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日立 ITエコ実験村

エコ村だより

地域や大学とともにITを活用した生態系の保全活動に取り組んでいます。

雑木林、水田、畑地、小川といった身近な自然。日本の原風景ともいえる里山は、特有の動植物の生育・生息地であり生物多様性の観点からも注目されています。日立は、神奈川県の秦野市と東海大学、地域のみなさんの協力により「ITエコ実験村」を開村。ITで環境に貢献する取り組みとして、里地里山の自然環境を保全する活動を進めています。

エコ村の様子や活動を、エコ村スタッフよりみなさんにお伝えします。

従業員向け「リモート稲刈り&生きもの観察会」

2020年10月3日(土)

地元ボランティアの「千村ネイチャー倶楽部」の倶楽部員17名に集まっていただき、稲刈りを実施しました。
今年はコロナ禍であるため従業員と家族の方の現地参加での稲刈り体験は実施を見合わせました。その代わりにリモートで稲刈りの様子などを伝えられたらとライブ配信を企画し、従業員を対象にSkype(*1)を利用し初めて実施しました。

ライブ配信時のPC上でのSkype画面 地元の方のご挨拶シーン
ライブ配信時のPC上でのSkype画面 地元の方のご挨拶シーン

ライブ配信では、エコ村での稲刈りの方法について、この地で稲作指導をしてくださっている名人に実演とご説明をいただきました。稲刈り鎌を用いての手狩りです。「ひと株ごとに鎌で刈り、4〜5株ぐらいを稲わらで一つに束ねます。この時きつめに縛らないと乾燥している時や脱穀時にバラバラにほどけてしまう」との解説がありました。

お米作りの名人が稲刈り実演(視聴者スマホ画面)
お米作りの名人が稲刈り実演(視聴者スマホ画面)

稲刈り実演を撮影するスタッフ
稲刈り実演を撮影するスタッフ

また竹で稲を干す台(はさがけ台)を作成していただきました。束ねた稲を二股状に分けて竹の棒に跨がせる様にしてかけていきます。かけた後は上部を手でたたき上になっている刈り口を平たんにするのがコツとも教わりました。

別の方がはさがけの実演(視聴者スマホ画面)
別の方がはさがけの実演(視聴者スマホ画面)

はさがけの途中経過の様子
はさがけの途中経過の様子

その後、エコ村スタッフがエコ村のフィールドの案内を行いました。
エコ村は草地や湿地、池などが多様な環境になっているので、それぞれの環境が好きな生きものについて紹介しました。沼地が好きな生きものの例として6月〜7月にかけてはヘイケボタルが舞っていることを伝えしました。さらにフィールドに仕掛けてある動物観察用カメラなど実機を見ていただきながら説明しました。また、木の近くで見つけたホソミイトトンボ属のトンボを紹介し、田んぼで稲刈りをしていたボランティアからカヤネズミの赤ちゃんが見つかったと見せてくれたので、飛び入りで紹介しました。カヤネズミはエコ村スタッフも初めての遭遇で大変貴重な場面となりました。

稲刈り中に見つかったカヤネズミたちと巣
稲刈り中に見つかったカヤネズミたちと巣

稲刈り中のため、一時保護しました
稲刈り中のため、一時保護しました

当日の配信は1時間ほどでした。
家族と一緒に視聴したり、普段では参加が難しい金沢や広島在住の従業員の参加もありました。

他の田んぼの稲刈りの様子
他の田んぼの稲刈りの様子

当日のリモート参加者からの感想を一部紹介します。
◎小学生の子どもに稲刈りの様子や田んぼの生き物の様子を見せたいと思い参加させて頂きました。理科で習う内容なのですが、テキストで習うのと実際に見るとでは大違い。貴重な機会となり大変有意義でした。
◎5、6年前、子どもが小学校高学年のころに2回ほど現地参加させていただきました。その時、子どもが自然の中で昆虫やドジョウをとって遊んだりして大はしゃぎで喜ばれて楽しかったことが記憶から蘇り、とてもよかったです。
◎体験は現地が一番望ましいのですが、状況に応じてリモートでも十分可能であることが実感できました。

