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Hitachi

日立ディスクアレイシステムにおけるSVP セキュリティホール (MS14-043〜051)対策について

2014年8月22日
(株)日立製作所 ITプラットフォーム事業本部

1. 日立ディスクアレイシステムに対するセキュリティホール対策のお知らせ

Microsoft製品に対して、以下に示すセキュリティホールが公開されました。

[新規情報]

  1. MS14-043: Windows Media Centerの脆弱性により、リモートでコードが実行される(2978742)
  2. MS14-044: SQL Serverの脆弱性により、特権が昇格される(2984340)
  3. MS14-045: カーネルモードドライバーの脆弱性により、特権が昇格される(2984615)
  4. MS14-046: .NET Frameworkの脆弱性により、セキュリティ機能のバイパスが起こる(2984625)
  5. MS14-047: LRPCの脆弱性により、セキュリティ機能のバイパスが起こる(2978668)
  6. MS14-048: OneNoteの脆弱性により、リモートでコードが実行される(2977201)
  7. MS14-049: Windows Installerサービスの脆弱性により、特権が昇格される(2962490)
  8. MS14-050: Microsoft SharePoint Serverの脆弱性により、特権が昇格される(2977202)
  9. MS14-051: Internet Explorer用の累積的なセキュリティ更新プログラム(2976627)

日立ディスクアレイシステムのSVPにおける、上記1.〜9.の脆弱性の影響は下記の通りです。

  1. 本件は、Windows Media Centerの脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。SVPはサブシステム管理専用装置であり、Windows Media Centerがインストールされることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
  2. 本件は、SQL Serverの脆弱性により、特権が昇格されるというものです。SVPはサブシステム管理専用装置であり、SQL Serverがインストールされることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
  3. 本件は、カーネルモードドライバーの脆弱性により、特権が昇格されるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには、SVP使用者(保守員)が特別に細工したアプリケーションを実行する必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
  4. 本件は、.NET Frameworkの脆弱性により、セキュリティ機能のバイパスが起こるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには、SVP使用者(保守員)が特別に細工されたWebサイトにアクセスする必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
  5. 本件は、LRPCの脆弱性により、セキュリティ機能のバイパスが起こるというものです。SVPでは、本件の対象となるOSを使用しており、本脆弱性の影響を受けます。
  6. 本件は、OneNoteの脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。SVPはサブシステム管理専用装置であり、OneNoteがインストールされることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
  7. 本件は、Windows Installerサービスの脆弱性により、特権が昇格されるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには、SVP使用者(保守員)が特別に細工されたアプリケーションを実行する必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
  8. 本件は、Microsoft SharePoint Serverの脆弱性により、特権が昇格されるというものです。SVPはサブシステム管理専用装置であり、Microsoft SharePoint Serverがインストールされることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
  9. 本件は、Internet Explorer用の累積的なセキュリティ更新プログラムです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには、SVP使用者(保守員)が特別に細工されたWebページをInternet Explorerを使用して表示する必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。

弊社ストレージ装置における、今回の脆弱性の影響を以下の表に示します。

ストレージ装置 影響する脆弱性
Hitachi Virtual Storage Platform G1000
Hitachi Virtual Storage Platform VX7
MS14-047
Hitachi Unified Storage VM (HUS VM) なし
Hitachi Virtual Storage Platform
Hitachi Virtual Storage Platform VP9500
なし

SVPは直接ストレージ機能には係わりませんので、万一攻撃者から攻撃された場合であってもストレージとしてのデータの内容およびRead/Write機能に支障はありません。また日立ディスクアレイシステムに蓄積されているデータを読み取られることもありません。
しかしながら万一SVPが攻撃された場合、装置の構成変更設定や保守作業に支障をきたす等の可能性があります。
そのため今般、対象となる製品に対しまして、予防処置をさせていただきます。

2.今回のセキュリティホールの特徴

攻撃者が上記の脆弱性を悪用する目的で、無効な形式のメッセージをSVPに送信した場合。セキュリティ機能のバイパスが発生する可能性があります。

3. 対象製品

Hitachi Virtual Storage Platform G1000、Hitachi Virtual Storage Platform VX7
Hitachi Unified Storage VM (HUS VM)
Hitachi Virtual Storage Platform、Hitachi Virtual Storage Platform VP9500

注:
Hitachi Unified Storage 100、Hitachi Adaptable Modular Storage、Hitachi Workgroup Modular Storage、Hitachi Simple Modular Storage、は影響を受けません。

4. Storage Navigatorのご使用について

Storage Navigatorのご使用については、Storage Navigator機能に限ったご使用であれば特に問題ありません。
クライアントPCを他の用途でもご利用されている場合、ご利用内容によっては今回の脆弱性の影響を受ける可能性があります。
詳しくはメーカにお尋ねいただくか、以下のセキュリティサイトをご確認の上対応をお願い致します。

 本セキュリティホールに関する情報


本件に関する問い合せ窓口


*1
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*2
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