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概要

RHEL8.2環境でアップデートのカーネルバージョンを適用した場合にOutboxのbnxt_en, bnxt_reドライバのロードが失敗します。

発生頻度

現象および影響範囲

RHEL8.2の環境で、インストール時のカーネルバージョン4.18.0-193.el8.x86_64から、アップデートのカーネルバージョン、例として4.18.0-193.28.1.el8_2.x86_64を適用した場合、ネットワークインターフェースコントローラ(NIC)のOutboxのbnxt_en, bnxt_reドライバのロードが失敗してInboxのbnxt_en, bnxt_reドライバがロードされます。

アップデートのカーネルバージョンでOSがブートされた場合、以下に示すパスでOutboxドライバを検出し、ロードを行います。
  /lib/modules/<update-kernel-version>/extra
しかし、本現象ではアップデートのカーネルバージョンのextraフォルダが空であるため、Outboxドライバを検出できずロードに失敗します。

回避策

以下に示す方法で、Outboxのbnxt_en, bnxt_reドライバのシンボリックリンクを作成してください。

・アップデートのカーネルバージョン(例として4.18.0-193.28.1.el8_2.x86_64)を適用した後に、Outboxのbnxt_en, bnxt_reドライバを適用した場合

  1. 以下に示すコマンドを入力して、シンボリックリンクを追加します。
    # cd /lib/modules/4.18.0-193.28.1.el8_2.x86_64/
    # mkdir extra
    # cd extra/
    # ln -s /lib/modules/4.18.0-193.el8.x86_64/extra/bnxt_en/bnxt_en.ko
    # ln -s /lib/modules/4.18.0-193.el8.x86_64/extra/bnxt_en/drivers/infiniband/hw/bnxt_re/bnxt_re.ko
    # depmod -a
    # dracut -f --add-drivers bnxt_en
    # dracut -f --add-drivers bnxt_re
  2. システムを再起動します。

・インストール時のカーネルバージョンでOutboxのbnxt_en, bnxt_reドライバを適用した後に、アップデートのカーネルバージョン(例として4.18.0-193.28.1.el8_2.x86_64)を適用した場合

  1. Outboxのbnxt_en, bnxt_reドライバをアンインストールします。
  2. システムを再起動します。
  3. RPMを使用してOutboxのbnxt_en, bnxt_reドライバをあらためてインストールします。
  4. システムを再起動します。
  5. 以下に示すコマンドを入力して、シンボリックリンクを追加します。
    # cd /lib/modules/4.18.0-193.28.1.el8_2.x86_64/
    # mkdir extra
    # cd extra/
    # ln -s /lib/modules/4.18.0-193.el8.x86_64/extra/bnxt_en/bnxt_en.ko
    # ln -s /lib/modules/4.18.0-193.el8.x86_64/extra/bnxt_en/drivers/infiniband/hw/bnxt_re/bnxt_re.ko
    # depmod -a
    # dracut -f --add-drivers bnxt_en
    # dracut -f --add-drivers bnxt_re
  6. システムを再起動します。

対策方法

対策方法はありません。

対象製品

対象製品名 BCM 57412 10GbE 2p SFP+ Adptr (TQ-xxx-P26259-B21)
BCM 57412 10GbE 2p SFP+ OCP3 Adptr (TQ-xxx-P26256-B21)
BCM 57416 10GbE 2p BASE-T Adptr (TQ-xxx-P26253-B21)
BCM 57416 10GbE 2p BASE-T OCP3 Adptr (TQ-xxx-P10097-B21)
BCM 57414 10/25GbE 2p SFP28 Adptr (TQ-xxx-P26262-B21)
BCM 57414 10/25GbE 2p SFP28 OCP3 Adptr (TQ-xxx-P10115-B21)

iLO Webインターフェイス画面で表示されるネットワークアダプターの名称が上記と異なる場合があります。詳細はADV-2022-0112を参照ください。
※「xxx」はお客さまのご購入製品により相違します。
対象装置 HA8000V/DL360 Gen10 Plus
HA8000V/DL380 Gen10 Plus

発生条件

RHEL8.2環境でアップデートのカーネルバージョンを適用した場合、本現象が発生します。

対象バージョン

bnxt_en, bnxt_reドライババージョン
 RHEL 8.2 : 1.10.2-218.0.67.0 (ダウンロードサイト掲載)

対象OS

Red Hat Enterprise Linux Server 8.2(64-bit x86_64)

関連するアドバイザリ

ADV-2022-0112:iLOやシステムユーティリティにおいて表示されるネットワークアダプターの名称が異なる現象について

更新情報

2021年11月26日 (公開)

*
本ページで記載している内容を予告なく変更することがありますので、あらかじめご了承ください。

文書番号

ADV-2021-0106