付 録 C |
本付録は、「AIX LPAR用(pn_ibm5t.tar)」をインストールした場合の使用方法について記載しております。 EP8000サーバは構成に関わらず「AIX LPAR用(pn_ibm5t.tar)」をインストールしてください。 インストール後、本マニュアルにより構成運用に合わせて修正してください。 |
------------------------------------------------------------------------------ 目 次 1.動作条件デフォルト値について 2.LPAR構成の注意点 2-1 必須設定 2-2 OS起動時刻のオフセット設定(複数OS個別運用、オフセット有りの場合変更してください) 2-3 定時間モードで使用する場合の設定(複数OS同時運用の場合変更してください) 2-4 LPAR構成時の手動停止コマンドについて 2-5 upshutコマンドによる停止/起動 ------------------------------------------------------------------------------ |
1.動作条件のデフォルト値について AIX LPAR用 pn_ibm5t.tarの場合、動作条件のデフォルト値がオンラインマニュアル記載の 値と一部異なります。相違点を以下に示します。 (1) スクリプト実行レベル(rclevel) :6 (2) 停電確認時間(untilshutdown) :60秒 (3) UPS自動停止時間(upsautodown) :240秒 (4) UPS再起動までの最小時間(rebootdelay) :2分 |
2.LPAR(複数サーバ)構成の注意点 LPAR(複数サーバ)構成の場合、標準インストール又は本項に記載された設定で運用してください (LPAR構成では3項の運用をしないでください。) 2-1 必須設定 パワーモニタH for Networkの動作条件の設定でスクリプトの実行レベルを6に設定してください。 (インストール後のデフォルト設定は6です。) 「設定の確認」 GUI環境の場合 INSTALL_DIR/ups/binのxinstを起動して、「設定変更」−「動作環境」から 実行レベルの項目が 6 であること。 CUI環境の場合 INSTALL_DIR/ups/binのcinstを起動して、「Change Set Up」−「Change Operating Conditions」 からrclevelが 6 であること。 2-2 OS再起動時刻のオフセット設定(複数OS個別運用、オフセット有りの場合) LPAR構成の場合、OSのシャットダウンコマンドとして shutdown -tを使用します。 この場合、−tオプションで指定する次回起動時刻は、デフォルトではUPSが再起動する 時刻が与えられますが、オフセットを設定することによりUPSの起動時刻に対してOSの 起動時刻を遅らせることができます。 (−tで指定する時刻に対してオフセット時間を設定できます。) オフセット時間の設定が必要な場合は /usr/ups/bin の upsrclp ファイルでオフセット 時間を設定してください。 【用途】 サーバ冗長電源の片側を商用電源から供給している場合、オフセット設定することにより UPSからの電源供給開始後サーバを再起動いたします。 【注意事項】 計画運転の再起動時刻は再起動予定時刻に対してオフセット時間分遅延いたします。 【設定方法】 「設定1」に示す $OPTION3 の引数としてオフセット時間(単位:分)を設定してください。 デフォルトは0(ゼロ)分です。 オフセット時間は標準で15分を設定してください。 スクリプト(/usr/usp/bin/upsrclp) ------------------------------------------------------------------------------ # if shutdown failed sync; sync; sync halt -q >/dev/console 2>&1 elif [ -x INSTALL_DIR/bin/LPARSHUT ]; then if [ -e /tmp/NOBOOT ]; then rm /tmp/NOBOOT if ! /usr/sbin/shutdown -F now >/dev/null 2>&1; then /usr/sbin/shutdown -h now >/dev/console 2>&1 fi elif [ -e /tmp/UPOFST ]; then rm /tmp/UPOFST if ! INSTALL_DIR/bin/LPARSHUT $OPTION3 >/dev/null 2>&1; then /usr/sbin/shutdown -h now >/dev/console 2>&1 fi else 「設定1」 # OPTION3=`date +"%y%m%d%H%M"` ↓ if ! INSTALL_DIR/bin/LPARSHUT $OPTION3 0 >/dev/null 2>&1; then /usr/sbin/shutdown -h now >/dev/console 2>&1 fi fi ------------------------------------------------------------------------------ 2-3 定時間モードで使用する場合の設定(複数OS同時運用の場合) -tオプションで指定する時刻を現在時刻+n分とすることが出来ます。 