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Hitachi

日立ディスクアレイシステムにおけるSVP セキュリティホール(2018年1月分)対策について

公開日: 2018年1月19日
最終更新日: 2019年3月22日
(株)日立製作所 ITプロダクツ統括本部

セキュリティ情報ID
 hitachi-sec-2018-302

1. 日立ディスクアレイシステムに対するセキュリティホール対策のお知らせ

Microsoft製品に対して、以下に示すセキュリティホールが公開されました。

[新規情報]

  1. Adobe Flash Playerの脆弱性の更新プログラム(ADV180001)
  2. Windowsの脆弱性の更新プログラム(ADV180002)
  3. Microsoft Color Managementの脆弱性の更新プログラム(CVE-2018-0741)
  4. Windowsの脆弱性の更新プログラム(CVE-2018-0744)
  5. Windowsの脆弱性の更新プログラム(CVE-2018-0746)
  6. Windowsの脆弱性の更新プログラム(CVE-2018-0747)
  7. Windowsの脆弱性の更新プログラム(CVE-2018-0748)
  8. Windows SMBの脆弱性の更新プログラム(CVE-2018-0749)
  9. Windows GDIの脆弱性の更新プログラム(CVE-2018-0750)
  10. Windowsの脆弱性の更新プログラム(CVE-2018-0751,etc)
  11. Windowsのサービス拒否の脆弱性の更新プログラム(CVE-2018-0753)
  12. OpenTypeフォント(OTF)ドライバーの脆弱性の更新プログラム(CVE-2018-0754)
  13. スクリプトエンジンの脆弱性の更新プログラム(CVE-2018-0758,etc)
  14. スクリプトエンジンの脆弱性の更新プログラム(CVE-2018-0762,etc)
  15. .NETの脆弱性の更新プログラム(CVE-2018-0764)
  16. Microsoft Edgeの脆弱性の更新プログラム(CVE-2018-0766)
  17. スクリプトエンジンの脆弱性の更新プログラム(CVE-2018-0780)
  18. .NETの脆弱性の更新プログラム(CVE-2018-0786)
  19. OpenTypeフォント(OTF)ドライバーの脆弱性の更新プログラム(CVE-2018-0788)
  20. Microsoft Edgeの脆弱性の更新プログラム(CVE-2018-0803)

日立ディスクアレイシステムのSVPにおける、上記(1)〜(20)の脆弱性の影響は下記の通りです。

  1. 本件はAdobe Flash Playerの脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには特別に細工されたWebサイトを表示する必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。または本件の対象となるOSを使用していないため、本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:ADV180001
  2. 本件はWindowsの脆弱性により、情報漏えいが起こるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには投機的実行機能を持つCPUに対するサイドチャネル攻撃を行う必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:ADV180002
  3. 本件はMicrosoft Color Managementの脆弱性により、情報漏えいが起こるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには特別に細工されたWebサイトを表示する必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。または本件の対象となるOSを使用していないため、本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:CVE-2018-0741
  4. 本件はWindowsの脆弱性により、特権の昇格が起こるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには特別に細工されたアプリケーションを実行する必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。または本件の対象となるOSを使用していないため、本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:CVE-2018-0744
  5. 本件はWindowsの脆弱性により、情報漏えいが起こるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには特別に細工されたアプリケーションを実行する必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。または本件の対象となるOSを使用していないため、本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:CVE-2018-0746
  6. 本件はWindowsの脆弱性により、情報漏えいが起こるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには特別に細工されたアプリケーションを実行する必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:CVE-2018-0747
  7. 本件はWindowsの脆弱性により、特権の昇格が起こるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには特別に細工されたアプリケーションを実行する必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:CVE-2018-0748
  8. 本件はWindows SMBの脆弱性により、特権の昇格が起こるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには特別に細工されたアプリケーションを実行する必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:CVE-2018-0749
  9. 本件はWindows GDIの脆弱性により、情報漏えいが起こるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには特別に細工されたWebサイトを表示する、またはファイルを開く必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。または本件の対象となるOSを使用していないため、本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:CVE-2018-0750
  10. 本件はWindowsの脆弱性により、特権の昇格が起こるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには特別に細工されたアプリケーションを実行する必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:CVE-2018-0751,CVE-2018-0752
  11. 本件はWindowsのサービス拒否の脆弱性により、サービス拒否が起こるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためにはIPsecを利用する必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。または本件の対象となるOSを使用していないため、本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:CVE-2018-0753
  12. 本件はOpenTypeフォント(OTF)ドライバーの脆弱性により、情報漏えいが起こるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには特別に細工されたフォントを含むドキュメントを開く必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:CVE-2018-0754
  13. 本件はスクリプトエンジンの脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。SVPでは本件の対象となるMicrosoft Edgeを使用していないため、本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:CVE-2018-0758,CVE-2018-0769,CVE-2018-0770,CVE-2018-0776,CVE-2018-0777
  14. 本件はスクリプトエンジンの脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには特別に細工されたWebサイトを表示する必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。または本件の対象となるMicrosoftブラウザを使用していないため、本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:CVE-2018-0762,CVE-2018-0772
  15. 本件は.NETの脆弱性により、サービス拒否が起こるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには.NETアプリケーションを利用する必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。または本件の対象となる.NETを使用していないため、本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:CVE-2018-0764
  16. 本件はMicrosoft Edgeの脆弱性により、情報漏えいが起こるというものです。SVPでは本件の対象となるMicrosoft Edgeを使用していないため、本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:CVE-2018-0766
  17. 本件はスクリプトエンジンの脆弱性により、情報漏えいが起こるというものです。SVPでは本件の対象となるMicrosoft Edgeを使用していないため、本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:CVE-2018-0780
  18. 本件は.NETの脆弱性により、セキュリティ機能のバイパスが起こるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには.NETアプリケーションを利用する必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。または本件の対象となる.NETを使用していないため、本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:CVE-2018-0786
  19. 本件はOpenTypeフォント(OTF)ドライバーの脆弱性により、情報漏えいが起こるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには特別に細工されたアプリケーションを実行する必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。または本件の対象となるOSを使用していないため、本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:CVE-2018-0788
  20. 本件はMicrosoft Edgeの脆弱性により、特権の昇格が起こるというものです。SVPでは本件の対象となるMicrosoft Edgeを使用していないため、本脆弱性の影響は受けません。
    • 詳細:CVE-2018-0803

