2013年2月20日
サービス品質を維持したまま不必要なサーバの電源を遮断する大規模クラウドシステムの省電力化技術を開発
株式会社日立製作所は、複数のデータセンタを広域ネットワークで結んで運用する大規模なクラウドシステムを対象として、深夜や早朝などサービスの利用が減少する時間帯に、サービスの質を落とすことなく不必要なサーバを決定する技術を開発しました。本技術は、必要なサーバのみに負荷を集約(片寄せ)して省電力化を実現するために、複数のデータセンタに配置されている膨大な台数のサーバの中から、サービス品質を維持するために必要なサーバを、ネットワークの通信容量も考慮した上で短時間に決定する技術です。通信容量を考慮することで、必要なサーバを決定した後で、通信容量が足りなることによるサービス品質の劣化を防ぐことができます。
本技術は、省電力化だけでなく、災害発生時に、ITリソースを有効活用して、重要なサービスを優先的に提供するシステムの構築にも活用が可能です。日立は、今後、さらなる大規模クラウドシステムに対して、サービス品質を維持した省電力化技術の実用化をめざし、技術開発および評価を進めていきます。
本研究の一部は、総務省委託研究「広域災害対応型クラウド基盤構築に向けた研究開発(環境対応型ネットワーク構成シグナリング技術)」により、得られたものです。