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4 スタートメニュープログラムの「すべてのプログラム」から「PowerMonitorHN」グループにある「動作条件設定」を選択して、動作条件設定を行います。設定する項目は、関連のあるものごとに、いくつかのページに分けられています。

マルチUPS対応版PowerMonitorHNをインストールして使用する場合は、動作条件設定画面での設定に加えて、マルチUPS環境設定の設定を行う必要が有ります。本設定はUPS1台のみを使用する場合でも必ず設定を行う必要が有ります。

動作条件の設定 論理分割・複数サーバ対応機能

本ソフトウェアは、1台または複数のUPSでバックアップされた複数のコンピュータを(疑似)同期運転させる機能を持っています。UPSは共有メモリを備えており、各コンピュータはその共有メモリ領域を媒介にして(疑似)同期運転に必要な動作条件を共有します。それによって、コンピュータの一斉シャットダウンや一斉起動が可能になります。 「共有データ機能」を参照してください。

以下では、この論理分割・複数サーバ対応機能に関する説明に を付けて区別します。また、共有の対象となる動作条件には、右肩にアスタリスク(*)を付けて共有の対象であることを示します。
UPSへの転送(Transfer)画面
全ての項目を入力または変更後、画面下部「OK」ボタンを押し、「設定を更新しますか?」ダイアログボックスが表示された後、次のようなダイアログボックスが表示されます。
[OK]を選択するとUPSの共有メモリ領域へ動作条件を転送します。
設定内容をUPSに転送する為には、本ソフトウェアのサービスが動作(開始)している必要があります。
共有の対象となる動作条件を変更後は、必ず共有データをUPSの共有メモリ領域へ転送してください。
設定項目には複数サーバ間で共有される項目と非共有の項目があります。
共有データをUPSへ転送すると他のサーバにも反映されます。「共有データ機能」を参照してください。
共有の対象となる設定項目
設定画面 設定項目
停止処理 停電確認時間(秒)
復電時の動作
UPS停止からの復電時再起動時間
スケジュール タイマ機能
出力コントロール 出力1
出力2
出力開始時
出力停止時
設定項目にはサービスの再起動が必要な項目と不必要な項目があります。
サービスの再起動が必要な設定項目
設定画面 設定項目
通信ポート Agent IPアドレス
GETコミュニティ名
SETコミュニティ名
ブロードキャスト メッセージ表示
クライアントへの通知
ヒストリ UPS監視時間間隔
ログの記録
記録期間
ライセンスのページ
ソフトウェアのライセンスやバージョンなどの情報を確認できます。

  • シリアル番号
    インストール時に入力した本ソフトウェアのシリアル番号を確認することができます。
  • オーソライゼーションコード
    インストール時に入力したオーソライゼーションコードを確認することができます。
  • インストール日
    本ソフトウェアをインストールした日付を確認できます。
通信ポートのページ
UPSとのネットワーク通信ポートの設定をします。


  • GETコミュニティ名
    PowerMonitorHNが使用する監視用コミュニティ名を設定します。デフォルトは「pwrmon」です。
    ※UPS側の監視用コミュニティ名は「pwrmon」で固定ですので、デフォルトから変更しないでください。
  • SETコミュニティ名
    SNMPでSetの時に使用するコミュニティ名を設定します。デフォルトは「public」です。
    ※UPS側のSetの時に使用するコミュニティ名のデフォルトは「public」です。
    UPS側のコミュニティ名と合わせてください。
  • ポート番号
    SNMPのポート番号です。変更はできません。
サービス開始後に通信ポートを変更すると、サービスの再起動が必要になります。
その場合、「サービスの起動」と同じ手順で一旦サービスを停止してから、再び開始してください。
停止処理のページ
停電が発生したときの各種の時間を設定します。
停電が発生したときの本ソフトウェアの動作については、本ソフトウェアの動作フローを参照してください。

