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前回ご紹介のLumada Solution Hubで利用可能なサービスの1つとして、今回は、 IoTデバイスの効率的なセキュリティ対策や稼働管理を支援する「JP1 for IoT - デバイス管理」、その適用例として、水道管の漏水検知をご紹介します。

“JP1 for IoT- デバイス管理”の役割

センサーやカメラといったIoTデバイスの情報を活用して、ビジネスの新しい価値を創出するデジタルトランスフォーメーション(DX)。一方で、DXを安心・安全に持続させるために膨大な数のデバイスの適切な管理が、新たな課題となっている。

「IoTデバイスもネットワークに接続される以上、サイバー攻撃やウィルス感染などによるリスクがあります。そのためには、デバイスに対して定期的なセキュリティアップデートを行う必要があります。また、膨大な数のデバイスの稼働状況を常に把握しておくことも、安定稼働のためには重要です。それを同時に実現するのが、“JP1 for IoT - デバイス管理”です」

セキュアで安定性の高いIoTデバイスの管理を実現

これまで、日立の長年のわたるITとOTの実績に加え、社会インフラや基幹業務システムなどのミッションクリティカルの分野を支えてきた統合システム運用管理“JP1”。もちろんその技術やノウハウは、本製品にも活かされており、そこにパートナー企業とのIoTデバイスの運用自動化などの技術検証を反映したのが“JP1 for IoT - デバイス管理”だ。

「“JP1 for IoT - デバイス管理”は”IoTのふかん的な可視化”と”セキュリティアップデートの一括実行”が特長です。IoTデバイスの状態を、利用者の目的に合わせて設置場所などの単位でグループ化してふかん的に可視化し、電池の残量不足や不具合発生時に管理者にメールで自動通知するといったこともできます。また、デバイスに対して設定パラメータの更新やファームウェアの更新などのセキュリティアップデートの一括実行ができるため、効率的にデバイスを管理することができます」

漏水検知センサーの管理の場合

ひとつの適用事例として、水道管の漏水検知サービスがある。従来、漏水調査の多くは人手に頼っており、水道管の老朽化が進む中でコストがかかる上に、一度に調査できるエリアも限られてしまうため、早期発見が難しいという課題があった。さらに職員の高齢化による人手不足の問題も深刻化してきている。そこで漏水検知専用のセンサーを設置することで、コスト削減と漏水によるトラブルへの早期対応、そして業務の効率化を実現しようという解決策が立てられた。

「センサーで漏水検知する場合、膨大なセンサーのセキュリティ対策や分析機能向上のためのファームウェアのアップデートが必要でした。日々生まれるウィルスや悪質なサイバー攻撃からセンサー守るためのセキュリティ対策や漏水を高精度に検知するための分析力向上のために定期的なファームウェアのアップデートを実施しなければなりません。“JP1 for IoT - デバイス管理”なら、ファームウェアのアップデートを運用のケースに合わせて適用できます。今回、一度にすべてのセンサーに対してファームウェアをアップデートするのではなく、特定の地域に限定してアップデートし、段階的に各地域で実施したいという要望がありましたが、そのような運用ケースにも対応できます。また、ファームウェアの更新漏れがないよう、更新状況も一目で確認することができます。」


漏水モニタリング画面(サンプル)

IoTのさまざまな分野で活用できる

IoTデバイスを効率的に管理する。そのニーズは、もちろんこれだけにとどまらない。現在もさまざまなパートナー企業との協創によって、“JP1 for IoT - デバイス管理”のより効果的な使い方のトライアルが行われている。
たとえば、工場やビルの設備のセンサー情報を活用して生産性や品質向上につなげる施策において、セキュリティの更新や稼働状況の把握など、IoTシステムの管理に“JP1 for IoT - デバイス管理”は効果的だ。

また、監視カメラによる地域の見守りサービスにおいても、同じようにIoTデバイスのセキュリティ対策や効率的なメンテナンスの仕組みが必要となる。地域別など、グループでの状態把握やマッピング、リモートでのセキュリティ対策や保守員の適切な配備など、安全性と効率的を両立させた地域見守りサービスでも“JP1 for IoT - デバイス管理”は導入が検討されている。

「デジタルトランスフォーメーションの実現には、安定したIoTデバイスの管理がなくてはなりません。“JP1 for IoT - デバイス管理”は、膨大なIoTセンサを管理する際の長期的な安全性やコスト面を考えたとき、ぜひ検討していただきたいサービスです」




関連リンク

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JP1 for IoT - デバイス管理 のお問い合わせはこちら。
 

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