SANRISEシリーズにおけるSVPセキュリティホール
(MS06-018〜020)対策について
2006年5月12日
(株)日立製作所RAIDシステム事業部
1. SANRISEシリーズに対するセキュリティホール対策のお知らせ
Microsoft製品に対して、以下に示すセキュリティホールが公開されました。
- MS06-018:Microsoft Distributed Transaction Coordinator(MSDTC)の脆弱性によりサービス拒否が起こる(913580)
- MS06-019:Microsoft Exchangeの脆弱性により、リモートでコードが実行される(916803)
- MS06-020:AdobeのMacromedia Flash Playerの脆弱性により、リモートでコードが実行される(913433)
弊社のSANRISEシリーズのSVPにおける、上記1〜3の脆弱性の影響は下記の通りです。
- 本件は、Microsoft Distributed Transaction Coordinator(MSDTC)の脆弱性によりサービス拒否が起こるというものです。
SVPでは、MSDTCサービスは動作していません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
- 本件は、Microsoft Exchangeに関する脆弱性です。
SVPはサブシステム管理専用装置であり、Microsoft Exchangeがインストールされることはありません。このため、SVPでは本脆弱性の影響は受けません。
- 本件は、AdobeのMacromedia Flash Playerの脆弱性により、リモートでコードが実行されるというものです。
SANRISE9900Vシリーズ、SANRISE H1024/128のSVPでは、Flash Playerはインストールされていません。このため、本脆弱性の影響を受けません。また、Hitachi Universal Storage Platform、Hitachi Universal Storage Platform H12000、Hitachi Network Storage Controller、Hitachi Universal Storage Platform H10000のSVPでは、本件の関連モジュールは含まれていますが、本脆弱性を攻撃者が悪用するには、特別な細工が施されたWebページを表示させるように、SVP使用者(保守員)を誘導する必要が有ります。SVPはサブシステム管理専用装置であり、このような操作が行われることはありません。このため、本脆弱性の影響は受けません。
よって、今回公開された脆弱性については特に対策の必要はありません。
2. 対象製品
Hitachi Universal Storage Platform、Hitachi Universal Storage Platform H12000、
Hitachi Network Storage Controller、Hitachi Universal Storage Platform H10000、
SANRISE9980V/9970V、SANRISE9980V-e/9970V-e、SANRISE H1024/ H128
- 注:
- Hitachi Adaptable Modular Storage、Hitachi Workgroup Modular Storage、SANRISE9500Vシリーズ、SANRISE 2000/2000-e/1000シリーズ、およびSANRISE H512/H48は影響を受けません。
3. Storage Navigatorのご使用について
Storage Navigatorのご使用については、Storage Navigator機能に限ったご使用であれば特に問題ありません。
クライアントPCを他の用途でもご利用されている場合、ご利用内容によっては今回の脆弱性の影響を受ける可能性があります。
詳しくはメーカにお尋ねいただくか、以下のセキュリティサイトをご確認の上対応をお願い致します。
本セキュリティホールに関する情報