  • 停電確認時間*
    停電が発生してからシャットダウン処理を実行するまでの時間を指定します。この間に電源が回復すると、シャットダウンは行われません。デフォルトは150秒です。30 〜 9999秒の範囲で設定してください。
  • シャットダウン遅延時間
    シャットダウン処理に入ってから、実際にシャットダウンを行うまでの待機時間を指定します。この間に電源が回復してもシャットダウン処理は続行されます。デフォルトは30秒です。設定範囲は0 〜 9999秒です。
  • UPS自動停止
    実際にシャットダウン処理を開始してから、UPSが自動停止するまでの時間です。デフォルトは120秒です。設定範囲は60 〜 9990秒です。 
    BladeSymphonyはシャットダウンに必要な時間にクーリング時間120秒を加えた時間を設定してください。
  • 復電時の動作*
    「起動する」に設定しておくと、復電時、次の「UPS停止からの復電時再起動時間」を経過後UPSが自動的に立ち上がります。
  • UPS停止からの復電時再起動時間*
    復電したとき、UPS停止後からのUPS再起動時間を指定します。
    デフォルトは1分、設定範囲は1から100分です。
  スケジュールのページ
タイマ機能を設定します。

  • タイマ機能*
    スケジュール機能を用いるときは、「有効」にしておきます。「無効」にすると、スケジュール機能は働きません。
スケジュール機能を用いるときは、「タイマ機能」を「有効」にしておきます。「無効」にすると、スケジュール機能は働きません。
ブロードキャストのページ
メッセージ表示動作を指定します。

  • [Messenger]サービス On/Off
    • ブロードキャスト:本コンピュータおよび本コンピュータにログインしているコンピュータは[Messenger]サービスを起動していればメッセージを表示します。
    • Localのみ:本コンピュータが[Messenger]サービスを起動していれば本コンピュータのみメッセージを表示します。
    • なし:全てのメッセージが表示されません。
  • クライアント用メッセージ On/Off
    • ブロードキャスト:本コンピュータおよび本コンピュータと同一セグメントのコンピュータは,「UPS message クライアント」を起動していれば,メッセージを表示します。
    • Localのみ:本コンピュータが「UPS message クライアント」を起動していれば,本コンピュータのみメッセージを表示します。
    • なし:全てのメッセージが表示されません。
ブロードキャストの変更をサービスに反映させるには、一旦サービスを停止してから、再び開始する必要があります。 「サービスの起動」と同じ手順で実行してください。
上記項目の両方を「なし」に設定してしまうとメッセージの表示を行いません。
ヒストリのページ
ヒストリ機能を設定します。

  • UPS監視時間間隔
    UPSの状態を監視する時間間隔を設定します。デフォルトは900秒です。(有効設定:約10秒以上)
  • ログの記録
    ログを記録するとき「有効」に、記録しないとき「無効」に設定します。
  • ファイル名
    ログを記録するファイル名が表示されます。変更はできません。
  • 記録期間
    ログの記録期間を設定します。この記録期間を超えた古いログは削除されます。
ログファイル容量
ログは1データにつき64バイト消費します。デフォルト設定(900秒間隔、1ヶ月記録)でのログファイル容量は、200k〜300kバイト程度になります。(イベント発生数により増減します。)
  スクリプトのページ
スクリプト実行機能を設定します。


※デフォルトでは、スクリプト機能はすべて無効になっています。
  • 実行レベル
    スクリプトを実行させたいタイミングを選択します。
    選択すると、各レベルで実行されるファイル名が表示されます。
    上図のように「レベル2」にチェック有りの時、指定されたバッチファイル(ここでは、upsrc2.bat)が回復不能と見なされたときに実行されます。
  • 各レベルで実行されるファイル
    左のリストで実行レベルを選択すると、その実行レベルで処理されるスクリプト(バッチ)ファイル名が表示されます。
    その状態で、[実行ファイル編集]ボタンをクリックすると、そのスクリプト(バッチ)ファイルの編集を行うことができます。