稲刈り後のフィールドの様子_ライブカメラで撮影
稲刈り後のフィールドの様子_ライブカメラで撮影

リモート配信は初めての実施で、配信トラブルが少々ありましたが、参加者からはおおむね高評価を頂きました。
今までは従業員参加型として田んぼ関連の体験イベントだけでしたが、今後はライブ配信を利用してエコ村の生態系保全活動の取り組みも伝えていくことも検討します。

(*1)Skypeは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。

しぶさわこども園「稲刈り」

2020年9月30日(水)

しぶさわこども園の年長園児約60名と先生方がエコ村の田んぼで稲刈りを行いました。

この稲刈りも先日の虫探しと同様に、スタッフは最小限にして、新しい生活スタイル等の新型コロナ感染拡大防止対策を実施しながら、普段から一緒に行動しているクラス単位に実施しました。
スタッフとしては3名の地元ボランティアにご協力いただき、エコ村担当も加わりました。

みんなの広場でエコ村担当がお米のできるまでを話した後、稲刈りの方法を説明しました。園児たちは一生懸命お話に耳を傾けていました。

広場で稲刈りについて説明
広場で稲刈りについて説明

いよいよ実践です。園児たちが刈る稲はもち米の「喜寿」という品種です。
田んぼには一度に3〜4人にずつ入り、ひとり1本稲刈り鎌を使って刈っていきます。例年、園児ひとりに地元ボランティアがひとりサポートについて稲刈りを行うのですが、今年は園児がひとりで稲刈りにチャレンジしました。しかし、園児一人では鎌を使った稲刈りは少し難しそうだったので、こども園の先生が順番サポートについて刈っていきました。

稲刈りの様子
稲刈りの様子

ひとりでも稲刈りにチャレンジ!
ひとりでも稲刈りにチャレンジ!

スタッフはすこし離れたところからひとりで頑張っている園児たちの様子を見守っていました。見守っていると鎌を慎重に使って刈る園児や、最初は慎重に刈って感覚をつかんだら2回目からは鎌を上手に使って一気に刈っている園児など、さまざまな様子でした。

上手に刈れるかな?
上手に刈れるかな?

園児が刈り終わった稲はスタッフの手によって適当な大きさに束ねてられはさがけしました。

園児たちが刈った稲のはさがけ
園児たちが刈った稲のはさがけ

今年は田植え体験ができなくて残念でしたが、たくさん稲刈りができたようで園児たちも満足そうでした。
刈った稲は、天日で干した後に脱穀・精米を行い、こども園にお届けする予定です。

秦野市立しぶさわこども園「秋の虫さがし」

2020年9月10日(木)

しぶさわこども園の年長園児約60名と先生たちがエコ村のフィールドで虫探し(生きもの観察)を行いました。

今回の虫探しは、スタッフは最小限にして、新しい生活スタイル等の新型コロナ感染拡大防止対策を実施しながら、普段から一緒に行動しているクラス単位に実施しました。講師は、今回も東海大学の北野先生にご協力いただきました。

ひとクラスずつ北野先生を紹介
ひとクラスずつ北野先生を紹介

最初にみんなの広場で北野先生の紹介を園児たちに行い、その後は広場チームと池の観察チームに分かれ、それぞれで生きものを探すことになりました。
園児たちは、ひとり1冊、ミニサイズの虫図鑑を首から下げていて、すぐに何の生きものかを調べられるように準備していました。更に広場で見つけた昆虫類を捕まえてから観察できるように、透明のふた付のプラスティック容器も手にしていました。

広場チームは、主にこども園の先生やエコ村のスタッフが協力する形で園児が捕まえた虫の名前を教えたり、生きものがどのような場所に隠れているかなどをガイドしたりしました。見つかった生き物は、秋を代表する昆虫であるイナゴやコオロギが多く、そのほかにもケラやカマキリなども見つかりました。

