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概要

iLO5のMCTP(Management Component Transport Protocol)の検出設定を無効に設定しても有効のままとなることがあります。

発生頻度

現象および影響範囲

iLO Webインターフェースの[システム情報]>[デバイスインベントリ]画面において、MCTPの検出設定を無効に設定した場合、表示上は無効となりますが実動作としては有効のままとなることがあります。
MCTPの検出設定には、システム装置全体に対する設定と、各PCI-Eスロットごとに対する設定の2つがありますが、それぞれのMCTPの検出設定は、iLO5ファームウェアのバージョンに依って、有効のままとなることがあります。(下表参照)

<MCTPの検出設定と当該事象が発生するiLO5ファームウェア>

MCTPの検出設定対象 事象が発生するiLO5ファームウェアバージョン
システム装置全体のMCTP検出設定 v2.14以降
各PCI-EスロットごとのMCTP検出設定 v2.65より前

※それぞれのMCTP検出設定のデフォルトは有効設定です。

回避策

MCTP検出設定を無効に設定する場合は、iLO5ファームウェアをバージョン2.65以降にアップデートし、iLO Webインターフェースの[システム情報]>[デバイスインベントリ]画面から、各PCI-EスロットごとのMCTP検出設定を無効に設定してください。

ファームウェア名称 対策バージョン 備考
iLO5 2.65 左記の対策バージョンは、以下のSPHにも収録されています。
HA8000V: SPH 6.60

最新のiLO5ファームウェアは、次のHA8000Vダウンロードサイトのドライバ・ファームウェア・ユーティリティよりダウンロードしてください。

iLOファームウェアのアップデートは、オンラインもしくはオフラインで可能です。作業時間は、1台あたり約10分です。(当該ファームウェアのみ更新した場合)

対策方法

iLO5ファームウェアをバージョン2.70以降にアップデートしてください。
最新のiLO5ファームウェアは、次のHA8000Vダウンロードサイトのドライバ・ファームウェア・ユーティリティよりダウンロードしてください。

iLOファームウェアのアップデートは、オンラインもしくはオフラインで可能です。作業時間は、1台あたり約10分です。(当該ファームウェアのみ更新した場合)

対象製品

対象装置 HA8000V/DL20 Gen10
HA8000V/DL360 Gen10
HA8000V/DL380 Gen10
HA8000V/DL580 Gen10
HA8000V/ML30 Gen10
HA8000V/ML350 Gen10
HA8000V/DL360 Gen10 Plus
HA8000V/DL380 Gen10 Plus

発生条件

特定の発生条件はありません。

対象バージョン

iLO5ファームウェア バージョン2.65以前

バージョン確認方法

適用済みのファームウェアやソフトウェアのバージョンはiLO Web インターフェイスの「ファームウェア & OS ソフトウェア」のページから確認できます。詳細は「HPE iLO 5 x.xx ユーザーガイド」を参照ください(x.xxの部分にはバージョンが入ります)。

「HPE iLO 5 x.xx ユーザーガイド」は、HA8000Vダウンロードサイトの「製品マニュアル」よりダウンロードしてください。

適用したService Pack for HA8000V(SPH)からファームウェアやソフトウェアのバージョンを確認する場合は、「Service Pack for HA8000V 補足資料(Readme)」を参照してください。

「Service Pack for HA8000V 補足資料(Readme)」は、HA8000Vダウンロードサイトの「技術ドキュメント」よりダウンロードしてください。

「Service Pack for HA8000V 補足資料(Readme)」中で使われているDescription名の対応は以下のとおりです。

ファームウェア/ソフトウェア名称 「Service Pack for HA8000V 補足資料(Readme)」内でのDescription名
iLO5 Online ROM Flash Component for Linux - iLO 5

対象OS

OS依存はありません。

更新情報

2022年7月29日(更新):対策方法に対策版FWの情報を追加しました。
2022年5月27日(公開)

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本ページで記載している内容を予告なく変更することがありますので、あらかじめご了承ください。

文書番号

ADV-2022-0069