本ソフトウェアは以下の各段階ごとに、起動するスクリプト(バッチファイル)を指定することができます。

  • オートシャットダウン時
  • 回復不能とみなされた時
  • 停電発生時
  • スケジュール運転での停止時
  • 復電時
  • スタートアップ時
  • スケジュール運転での停止前処理
時間がかかるバッチ処理を行うとき
バッチ処理に時間がかかる(約20秒以上の)時、本ソフトウェアがタイムアウトと判断してしまうため、スクリプトファイルから、さらに、別のスクリプトファイルを呼び出すようにする必要があります。
例えば、「回復不能と見なされたとき」にコマンドA、B、Cを実行したい(これには時間がかかる)時、別のスクリプト(バッチ)ファイル(例えば、c:\powermgr\abc.bat)を作成し、そのabc.batファイルにコマンドA、B、Cを記述する。次に、upsrc2.batにabc.batのフルパス(ここでは、c:\powermgr\abc.bat)を記述する。
これにより、abc.batの処理は、本ソフトとは関係なく処理されるようになるため、タイムアウトにならず、コマンドA、B、Cが実行される。
スケジュール終了前処理時間は、(UPS監視時間間隔/2)程度の誤差が生じます。
出力コントロールのページ

  • 出力1、出力2*
    「無効」を指定すると、該当するUPS出力が本ソフトウェアのコントロールから外れます。それによって、オートシャットダウン時の停止、スケジュール起動時の停止動作を行わなくなります。
    また、該当するUPS出力は、動作条件設定「停電処理」ページの「復電時の動作」の起動する/起動しない、および「スケジュール」の有効/無効を無視します。
  • 出力1と出力2との時間差*
    「出力開始時」は、出力1と出力2との間の出力開始時間差を指定します。出力1が先に出力開始、指定した時間後に出力2が出力開始されます。デフォルトは0秒、設定範囲は0から9990秒です。
    「出力停止時」は、出力1と出力2との間の出力停止時間差を指定します。出力2が先に停止し、指定した時間後、出力1が停止します。デフォルトは0秒、設定範囲は0から9990秒です。どちらも10秒単位で指定してください。
自己診断のページ

  • 自己診断
    UPSの自己診断を指定します。
    「有効」を指定すると、次の「自己診断周期」で指定した時間の周期ごとに自己診断を実行します。
    デフォルトは「無効」です。
  • 自己診断周期
    UPSの自己診断の周期を指定します。
    デフォルトは毎週月曜日12時です。
自己診断の実行は「週1回」の周期と「月1回」の周期のどちらかで設定できます。上記デフォルトは「週1回」の設定です。「月1回」の設定は、第1週から第4週のいずれかの週で設定できます。この場合の第1週から第4週は、日常使用しているカレンダーと一致します。
自己診断を「有効」にすると、自己診断実行時に数秒の疑似停電を発生させるため、停電メッセージが表示される場合があります。
自己診断を行う場合は、業務に支障のない時間帯に設定することを推奨します。
自己診断を「有効」にすると、自己診断実行時に数秒の疑似停電(バッテリ運転)を発生させるため、停電メッセージが開くことがあります。
UPS側で自動UPS自己診断機能が設定されている場合は、本ソフトからの自己診断は実行できません。
自動自己診断機能付きのUPSをご使用の場合は、自己診断機能を「無効」に設定してください。
UPSのページ
サービスが通信しているUPS情報の確認ができます。サービスが正常に動作していないと空白で表示されます。マルチUPS環境の場合「UPS一覧の設定」で設定された一番最後の番号のUPS情報が表示されます。

パスワードのページ
セキュリティのために設定することができます。



パスワードの設定
[パスワード設定]ボタンをクリックすると、パスワード設定画面が表示されます。
  • 古いパスワード
    古いパスワードを入力してください。初めてパスワード設定する際は、入力する必要がありません。
  • 新しいパスワード
    新しいパスワードを入力してください。
  • 新しいパスワードの確認入力
    確認のため新しいパスワードを再度入力してください。