スタッフは透明ビニールカーテン越しで対応
スタッフは透明ビニールカーテン越しで対応

広場でコオロギやイナゴを発見
広場でコオロギやイナゴを発見

標本を見て自分で確認する園児
標本を見て自分で確認する園児

池の観察チームは、北野先生がサポートして水生生物を見せてくれたりしました。今回は園児たちに網を渡して池の生きものをすくってみるという体験もしました。見つかったのは、マドジョウやホトケドジョウ、マツモムシ、カエルなどでした。北野先生は見つけた生きものの特徴を丁寧に園児たちに教えていました。

池のまわりの様子
池のまわりの様子

園児が到着する前に捕獲していた生きもの観察
園児が到着する前に捕獲していた生きもの観察

アミで生きものすくえたかな?
アミで生きものすくえたかな?

熱心に観察している園児たち
熱心に観察している園児たち

短い時間でしたが、里山に園児たちの楽しそうな声が響きました。

後日こども園の先生から
「子どもたちは、園に戻ってからはもちろんのこと、家に帰ってからも夢中で虫探しの話をしたらしく、保護者からも実施してくれてよかったとの声が寄せられました。」
とコメントを頂きました。

9月下旬には、エコ村のたんぼで稲刈りにも挑戦予定です。

その日スタッフが見つけた ミスジマイマイ
その日スタッフが見つけた ミスジマイマイ

エコ村の夏の様子、案山子3兄弟が登場!

2020年8月31日(月)

今年も田んぼを作成して3か月が経ちました。

8月下旬の最新の状況をリアルタイムカメラ(動画撮影録画機能付きのカメラ Safie(セーフィー) (*1))から撮影したスナップショットです。

8/27午後:エコ村フィールド様子
8月27日午後:エコ村フィールド様子

今回は村の夏の様子を写真とともに紹介していきます。

ニホンカナヘビ(体長20cmぐらい)
二ホンカナヘビ(体長20cmぐらい)

7月下旬、木道の上で日向ぼっこをするニホンカナヘビがいました。木道の色とそっくりですね。近くに寄っても逃げないな、と思ったらお腹が丸々と膨らんでいました。 重くて動きたくなかったのかな?この日はこのように木道の上で休んでいるニホンカナヘビが数匹いました。

同じ日、きれいに咲いているヤマユリを発見しました。エコ村では数年前まではヤマユリを広範囲で観察することができたのですが、ここ数年イノシシが多く出没するようになってからは、数が減ってしまっているので貴重なヤマユリです。(ゆり根はイノシシの大好物のようです)このヤマユリはイノシシが気づきにくい場所に自生しているようで被害に遭っていないと思われます。来年も同じ場所で咲くといいな。

ヤマユリ(神奈川県の花)
ヤマユリ(神奈川県の花)

ここからは主に田んぼの話題です。

お米の赤ちゃん(幼穂)
お米の赤ちゃん(幼穂)

田植えから66日後(7月下旬)。お米づくりの名人とともにうるち米の田んぼの苗の成長具合を確認したところ、茎の中にお米の赤ちゃん(幼穂)ができていました。順調に生育しているとのことでした。

田植えから81日後(8月中旬)のうるち米ともち米の比較写真です。

田植えから81日後:うるち米
田植えから81日後:うるち米

田植えから81日後:もち米
田植えから81日後:もち米

うるち米はすでに出穂していました。白く粒のように見えるのはお米のお花です。これで受粉が行われ実をつけていきます。 もち米は、出穂後すぐの様子でした。例年、もち米はうるち米より1〜2週間遅く出穂となります。

ハネナガイナゴ発見!
おしりより羽が長いイナゴです。エコ村にはおしりより羽の短いコバネイナゴもいます。違いを観察できるかも。すぐ近くには赤色のトンボ(マユタテアカネ)もいました。

