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Hitachi

研究者が見るイベントレポート

【C-01】複雑作業の自動化を実現する、フィジカルAIの頭脳を搭載したロボティクスの最新動向

2026/07/14

OVERVIEW

  • 突撃潜入レポート(記事の部)
  • 突撃潜入レポート(発表者インタビューの部)

<はーい。こちら天野です。>
Hitachi Physical AI DayのBreakout Sessionを天野よりレポートします。
今回は「複雑作業の自動化を実現する、フィジカルAIの頭脳を搭載したロボティクスの最新動向」のセッションを聴講した所感を、発表者にヒアリングした内容を交えてお伝えします!
展示番号【EX-SP3】「複雑作業の自動化を実現する、フィジカルAIの頭脳を搭載したロボティクス」も関係する内容としてレポートしていますので、そちらにもお立ち寄りください。

突撃潜入レポート(記事の部)

会場の様子

「複雑作業の自動化を実現する、フィジカルAIの頭脳を搭載したロボティクスの最新動向」のセッションは、ヒューマノイドロボットの活用に興味がある方にぜひ聞いていただきたい内容でした。
深刻化する労働力不足に加え、熟練技能者の高齢化など、産業現場の生産性向上や社会インフラの維持が抱える社会課題に対して、フィジカルAI、特に物理世界に直接アクションするロボティクスAIへの期待と重要性が高まっています。
本セッションでは、急速に技術が進化するロボティクスAIの最新動向、および、ロボティクスAIに関する日立の取り組みをご紹介しており、ロボットを活用したフィジカルAIや、AIロボティクスの進化に興味を持つ方々にとって、非常に興味深い内容だったと思います。
本セッションでは、高度なセンシングや分類能力に注目が集まった「知覚型AI」から、「生成AI」「エージェンティックAI」、そして「フィジカルAI」へと進化してきた流れを振り返りながら、最新のAIロボティクス事例が動画とともに紹介されました。

イベントのスクリーン画面「世界モデルとAIロボティクス」

特に印象的だったのは、LLM(Large Language Model)だけでなく、VLA(Vision Language Action)や、VAM(Video Action Model)、さらには「世界モデル」といった、次世代AIロボティクスを支える概念についても説明が行われていた点です。
ロボットが周囲の環境を理解し、状況を予測しながら行動するためには、言語だけではなく、「視覚」「動作」「時間変化」を統合的に扱う必要があることが分かりやすく説明されていました。

イベントのスクリーン画面「キー技術:深層予測学習ベースのコンパクトモデル」

また、人は知識や経験を蓄積することで、より少ないエネルギーと判断負荷で効率的に作業ができるようになりますが、一方、ロボットやAIは、高度化するほど膨大なデータ、計算資源、電力を必要とします。
本セッションでは、この“AIを賢くするためのコスト”が、実社会へ適用する際の大きな課題であることについても具体的に説明されていました。

イベントのスクリーン画面「日立の技術の特徴」

特に、「人による作業よりも高い生産性を実現しながら、消費電力やメンテナンスコストを含めた全体最適をどう実現するか」という視点は、フィジカルAIを社会実装するうえで非常に重要なテーマであると感じました。
これらの課題に対して、日立がどのようなアプローチを取ろうとしているのかについても、技術説明と実際の動画事例を交えながら紹介されており、活用範囲の広さが感じられました。

イベントのスクリーン画面「日立のキー技術の現場適用実証例」

実証事例の紹介では、フィジカルAIの実装を“現場レベル”で考えた内容になっていた点が印象的でした。

突撃潜入レポート(発表者インタビューの部)

天野
本セッションでは、フィジカルAIとロボティクスを活用したときの費用対効果について言及されていましたが、ロボティクス活用の方が熟練者の人より時間がかかっても、深夜でも疲れ知らずで作業し続けられるなどの利点もあります。いかがでしょうか?
発表者
ロボットの生産性が現場の作業者より低い場合であっても、24時間稼働し続けるなど、時間で稼いで作業者と同等の生産性を達成するという戦略はあり得ると思います。ただし、3交代制などで24時間稼働する現場などに対しては、ロボットが連続稼働することの利点は少なく、やはりロボット自身が作業に対する速度と精度を上げていくことが不可欠であると思っています。
天野
VLA: Vision Language Actionや、VAM: Video Action Modelが得意な分布推定の領域から、ロボットが動作や行動を実行する間の行動生成においても、多くのノウハウや技術が必要になるように感じましたが、行動生成だけでも1セッション発表できそうですね。
発表者
VLAやVAMなどの行動生成モデルは急速に進化しており、どういうタスクに対してどのモデルを選択するか、それらのモデルをどのように学習させるか、いかにコストをかけずに精度を上げるか、実世界で動かす際の工夫など、多くの知見が必要になってきています。そのあたりもぜひ機会があればお伝えできればと思います。
天野
日立のキー技術を活用した、現場適用実証事例では、「配線作業の自動化」や、「鉄道車両外観検査の自動化」、「設備保守・点検の自動化」の例を紹介されていましたが、他にどのような課題意識や着眼点を持ったお客さまに本セッションを知っていただきたいですか?
発表者
今回紹介した事例はフィジカルAI技術が適用可能な範囲のごく一部です。現場で人が行っている作業のうち、これまで技術的に困難だった複雑作業についても自動化できる兆しが見え始めているという状況です。労働力不足や技能伝承などで課題を感じておられるお客さまにぜひ知っていただければと思います。
天野光司

レポーター 天野光司

日立製作所 AI&ソフトウェアサービスビジネスユニット Strategic Alliance 事業開発部

2004年、日立製作所 システム開発研究所に配属。大みか工場で製造する高信頼多重系システムや多数決システムの研究開発に従事。
2010年頃からは複雑なITシステムや工場DXの高度化に取り組む。
2018年頃からは、グローバルテクノロジーパートナーとの連携や、お客さまとの協創型プロジェクトを推進。
2026年より、研究者として培った知見をベースに、生成AIを活用した新規事業創出や、グローバル企業との連携、顧客協創、社内チームビルディングを横断的に企画・推進する役割を担っている。

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