定時間モードで使用する場合は、/usr/ups/bin の upsrclp ファイルを 以下のように編集してください。 【用途】 JP1連携リモート運転の場合(JP1マネージャーホストからサーバを電源制御する場合)、 現在時刻+n分後以降UPSからの電源供給開始によりサーバを再起動いたします。 【注意事項】 同一電源系統(同一マスタUPS)で制御されるサーバは全て同時運用(同時刻で停止・起動) してください。 (同時運用しなかった場合、サーバ起動中にUPSが電源供給停止する場合が有ります。) 【設定方法】 @「変更1」のコメントアウトを外してください。 A「設定1」に現在時刻に加算する時間(単位:分)を設定してください。 デフォルトは0(ゼロ)分です。 現在時刻に加算する時間は標準で15分を設定してください。 スクリプト(/usr/usp/bin/upsrclp) ------------------------------------------------------------------------------ # if shutdown failed sync; sync; sync halt -q >/dev/console 2>&1 elif [ -x INSTALL_DIR/bin/LPARSHUT ]; then if [ -e /tmp/NOBOOT ]; then rm /tmp/NOBOOT if ! /usr/sbin/shutdown -F now >/dev/null 2>&1; then /usr/sbin/shutdown -h now >/dev/console 2>&1 fi elif [ -e /tmp/UPOFST ]; then rm /tmp/UPOFST if ! INSTALL_DIR/bin/LPARSHUT $OPTION3 >/dev/null 2>&1; then /usr/sbin/shutdown -h now >/dev/console 2>&1 fi else 「設定1」 # OPTION3=`date +"%y%m%d%H%M"` ↓ ↑ if ! INSTALL_DIR/bin/LPARSHUT $OPTION3 0 >/dev/null 2>&1; then 「変更1」 /usr/sbin/shutdown -h now >/dev/console 2>&1 fi fi ------------------------------------------------------------------------------ 【設定上の注意】 「設定1」の現在時刻に加算する時間は、パワーモニタH for Networkの動作条件で設定した UPS自動停止時間と停止遅延時間の合計値+15分より大きい値を設定してください。 この値より小さい値を設定しないでください。 UPS自動停止時間+停止遅延時間+15分 <「設定値」 UPS自動停止時間と停止遅延時間の設定値の確認方法を以下に示します。 [GUI環境の場合] INSTALL_DIR/ups/binのxinstを起動して、 自動停止時間 「設定変更」−「時間設定」の「自動停止時間」で確認。 停止遅延時間 「設定変更」−「出力制御」の「出力停止の遅延時間」で確認。 [CUI環境の場合] INSTALL_DIR/ups/binのcinstを起動して、 自動停止時間 「Change Set Up」−「Change Operating Conditions」の「upsautodown」で確認。 停止遅延時間 「Change Set Up」−「Change Operating Conditions」の「relayoffdelay」で確認。 2-4 LPAR(複数サーバ)構成時の手動停止コマンドについて UPSは、本ソフトを通して、各LPAR(サーバ)の稼動状態を管理しています。 LPAR(サーバ)全てがシャットダウン処理を実行したことを確認した場合のみ、UPSは停止/再起動を行います。 1台でもシャットダウン処理を実行していないLPAR(サーバ)がある場合は、UPSは停止しないで運転を継続します。 標準のシャットダウンコマンドを使用してLPAR(サーバ)を停止した場合、そのLPAR(サーバ)はシャットダウンしていない ものとして扱いますので、UPSは停止/再起動動作を行いません。 特定のLPAR(サーバ)だけを手動で停止する場合は、手動停止コマンド「manushut」を使用してください。 manushutコマンドを使用することによりシャットダウン処理が実行されたことをUPSに認識させることが出来ます。 HMCからリモート運転する場合の停止はmanushutコマンドを使用してください。 実行方法 /usr/ups/bin/manushut を実行してください。 制限事項 manushutコマンドで停止したLPAR(サーバ)は、HMCからのリモート起動又は手動で起動する必要があります。 2-5 upshutコマンドによる停止/起動 upshutコマンドに次回起動時刻を指定してLPARをシャットダウンできます。 次回起動時刻の設定は、オプション -reboot YYYY/MM/DD-hh:mmを使用し ローカル時間で設定します。(西暦YYYY年MM月DD日hh時mm分) 実行方法 /usr/ups/bin/upshut -reboot YYYY/MM/DD-hh:mm |