ハネナガイナゴ
ハネナガイナゴ

マユタテアカネ
マユタテアカネ

百葉箱の近くの田んぼの様子
百葉箱の近くの田んぼの様子

8月18日頃。あれ?田んぼの苗のようすがおかしい!百葉箱のそばの田んぼをよーく観察してみると苗の上の部分が何者かに食べられている!! このままでは無事に収穫を迎えられないかも…
そんななかタイミングよく田んぼの番人である案山子3兄弟が登場しました!案山子たちはボランティア団体に作成してもらいました。その後、ここ数年欠かせなくなったアイテム、鳥獣忌避ネットも同時に設置しました。

長男:ちむお
長男:ちむお

次男:きんぱつ
次男:きんぱつ

三男:めがね
三男:めがね

このあとは、案山子三兄弟に田んぼを見守ってもらいます。


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追伸:お米の苗を食べたのは次の写真に写っている動物のようです。夜な夜なエコ村のフィールドに遊びに来ています。(去年も田植えして2週間後ぐらいに苗の一部を食べられました)

観察カメラ1の映像
観察カメラ1の映像

観察カメラ2の映像
観察カメラ2の映像

(*1)Safieのサービスにて録画している映像は同時にYouTubeLive配信と連携させているためリアルタイムでエコ村の様子を確認することができます。
ITエコ実験村 YouTube Live配信映像

今年の田んぼの再生活動

2020年6月1日(月)

今年も新緑の季節がめぐってきました。

エコ村は、秦野市みどり条例の「生き物の里」に認定されている場所です。里地・里山保全活動を行うことで、様々な生き物の生活の場を維持しています。毎年、この時期に作成する水田(以下、田んぼ)は、水辺の生き物などの生活を支える場としての役割があります。

今年は新型コロナウィルス(COVID-19)の感染拡大の影響により、外出自粛などで人との接触の機会を減らさなければならない状況になりました。そのため、エコ村のフィールドへはエコ村スタッフが訪れられない状況になり、さらに毎年実施していた渋沢小学校の4年生の児童、しぶさわこども園の園児、従業員とその家族による田植え体験イベントは見送りました。

このため、今年は地元ボランティアの方々が中心となり田んぼ活動をおこなってくれることになりました。

春の田んぼ活動として、田おこし、あぜぬり、しろかき、田植え、草刈りなどを数日に分け、「密閉」「密集」「密接」にならないように配慮しながら実施していただきました。
今回の田植えは、少人数なので大部分を機械で植えました。機械が入らない田んぼや田んぼの隅などは人の手で植えました。そして、5月下旬にはエコ村フィールドの田んぼが完成しました!
田んぼができる様子をエコ村に設置した 動画撮影録画機能付きのカメラ Safie(セーフィー) (*1) で確認したのでご紹介します。

4月26日:田起こし(全景)
4月26日:田起こし(全景)

4月26日:田起こし(拡大)
4月26日:田起こし(拡大)

5月17日:あぜぬり/しろかき/草刈り(全景)
5月17日:あぜぬり/しろかき/草刈り(全景)

5月17日:あぜぬり/しろかき/草刈り(拡大)
5月17日:あぜぬり/しろかき/草刈り(拡大)

5月23日:機械での田植え(全景)
5月23日:機械での田植え(全景)

5月23日:機械での田植え(拡大)
5月23日:機械での田植え(拡大)

5月24日:人手による田植え(全景)
5月24日:人手による田植え(全景)

5月24日:人手による田植え(拡大)
5月24日:人手による田植え(拡大)

田植えから数日後のフィールドの様子
田植えから数日後のフィールドの様子

田んぼの苗は今後、地元の方々が中心となって生育を見守っていきます。

(*1)Safieのサービスにて録画している映像は同時にYouTubeLive配信と連携させているためリアルタイムでエコ村の様子を確認することができます。
ITエコ実験村 YouTube Live配信映像