日立ディスクアレイサブシステムにおけるSVPセキュリティホール
(MS10-032〜041)対策について
2010年6月14日
(株)日立製作所RAIDシステム事業部
1. 日立ディスクアレイサブシステムに対するセキュリティホール対策のお知らせ
Microsoft製品に対して、以下に示すセキュリティホールが公開されました。
- MS10-032:Windowsカーネルモードドライバーの脆弱性により、特権が昇格される(979559)
- MS10-033:メディア解凍の脆弱性により、リモートでコードが実行される(979902)
- MS10-034:ActiveXのKill Bitの累積的なセキュリティ更新プログラム(980195)
- MS10-035:Internet Explorer用の累積的なセキュリティ更新プログラム(982381)
- MS10-036:Microsoft OfficeのCOMの検証の脆弱性により、リモートでコードが実行される(983235)
- MS10-037:OpenType Compact Font Format(CFF)ドライバーの脆弱性により、特権が昇格される(980218)
- MS10-038:Microsoft Office Excelの脆弱性により、リモートでコードが実行される(2027452)
- MS10-039:Microsoft SharePointの脆弱性により、特権が昇格される(2028554)
- MS10-040:インターネットインフォメーションサービスの脆弱性により、リモートでコードが実行される(982666)
- MS10-041:Microsoft .NET Frameworkの脆弱性により、改ざんが起こる(981343)
弊社の日立ディスクアレイサブシステムのSVPにおける、上記1〜10の脆弱性の影響は下記の通りです。
- 本件は、Windowsカーネルモードドライバーの脆弱性により、特権が昇格されるというものです。
本脆弱性を攻撃者が悪用するには、攻撃対象となるコンピュータにログオンし、特別な細工が施されたアプリケーションを実行する必要が有ります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
- 本件は、メディア解凍の脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。
本脆弱性を攻撃者が悪用するには、特別に細工されたファイルを表示させる、または特別に細工されたストリーミング コンテンツを受け取るように、SVP使用者(保守員)を誘導する必要が有ります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
- 本件は、ActiveXの脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。
本脆弱性を攻撃者が悪用するには、特別な細工が施されたWebページまたは電子メールメッセージを表示させるように、SVP使用者(保守員)を誘導する必要が有ります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
- 本件は、Internet Explorerの脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。
本脆弱性を攻撃者が悪用するには、特別な細工が施されたWebページまたは電子メールメッセージを表示させるように、SVP使用者(保守員)を誘導する必要が有ります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
- 本件は、Microsoft OfficeのCOMの検証の脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。
SVPはサブシステム管理専用装置であり、Microsoft Officeがインストールされることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
- 本件は、OpenType Compact Font Format(CFF)ドライバーの脆弱性により、特権が昇格されるというものです。
本脆弱性を攻撃者が悪用するには、攻撃対象となるコンピュータにログオンし、特別な細工が施されたアプリケーションを実行する必要が有ります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
- 本件は、Microsoft Office Excelの脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。
SVPはサブシステム管理専用装置であり、Microsoft Office Excelがインストールされることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
- 本件は、Microsoft SharePointの脆弱性により、特権が昇格されるというものです。
SVPはサブシステム管理専用装置であり、Microsoft SharePointがインストールされることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
- 本件は、インターネットインフォメーションサービスの脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。
SVPでは、本件の対象となるOSを使用していないため、本脆弱性の影響は受けません。
- 本件は、Microsoft .NET Frameworkの脆弱性により、改ざんが起こるというものです。
SVPには、Microsoft .NET Frameworkはインストールされていないため、本脆弱性の影響は受けません。
よって、今回公開された脆弱性については特に対策の必要はありません。
2. 対象製品
Hitachi Universal Storage Platform V、Hitachi Universal Storage Platform H24000、
Hitachi Universal Storage Platform VM、Hitachi Universal Storage Platform H20000、
Hitachi Universal Storage Platform、Hitachi Universal Storage Platform H12000、
Hitachi Network Storage Controller、Hitachi Universal Storage Platform H10000、
SANRISE9980V/9970V、SANRISE9980V-e/9970V-e、SANRISE H1024/ H128
- 注:
- Hitachi Adaptable Modular Storage、Hitachi Workgroup Modular Storage、Hitachi Simple Modular Storage、SANRISE9500Vシリーズ、SANRISE 2000/2000-e/1000シリーズ、およびSANRISE H512/H48は影響を受けません。
3. Storage Navigatorのご使用について
Storage Navigatorのご使用については、Storage Navigator機能に限ったご使用であれば特に問題ありません。
クライアントPCを他の用途でもご利用されている場合、ご利用内容によっては今回の脆弱性の影響を受ける可能性があります。
詳しくはメーカにお尋ねいただくか、以下のセキュリティサイトをご確認の上対応をお願い致します。
本セキュリティホールに関する情報