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[アドバイザリ]
MR Gen10 Plusコントローラー搭載装置において、MR Gen10 Plusコントローラーに接続された論理ドライブ名がPCIe Controller表示となる事象について

概要

MR Gen10 Plusコントローラー(以降、MegaRAID)搭載装置において、システムユーティリティの言語設定が日本語の場合(英語以外)、MegaRAIDに接続された論理ドライブ名の表示が正しく表示されず、PCIe Controller表示となります。また、システムユーティリティの言語設定を変更した場合、起動順序が最後に設定変更される現象が発生します。

発生頻度

高

現象および影響範囲

MegaRAID搭載装置において、システムユーティリティの言語設定が日本語(英語以外)の場合、論理ドライブ名の表示が正しく表示されず、PCIe Controller表示となります。また、システムユーティリティの言語設定を変更した場合、起動順序が最後に設定変更される現象が発生します。

現象① システムユーティリティの言語設定が日本語(英語以外)の場合、論理ドライブ名の表示が正しく表示されず、PCIe Controller表示となる。
現象② システムユーティリティの言語設定を変更時にMegaRAIDに接続された論理ドライブの起動順序が最後に設定変更される。

この影響として、MegaRAIDに接続された論理ドライブからOS起動ができないまたはOS起動までに時間がかかることがあります。

論理ドライブ名表示例(言語設定が日本語の場合)
 Storage Slot12 : PCIe Controller
 Storage Slot12 : PCIe Controller 2

UEFIブート順序(表示例):赤枠部分が変更後の論理ドライブ表示
UEFIブート順序(表示例)1

論理ドライブ名表示例(言語設定が英語の場合)
 Storage Slot 12 : HPE MR416i-a Gen10+ - Logical Drive 239
 Storage Slot 12 : HPE MR416i-a Gen10+ - Logical Drive 238

UEFIブート順序(表示例):赤枠部分が変更後の論理ドライブ表示
UEFIブート順序(表示例)2

回避策

回避策はありません。

回復方法

現象①:システムユーティリティの言語設定が日本語(英語以外)の場合、論理ドライブ名の表示が正しく表示されず、PCIe Controller表示となる。
システムユーティリティの言語設定を英語に設定することで、論理ドライブ名が正しく表示されます。

現象②:システムユーティリティの言語設定変更時にMegaRAIDに接続された論理ドライブの起動順序が最後に設定変更される。
システムユーティリティのUEFIブート順序を参照し、ご使用になっているOS環境のBoot Managerが存在するか確認してください(Boot Managerの有無はOS環境により異なります)。OS Boot Managerが存在する場合、対処は不要となります。
OS Boot Managerがない環境の場合は、MegaRAID接続の論理ドライブが適切な起動可能順序になるように手動で設定してください。

WindowsのBoot Managerが存在する場合は以下の表示となります。

Boot Manager(表示例):Windowsの場合
Boot Manager(表示例):Windowsの場合

RHELのBoot Managerが存在する場合は以下の表示となります。

Boot Manager(表示例):RHELの場合
Boot Manager(表示例):RHELの場合

VMware ESXiのBoot Managerが存在する場合は以下の表示となります。

Boot Manager(表示例):VMware ESXiの場合
Boot Manager(表示例):VMware ESXiの場合

対策方法

以下に示すBIOSバージョンにアップデートしてください。
HA8000V Gen10 Plus BIOSバージョンを1.68/1.64以降にアップデートしてください。
HA8000V Gen10 BIOSバージョンを2.80以降にアップデートしてください。

対象装置 対策バージョン
HA8000V/DL360 Gen10 Plus1.68以降
HA8000V/DL380 Gen10 Plus1.68以降
HA8000V/DL20 Gen10 Plus1.64以降
HA8000V/ML30 Gen10 Plus1.64以降
HA8000V/DL360 Gen102.80以降
HA8000V/DL380 Gen102.80以降

最新のBIOSは、次のHA8000Vダウンロードサイトのドライバ・ファームウェア・ユーティリティよりダウンロードしてください。

  • ダウンロードサイト(ドライバ/ファームウェア/ユーティリティ)

BIOSのアップデートは、オンライン(Windows/Linuxの場合)もしくはオフラインで可能です。
なお、オンラインでアップデートした場合、サーバの再起動が必要となります。
作業時間は1台あたりオンライン:約10分 オフライン:約20分となります。(当該ファームウェアのみ更新された場合)

対象製品

対象製品名 MR Gen10 Plusコントローラー
MegaRAID MR416i-a Gen10 Plusコントローラー (TQ-xxx-P26279-B21)
MegaRAID MR416i-p Gen10 Plusコントローラー (TQ-xxx-P06367-B21)
MegaRAID MR216i-a Gen10 Plusコントローラー (TQ-xxx-P26325-B21)
MegaRAID MR216i-p Gen10 Plusコントローラー (TQ-xxx-P26324-B21)
※ 「x」はお客さまのご購入製品により相違します。
対象装置 HA8000V/DL360 Gen10
HA8000V/DL380 Gen10
HA8000V/DL20 Gen10 Plus
HA8000V/DL360 Gen10 Plus
HA8000V/DL380 Gen10 Plus
HA8000V/ML30 Gen10 Plus

発生条件

特定の条件はありません。

対象バージョン

HA8000V/DL360 Gen10 Plus、DL380 Gen10 Plus:BIOS Ver.1.68未満
HA8000V/DL20 Gen10 Plus、ML30 Gen10 Plus:BIOS Ver.1.64未満
HA8000V/DL360 Gen10、DL380 Gen10:BIOS Ver.2.80未満

対象OS

OS依存はありません。

更新情報

2023年6月30日(更新)
対策方法および対象バージョンを更新
2022年12月23日(更新)
対策方法および対象バージョンを更新、対象装置を追記
2022年9月30日(更新)
対象装置を追記
2022年8月26日(公開)
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本ページで記載している内容を予告なく変更することがありますので、あらかじめご了承ください。

文書番号

ADV-2022-0105