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2.動作確認

インストールが終了したら、以下の手順で本ソフトが正常に 動作しているかを確認します。

デーモンのチェック


デーモン(監視プログラム)が正常に動作しているか確認します。
  1. rebootコマンドやshutdownコマンドを使用して再ブートします。再ブートする際には、必要なアプリケーションは全て停止させてから行ってください。
  2. 次のコマンドを入力して、/usr/ups/bin/upsdが一つだけ走っていることを確認します。
    # ps -ax | grep ups<Return> またはps -ef | grep ups<Return>
  3. 次のコマンドを入力します。
    # /usr/ups/bin/upslog -ver -dev 1<Return>

デーモンが正常に動作している場合は、10秒程度待っていると 次のようなメッセージが表示されます。 表示される内容はUPSによって変わります.

 シリーズ               :MINI SAFE
 モデル                 :H-55-010
 ソフトウェアバージョン :01003HM401(3.08)   
 シリアル番号           :500482-005  

監視対象UPSが2台以上の場合は、次のコマンドを入力してもデーモンが正常に動作しているか否かを確認できます。
    # /usr/ups/bin/upslog -ver -dev [N]<Return> [N]=2,3,・・・ 8

10秒以上待っても何も表示されない場合は、デーモンが正常に動作していません。 原因として次のことが考えられます。
ネットワークが正しく設定されていない(ネットワーク機能を使用しない場合は、この確認は必要ありません)
以下のコマンドを入力します。
# ifconfig DeviceName<Return>

DeviceNameは、ご使用のOSやハードウェア環境によって変わります。 (例:Sunで10baseTの場合は、le0)

次のような表示が出ない場合は、ネットワークを正しく設定し直してください。
IPアドレスとネットマスクの値は表記とは異なることがあります。 le0:flags=63 <UP,BROADCAST,NOTRAILERS,RUNNING>
inet 192.43.189.9 netmask ffffff00 broadcast 192.43.189.255
NIS(+)を使用している(ネットワーク機能を使用しない場合は、この確認は必要ありません)

# ypcat services<Return>
# niscat services<Return>


上記いずれかのコマンドでservicesファイルの一覧が表示されたら、そのシステムでは NIS(+)を使用しています。その場合は、NISの再設定が必要になります。 付録の「NISの設定方法」を参照してください。
SolarisをOPEN LOOKの環境でお使いの場合は、デーモンのチェックが終わった時点で、グラフ表示プログラムを起動してみてください。
# /usr/ups/bin/upsg -dev 1<Return>
または
# /usr/ups/bin/upsg -dev [N]<Return> [N]=2,3,・・・ 8

もし、ダイナミックリンク・ローダ(ld.so)がエラーを吐いてプログラムが起動しなければ、 ダイナミックリンク・ライブラリの検索パスを定義する環境変数LD_LIBRARY_PATHが正しく設定されていないことが考えられます。 シェルの起動スクリプト(.cshrcまたは.profile等)の中で設定を行ってください。

.cshrc の場合
setenv LD_LIBRARY_PATH /usr/lib:/usr/openwin/lib
.profile の場合
LD_LIBRARY_PATH=/usr/lib:/usr/openwin/lib; export LD_LIBRARY_PATH

危険 UPSから煙が出る、変な匂いがするなどの異常が生じたら、ただちにUPSの取扱説明書 の指示にしたがって処置してください。
注意 UPSの電源スイッチを切る時は、前もってコンピュータを停止させてから行ってください。
注意 UPSの警報ブザーが鳴る、故障ランプが点滅するなどの異常が生じたら、UPSの取扱説明書の 指示にしたがって処置してください。


xupsのチェック
(ネットワーク機能を使用しない場合は、この確認は必要ありません)

(X-Windowを使用していない場合は,この確認は必要ありません)
(Linux版については、インストール時にxups(警報表示プログラム)の自動起動を無効とした場合は、この確認は必要ありません。)


xups(警報表示プログラム)が正常に動作しているかを確認します。(ネットワーク機能を使用しない場合は、この確認は必要ありません)
  1. ログインして、X-Windowを起動します。
  2. 次のコマンドを入力して、/usr/ups/bin/xups3が走っていることを確認します。
    # ps -ax| grep ups<Return>またはps -ef| grep ups<Return>

