界や業種にとらわれず多様な企業に応募しました。今振り返ると、通信系や金融サービスなど、社会インフラに関係する会社が多かったようですね。日立に応募したのは、家電製品をはじめ「HITACHI」のロゴを日常の中でよく見かけ、ずっと親しみを感じていたから。選択したプログラムは「通信分野における営業体験業務」です。社会インフラ系であること、営業という仕事が果たして自分に向いているのか体験してみたいと思い選びました。

日立のインターンに参加して驚いたのは、社員と一緒に隣り合わせの机で働いて実際の業務に近い体験できること。私が参加した他社のインターンはみんなそれ向けに用意されたプログラムで、期間も2日間ほど。日立は、2週間にわたってたっぷりと体験できました。社員に同行して顧客企業を訪問し、担当者から名刺をいただいたことも。社内でのミーティング、グループ会社との打ち合わせなど、リアルな場もさまざまに体験しました。
こうして実際の仕事を目の当たりにして、私の中で営業職に対する認識が大きく変わりました。参加前は「売上のために商品を売り込む仕事」というようなイメージを抱いていたのですが、日立での営業は違いました。顧客に寄り添いながら最適な解決策を提案していく、伴走型の仕事であることを体感しました。将来、自分がこの会社で働く姿を具体的にイメージすることができたんです。

顧客との信頼関係をなによりも大切にするなど、仕事に対する真摯な姿勢も印象的でした。一方、ふだんはとてもフランクで温かく、チームでチャレンジしていこうという社員同士の前向きな関係にも惹かれましたね。一緒にランチしたり、懇親会を開いてくれたり、さまざまな社員と接する機会をつくってもらい、人としても魅力的な社員がたくさんいることを知りました。
参加した職場には、若手の女性社員がいて、出産・育児に関わる支援制度や柔軟な働き方など、リアルな相談にのってもらいました。そういえば、就活に関わるアドバイスも……。こうして2週間のインターンが終わる頃には、「私もこの会社で一緒に働きたい」という気持ちが自然に湧き上がってきたんです。

夏のインターンを経験した後は、就活も日立を軸に進めました。2週間にわたって現場を体験したことで企業理解も深まり、「私も日立で働きたい」という想いが強くなりました。そして入社することになり、私が希望した配属先は、あのインターンで体験した部署。現在、情報・通信系企業を顧客に、官公庁など公共向けのソリューションの営業に携わっています。まだ配属されて2か月ほどで、先輩につきながらビジネスや営業の基礎を学んでいる最中です。インターンの時の体験があるので、ギャップもなくスムーズに職場に馴染むことができたと思います。
現在の目標は、顧客から信頼される営業担当として独り立ちすること。その先のキャリアプランはまだ思い描いていませんが、学生時代に学んだように、ライフステージの変化などに合わせて、自分らしい変幻自在なキャリアを歩んでいきたいと思っています。