よって、今回公開された脆弱性については特に対策の必要はありません。

SVPは直接ストレージ機能には係わりませんので、万一攻撃者から攻撃された場合であってもストレージとしてのデータの内容およびRead/Write機能に支障はありません。また日立ディスクアレイシステムに蓄積されているデータを読み取られることもありません。
しかしながら万一SVPが攻撃された場合、装置の構成変更設定や保守作業に支障をきたす等の可能性があります。
そのため今般、対象となる製品に対しまして、予防処置をさせていただきます。

2. 今回のセキュリティホールの特徴

攻撃者がこの脆弱性を悪用した場合、SVPが応答しなくなる可能性があります。さらに、SVPに対してなりすましが行われる可能性があります。

3. 対象製品

Microsoft Windows OSを搭載したSVPを装備する下記の製品が本件の対象となります。

  • Hitachi Virtual Storage Platform G1000,G1500、Hitachi Virtual Storage Platform F1500
  • Hitachi Virtual Storage Platform VX7
  • Hitachi Unified Storage VM (HUS VM)
  • Hitachi Virtual Storage Platform、Hitachi Virtual Storage Platform VP9500
  • Hitachi Universal Storage Platform V、Hitachi Universal Storage Platform VM
注:
Hitachi Virtual Storage Platform G100,G200,G400,G600,G800、Hitachi Virtual Storage Platform F400,F600,F800、Hitachi Unified Storage 100、Hitachi Adaptable Modular Storage、Hitachi Workgroup Modular Storage、Hitachi Simple Modular Storageは影響を受けません。

4. クライアントPC、もしくは管理サーバ*1のご使用について

クライアントPCでのStorage Navigatorのご使用については、Storage Navigator機能に限ったご使用であれば特に問題ありません。
クライアントPCを他の用途でもご利用されている場合や、管理サーバをご利用されている場合は、ご利用内容によっては今回の脆弱性の影響を受ける可能性があります。
詳しくはメーカにお尋ねいただくか、以下のセキュリティサイトをご確認の上対応をお願い致します。

*1
Hitachi Virtual Storage Platform G100,G200,G400,G600,G800、および、Hitachi Virtual Storage Platform F400,F600,F800を管理するためのサーバ(SVP)のことを管理サーバと表現しています。

5. 本セキュリティホールに関する情報

  1. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/ADV180001
  2. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/ADV180002
  3. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2018-0741
  4. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2018-0744
  5. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2018-0746
  6. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2018-0747
  7. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2018-0748
  8. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2018-0749
  9. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2018-0750
  10. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2018-0751
    https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2018-0752
  11. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2018-0753
  12. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2018-0754
  13. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2018-0758
    https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2018-0769
    https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2018-0770
    https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2018-0776
    https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2018-0777
  14. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2018-0762
    https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2018-0772
  15. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2018-0764
  16. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2018-0766
  17. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2018-0780
  18. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2018-0786
  19. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2018-0788
  20. https://portal.msrc.microsoft.com/ja-JP/security-guidance/advisory/CVE-2018-0803

6. 本件に関する問い合せ窓口


7. 更新履歴

  • 2019年3月22日: セキュリティサイトのURLを更新しました。
  • 2018年1月19日: このセキュリティ情報ページを新規作成および発信しました。
  • 2018年2月6日: セキュリティIDを変更しました。
*1
弊社では、セキュリティ対応に関して正確な情報を提供するよう努力しておりますが、セキュリティ問題に関する情報は変化しており、当ホームページで記載している内容を予告なく変更することがありますので、あらかじめご了承ください。情報ご参照の際には、常に最新の情報をご確認いただくようお願いします。
*2
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*3
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