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Hitachi

日立ディスクアレイシステムにおけるSVP セキュリティホール (MS14-030〜036)対策について

2014年7月1日
(株)日立製作所 ITプラットフォーム事業本部

1. 日立ディスクアレイシステムに対するセキュリティホール対策のお知らせ

Microsoft製品に対して、以下に示すセキュリティホールが公開されました。

[新規情報]

  1. MS14-030:リモートデスクトップの脆弱性により改ざんが起こる(2969259)
  2. MS14-031: TCPプロトコルの脆弱性により、サービス拒否が起こる(2962478)
  3. MS14-032: Microsoft Lyncサーバーの脆弱性により、情報漏えいが起こる(2969258)
  4. MS14-033: Microsoft XMLコアサービスの脆弱性により、情報漏えいが起こる(2966061)
  5. MS14-034: Microsoft Wordの脆弱性により、リモートでコードが実行される(2969261)
  6. MS14-035: Internet Explorer用の累積的なセキュリティ更新プログラム(2969262)
  7. MS14-036: Microsoft Graphicsコンポーネントの脆弱性により、リモートでコードが実行される(2967487)

日立ディスクアレイシステムのSVPにおける、上記1.〜7.の脆弱性の影響は下記の通りです。

  1. 本件は、リモートデスクトップの脆弱性により改ざんが起こるというものです。SVPでは、本件の対象となるOSを使用しており、本脆弱性の影響を受けます。
  2. 本件は、TCPプロトコルの脆弱性により、サービス拒否が起こるというものです。SVPでは、本件の対象となるOSを使用しており、本脆弱性の影響を受けます。
  3. 本件は、Microsoft Lyncサーバーの脆弱性により、情報漏えいが起こるというものです。SVPはサブシステム管理専用装置であり、Microsoft Lyncサーバーがインストールされることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
  4. 本件は、Microsoft XMLコアサービスの脆弱性により、情報漏えいが起こるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには、SVP使用者(保守員)がInternet Explorerを介してMicrosoft XMLコアサービス(MSXML)を呼び出すよう設計された特別な細工がされたWebサイトにアクセスする必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
  5. 本件は、Microsoft Wordの脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。SVPはサブシステム管理専用装置であり、Microsoft Wordがインストールされることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
  6. 本件は、Internet Explorer用の累積的なセキュリティ更新プログラムです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには、SVP使用者(保守員)が特別に細工されたWebページをInternet Explorerを使用して表示する必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
  7. 本件は、Microsoft Graphicsコンポーネントの脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。本脆弱性を攻撃者が悪用するためには、SVP使用者(保守員)が特別に細工されたファイルまたはWebページをユーザーが開く必要があります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。

弊社ストレージ装置における、今回の脆弱性の影響を以下の表に示します。

ストレージ装置 影響する脆弱性
Hitachi Virtual Storage Platform G1000 MS14-030,031
Hitachi Unified Storage VM (HUS VM) MS14-031
Hitachi Virtual Storage Platform
Hitachi Virtual Storage Platform VP9500
MS14-031

SVPは直接ストレージ機能には係わりませんので、万一攻撃者から攻撃された場合であってもストレージとしてのデータの内容およびRead/Write機能に支障はありません。また日立ディスクアレイシステムに蓄積されているデータを読み取られることもありません。
しかしながら万一SVPが攻撃された場合、装置の構成変更設定や保守作業に支障をきたす等の可能性があります。
そのため今般、対象となる製品に対しまして、予防処置をさせていただきます。

2.今回のセキュリティホールの特徴

攻撃者が上記の脆弱性を悪用する目的で特別に細工された一連のパケットを、SVPに送信することにより、SVPの応答が停止する可能性があります。また、SVPにRDP接続している間、攻撃者が特別に細工されたRDPパケットをSVPに送信した場合、SVPとRDP接続しているクライアント間で送信されたデータが改ざんされる可能性があります。

3. 対象製品

Hitachi Virtual Storage Platform G1000
Hitachi Unified Storage VM (HUS VM)
Hitachi Virtual Storage Platform、Hitachi Virtual Storage Platform VP9500

注:
Hitachi Unified Storage 100、Hitachi Adaptable Modular Storage、Hitachi Workgroup Modular Storage、Hitachi Simple Modular Storage、は影響を受けません。

4. Storage Navigatorのご使用について

Storage Navigatorのご使用については、Storage Navigator機能に限ったご使用であれば特に問題ありません。
クライアントPCを他の用途でもご利用されている場合、ご利用内容によっては今回の脆弱性の影響を受ける可能性があります。
詳しくはメーカにお尋ねいただくか、以下のセキュリティサイトをご確認の上対応をお願い致します。

 本セキュリティホールに関する情報


本件に関する問い合せ窓口


*1
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