    パスワード設定すると、動作条件を[OK]で閉じる際に、パスワード要求されるようになります。
    また、ここで設定されたパスワードは、Webサーバ機能経由の動作条件設定でも参照されます。
トラップのページ
停電発生時、復電時、スタートアップ時、シャットダウン時に SNMPマネージャに対してSNMP トラップを送ることができます。トラップ送信のための設定をします。
送信できるトラップは、4種類です。



スタートアップ時 coldStart(0)
停電発生時 enterpriseSpecific(6) upsTrapOnBattery 33.2.1.0
シャットダウン時 upsTrapAlarmEntryAdded 33.2.3.0
復電時 upsTrapAlarmEntryRemoved 33.2.4.0

  • SNMP トラップの送信
    SNMPマネージャに対してSNMPを送る機能を有効にするか無効にするか設定します。 SNMPマネージャがなければ、無効にしておいてください。トラップを送信する場合は、「メッセージ表示とイベントの選択」を参照してください。
  • コミュニティ名
    送信トラップのコミュニティを指定してください。デフォルトは、「public」に設定されています。 「public」以外の設定にするときは、変更してください。
  • 送信先
    トラップを送り付けるSNMPマネージャが動作しているホストを指定します。ホスト名もしくは、IPアドレスで指定してください。最大3か所まで指定できます。

メールのページ
電子メール送信するための設定をします。有効にすれば、電子メールが送信されます。

送信できる電子メールは、下記の通りです。

送信タイミング 電子メールの送信メッセージ
スタートアップ時 ”UPSサービスを開始します。”
回復不能とみなされた時 ”シャットダウンします。”
スケジュール運転での停止時 ”スケジュール停止時刻になりました。シャットダウンします。”
シャットダウン時 ”シャットダウンします。”
UPSに障害が発生した時
multiups.iniのalarm-condで設定した数以上のUPSが故障した時
”UPS異常が発生しました。”
UPSと通信できない時
multiups.iniのcomm-err-condで設定した数以上のUPSと通信できない時(稼働中、起動時)
”UPS異常が発生しました。”
初期化エラー時
multiups.iniのstartup-condで設定した起動判定条件に満たない時
”UPSの初期化に失敗しました。”
復電時
停電確認時間内に停電発生時の条件が解消された時
”復電しました。”
停電発生時
multiups.iniのshutdown-condで設定した数以上のUPSが停電した時
”停電が発生しました。”
※multiups.iniの設定値は「マルチUPS環境設定」を参照してください。
  • メールの送信
    電子メールを送信する機能を有効にするか無効にするか設定します。
    電子メールを送信する場合は、「メッセージ表示とイベントの選択」を参照してください。
  • SMTPサーバ
    電子メールを配送するSMTPサーバをホスト名もしくは、IPアドレスで指定してください。 SMTPサーバが存在しないと電子メールは、送信できません。 SMTPサーバについては、設置されているネットワークのネットワーク管理者に確認してください。
  • 発信者
    電子メールの発信元アカウントを指定します。
    例) my-ups@happy.co.jp
    ただし、設置されているSMTPサーバによっては、SMTPサーバに登録されているアカウントでしか、送信できない場合があります。ネットワーク管理者に確認してください。
  • UPS ID
    メール本文に添付される文字列を入力してください。
  • 添付ログ件数
    メール本文に添付されるUPS状態情報のログ件数を入力してください。
  • 受信者
    本ソフトから送られた電子メールを受け取る人を登録します。 電子メールを受け取りたい人の電子メールアドレスを入力してください。最大3か所まで指定できます。
    例)kannrisya@happy.co.jp
送信されるメールの詳細内容は、「メールで送信される内容」を参照してください。

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