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Hitachi

2017年11月1日
株式会社 日立製作所

株式会社日立製作所(以下、日立)は、このたび、公益社団法人 発明協会が主催する平成29年度関東地方発明表彰において、「フラッシュ向き高性能ストレージシステム(特許第5806776号)」が神奈川県発明協会会長賞を受賞するとともに、「サービス無停止データ移行(特許第5718533号)」が発明奨励賞を受賞しました。表彰式は11月2日にパレスホテル大宮で開催される予定です。

地方発明表彰は、大正10年に創設され、全国を8地方(北海道・東北・関東・中部・近畿・中国・四国・九州)に分けて実施されており、優れた発明、考案または意匠を生み出した技術者・研究者を顕彰するものです。

  1. 「フラッシュ向き高性能ストレージシステム(特許第5806776号)」について
    本発明は、HDDとSSDを搭載可能なストレージシステムにおいて、SSDからデータを直接読み出すことで応答時間を短縮し、高性能化に貢献する発明です。 HDDを搭載可能なストレージシステムでは、キャッシュメモリを用いることでHDDの性能を引き出すための処理をしているため、SSDの高速性を生かすことが難しいという課題がありました。 この課題に対し本発明では、SSDからのデータ読み出し時にキャッシュメモリにデータを格納することなく、SSDからホストインタフェースに直接データを転送することで、キャッシュメモリの処理を不要とし、処理時間の短縮を実現しています。 本発明により、従来技術に対して2.2倍*の性能向上を実現するとともに、ストレージへのデータ性能あたりの消費電力を減らし、環境への負荷を低減できます。
    *
    Hitachi Virtual Storage Platform G1000において、本発明適用時と非適用時のデータ読み出し性能の比較。
  2. 「サービス無停止データ移行(特許第5718533号)」について
    本発明は、ストレージシステムのリモートコピー機能において、仮想ボリュームの概念を用いることで、リモートコピーによる冗長性を維持したまま、旧システムから新システムへのデータ移行を可能にする発明です。従来、リモートコピーによる冗長構成を組んでいるストレージ装置のリプレースを行う場合、新システムのセカンダリボリュームへのデータコピーが完了するまで冗長性を確保できないため、お客様はサービスを停止しなければならないという課題がありました。 この課題に対し本発明では、旧システムから新システムにデータを移行する際に、移行元のプライマリボリュームから移行先のプライマリボリュームにデータ移行し、移行元のプライマリボリュームから仮想ボリュームを通して移行先のセカンダリボリュームへデータをコピーすることで、リモートコピーによる冗長性を維持したまま、リプレースを行うことを実現しています。 本発明により、リプレース時に冗長性を維持することで、お客さまのサービスを停止せずストレージのデータ移行を円滑に実施する高信頼なストレージシステムを実現しています。

日立は、今後も、ストレージ分野に関する技術開発を通して、科学技術および産業の発展に貢献していきます。

地方発明表彰について

商標注記

記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。

本件に関するお問い合わせ先

株式会社 日立製作所 サービスプラットフォーム事業本部 ITプロダクツ統括本部
開発基盤本部 知財戦略部[担当:渡邊]
〒259-1392 神奈川県秦野市堀山下1番地
電話 0463-88-8020 (直通)