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概要

RHEL8.1/8.2環境において、特定バージョンのkmodパッケージがインストールされている場合に、RHEL8.1カーネルまたはRHEL8.2カーネルのカーネルアップデートに失敗します。

発生頻度

現象および影響範囲

RHEL8.1/8.2環境において、特定バージョンのkmodパッケージがインストールされている場合に、RHEL8.1カーネルまたはRHEL8.2カーネルのカーネルアップデートに失敗*1します。

*1
次のようなエラーメッセージを出力しrpmコマンドがエラー終了します。
dracut: installkernel failed in module hfcldd
warning: %posttrans(kernel-core-4.18.0-147.8.1.el8_1.x86_64) scriptlet failed, exit status 1

16Gbps HITACHI Gigabit Fibre Channel アダプタをブートパスでご利用の環境においては、カーネルアップデートに失敗した状態でサーバを再起動すると、新しくアップデートしようとしたカーネルバージョンで立ち上がらなくなる可能性がありますので、サーバを再起動する前に「回復方法」で記載した手順を実施してください。

カーネルアップデートに失敗した状態でサーバを再起動した場合も、OS起動時にカーネルアップデート前のカーネルを選択することでOSを立ち上げることができますので、OSを立ち上げ後に「回復方法」で記載した手順を実施してください。

回避策

回避策はありません。

回復方法

kmodを更新し、カーネルイメージを再作成することにより、OS起動不可になる現象を回復できます。

  1. 「対策方法」を適用する。
  2. 「対策方法」を適用後、ルートユーザーで次の手順を実施する。

    /usr/sbin/weak-modules --add-kernel --no-initramfs <kernel version*2>
    /usr/bin/dracut -f /boot/initramfs-<kernel version*2>.img <kernel version*2>
*2
新しくアップデートしようとしていたカーネルバージョン

対策方法

カーネルアップデートを実施する前に次に示すパッケージを適用してください。

・kmod 25-16.el8_3.1以降

対象製品

対象製品名 Hitachi Gigabit Fibre Channel Board (16Gbps、1Port) (TKxxxx-CC7F11)
Hitachi Gigabit Fibre Channel Board (16Gbps、2Port) (TKxxxx-CC7F21)
Hitachi Gigabit Fibre Channel Board (16Gbps、1Port) (TXxxxx-CC7F11)
Hitachi Gigabit Fibre Channel Board (16Gbps、2Port) (TXxxxx-CC7F21)
※「xxxx」はお客さまのご購入製品により相違します。
対象装置 RV3000 A2
HA8000V/DL360 Gen10
HA8000V/DL380 Gen10
HA8000V/DL580 Gen10

発生条件

下記の条件をすべて満たした場合に本事象が発生します。

  1. kmodパッケージのバージョンが25-16.el8である。kmodのバージョンは下記のコマンドで確認可能です。
    rpm -q kmod
  2. 下記a)またはb)を実施した場合。
    a) RHEL8.1の場合
    ・4.18.0-147.el8.x86_64を除くRHEL8.1カーネルにカーネルアップデート
    ・4.18.0-193.el8.x86_64を除くRHEL8.2カーネルにカーネルアップデート
    b) RHEL8.2の場合
    ・4.18.0-193.el8.x86_64を除くRHEL8.2カーネルにカーネルアップデート

対象バージョン

kmodパッケージバージョン 25-16.el8

対象OS

Red Hat Enterprise Linux 8.1
Red Hat Enterprise Linux 8.2

更新情報

2022年4月22日(公開)

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本ページで記載している内容を予告なく変更することがありますので、あらかじめご了承ください。

文書番号

ADV-2022-0029