走っていない場合は、次の4つのケースが考えられます。

起動スクリプトはOSによって名前が異なります。
X-Windowの起動スクリプトが正しくコピーされていない
本ソフトでは、インストール時に起動スクリプトの末尾にxups3の起動コマンドを追加して、 ログイン時に自動的にxups3が起動されるようにしています。ただし、ユーザがプライベート な起動スクリプトを作成している場合は、xups3が起動されないことがあります。
この場合は、viなどのエディタを使用してプライベートな起動スクリプトの中に xups3の起動コマンド(/usr/ups/bin/xupsinit)を追加してください。
CDE環境の設定が正しく行われていない
CDE環境での起動スクリプトは/usr/dt/config/Xstartupです。 この起動スクリプトの中にxups3の起動コマンド(/usr/ups/bin/xupsinit) があることを確認してください。

ファイルのパーミッションが不適当
次のコマンドでupstabのパーミッションを調べてください。
# ls -l /usr/ups/lib/upstab <Return>
次のように“r”が設定されていればOKです。
-rw-r--r-- 1 root......./usr/ups/lib/upstab
次のコマンドでxups3とxupsinitのパーミッションを調べてください。
# ls -l /usr/ups/bin/xups* <Return>
次のように“x”が設定されていればOKです。
-rwxr-xr-x 1 root......./usr/ups/bin/xups3
-rwxr-xr-x 1 root......./usr/ups/bin/xupsinit

パーミッションが間違っている場合は、chmodコマンドで正しく設定し直してください。

名前解決の設定が正しく行われていない
DNSサーバ等で名前解決が行える環境になっていることを確認してください。
hostsファイルによる名前解決を行う場合は「名前解決の設定方法」を参照してください。


停電動作のチェック


停電、復電を行ってプログラムが正常に動作しているかを確認します。
X-Window環境でない場合は,コンソール上に表示される英文メッセージ(右括弧内)で確認してください。
※コンソールにメッセージが表示されない場合は、OSのシステムメッセージ設定ファイル「syslog.conf」に
 コンソールへの出力が定義されているか確認してください。コンソールへのメッセージ表示方法

  1. UPSの電源を切って、停電状態をつくります。 コンピュータの画面にオレンジ色の文字で次のメッセージが(一方だけまたは両方が交互に)表示されることを 確認します。                                       UPSが複数台の場合、何台のUPSを停電状態とすれば、本ソフトが停電状態と認識するかは、multi-ups.confファイルの停電判定によります。いずれの設定であっても、すべてのUPSを停電状態とすれば、本ソフトは停電状態と判定します。

    「電源異常が発生しました」(Power trouble!)
    「バッテリ運転」(Run on Battery)

    非ウインドウ環境でご使用の場合は、このオレンジ色の表示はありません。 コンソール上の英文のメッセージで確認してください。

    同時にバーグラフが表示され、バーグラフ右のシャットダウン処理までの時間(停電確認時間) が減少していくことを確認します。

    ※ホスト名は最大で16文字までしか表示されません。

  2. UPSの電源を入れて、復電状態にします。
  3. 緑色の文字で次のメッセージが表示されることを確認します。
    この表示は30秒後に自動的に消えます。

    「復電しました」(Recovered...)

  4. もう一度UPSの電源を切って、バーグラフ右のシャットダウン処理までの時間が"30" になるまでそのままの状態を保ちます。
  5. 30になると、赤色の文字で次のメッセージが(一方だけまたは両方が交互に)表示されることを確認します。

    「シャットダウン」(Shutdown now!)
    「セッションを終了してください」(Close session please)

  6. メッセージの表示後、約30秒(シャットダウン遅延時間)が経過するとシャットダウン処理が 行われ、コンピュータがシャットダウンすることを確認します。
  7. UPSの電源を入れて、復電します。
    UPSが自動でコンピュータに電源供給を一度停止し、数十秒後、電源供給を開始したことを 確認します。このとき電源供給で自動起動するコンピュータはブートアップします。
停電以外にもバッテリ電圧低下と(UPSの設定によっては)UPS故障はシャットダウン処理につながります。
xups(警報表示プログラム)
xupsの表示は、マウスでxupsの表示部分をクリックすることで、消すことができます。
リモートホストの情報が表示されるときは、下図のように逆三角形の部分に自分自身のホスト(以降、自ホストと表記します)の状態が表示されます。
逆三角形の部分に表示される自ホストの状態情報は、下記のようになります。
  • 正常時    ・・・ 緑色で表示されます。
  • 停電時、その他の警報時    ・・・ オレンジ色で表示されます。
  • 回復不能時 ・・・ 赤色で表示されます。


上図の場合は、リモートホスト(ホスト名:terra)が停電状態で、自ホストは、正常状態であることをあらわしています。

自ホストで停電等が発生した場合は、逆三角形は表示されません。


上図の場合は,自ホスト(ホスト名:mir)が停電発生している状態です。

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