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概要

VMware ESXi環境においてIntel製X550-AT2ネットワークアダプターを搭載してSR-IOVを有効にしている場合に、ゲストOS上の仮想ポートにVLAN Tagの設定後でゲストOSからの通信に制約があります。

発生頻度

現象および影響範囲

VMware ESXi環境においてIntel製X550-AT2ネットワークアダプターの特定のixgbenドライババージョンを使用してSR-IOVを有効にし、SR-IOVの仮想ポート(以下、VFポート)にゲストOS上にて、VLAN Tag設定した場合、VLAN Tag設定したVFポートの通信に下記制約が発生します。

ixgbenドライババージョン:
 1.9.12.0:VLAN Tag設定したVFポートは、同VFポートからVLAN Tag有りの通信ができません。VLAN Tag無しの通信はできます。
 1.8.9.0:VLAN Tag設定したVFポートは、同VFポートからVLAN Tag無しの通信ができません。VLAN Tag有りの通信はできます。(*1)

なお、ixgben ドライババージョン1.9.12.0ならび、1.8.9.0において、VLAN Tag設定しない場合、そのVFポートは、VLAN Tag無しの通信はできます。

*1
RV3000 A1、A2 高信頼vSphere環境において、ixgbenサポートバージョンは1.8.9.0となります。RV3000高信頼vSphere環境のVFポートには、高信頼ネットワーク二重化機能 (以下、HA Network Driver)による冗長化構成が必須となります。HA Network Driverの製品は、VLANを設定した場合のVLAN Tag無しの通信は未サポートのため、影響ありません。高信頼vSphereでは、サポートバージョンの1.8.9.0をご使用ください。

回避策

回避策はありません。

対策方法

対策版ドライバにアップデートしてください。
次の日立Webページから対策版ドライバを収録したSPH/SPRをダウンロードしてください。
対策版ドライバを収録したSPH/SPRをダウンロードの上、SPH/SPRのReadmeを参照し対策版ドライバを適用してください。

VMware ESXi - ixgbenドライババージョン
 VMware ESXi 7.0:1.12.3.0 (SPH6.70/SPR3.70収録バージョン) 以降
 VMware ESXi 6.7:対策版ドライバの提供予定はありません。

注意事項:

  • 対策版ドライバにアップデートする場合は、ファームウェアも併せてアップデートしてご使用ください。
    ファームウェアバージョン:10.55.3 (SPH6.70/SPR3.70収録バージョン) 以降

対象製品

対象製品 Ethernet 10Gb 2-port FLR-T X550-AT2 Adapter (TQ-xxx-817745-B21 / TJxxxx-817745-B21)
※旧品名 Ethernet 10Gb 2ポート 562FLR-T ネットワークアダプター
Ethernet 10Gb 2-port BASE-T X550-AT2 Adapter (TQ-xxx-817738-B21 / TJxxxx-817738-B21)
※旧品名 Ethernet 10Gb 2ポート 562T ネットワークアダプター
※「xxx」はお客さまのご購入製品により相違します。
対象装置 RV3000 A1
RV3000 A2
HA8000V/DL360 Gen10
HA8000V/DL380 Gen10
HA8000V/DL580 Gen10
HA8000V/ML350 Gen10

発生条件

SR-IOVを有効にして、ゲストOSのVFポートにVLAN Tag設定した場合に本制約が発生します。

対象バージョン

ixgbenドライババージョン:
 VMware ESXi 7.0:1.9.12.0 (SPH6.50/SPR3.50収録バージョン)
 :1.8.9.0 (Hitachi Custom Image収録バージョン、SPH6.40/SPR3.40収録バージョン)
 VMware ESXi 6.7:1.9.12.0 (SPH6.50/SPR3.50収録バージョン)

対象OS

VMware ESXi™ 7.0
VMware ESXi™ 6.7

更新情報

2023年1月27日(更新):対策方法を追加。
2022年3月4日(公開)

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本ページで記載している内容を予告なく変更することがありますので、あらかじめご了承ください。

文書番号

ADV-2022-0022