Hitachi

概要

iLO5のNANDの寿命を延長するための書き込みアルゴリズムの強化を実施しました。古いiLO5のまま運用を続けた場合、NANDの寿命が短くなることがあります。この現象の対策方法を以下に示します。

現象および影響範囲

iLO5のNANDの寿命を延長するための書き込みアルゴリズムの強化を実施しました。古いiLO5のまま運用を続けた場合、NANDの寿命が短くなることがあります。
iLO5がNANDの異常を検出して再起動した場合、IELに下記の全てまたは一部が記録されます。
 クリティカル iLO Self Test Error
 クリティカル Embedded Flash: Failed restart.
 クリティカル Embedded Flash: Embedded media manager failed initialization.
 警告     iLO reset by watchdog.

  • iLO5 バージョン1.30の改善内容
    NANDテクノロジに関する制限の1つとして、メモリセルでは書込み/消去サイクルの回数が規定されていることが挙げられます。特定のセルが制限値に達すると、そのセルは摩耗しているものとみなされます。摩耗したセルの代わりに予約済みブロックまたはスペアブロックが使用されます。予約済みブロックまたはセルの書き込み回数が限界に達すると、NANDが摩耗したものとみなされ、NANDの書き込みが無効になります。
    iLO 5 バージョン1.30では、書込みサイクルを調整することでNAND書き込みの回数を減らすための変更が加えられました。
    日立では、NANDの寿命を延ばすため、速やかにiLO 5をバージョン1.30以降に更新することをお勧めしています。

  • iLO5 バージョン1.40の改善内容
    iLO 5 バージョン1.40では、iLOのWatchdogのリセット条件の改善、NANDへのアクセスを含め各種オプションへの通信時に発生する誤動作の改善、およびAHSログのバッファリングの改善を実施し、iLO5の安定性の向上を実施しました。

回避策

回避策はありません。

対策方法

  • iLO5 バージョン1.30以降、1.40未満の場合
    iLO5 バージョン 1.40以降へアップデートしてください。
    iLO5は次の日立Webページよりダウンロードしてください。

アップデートは、オンラインで可能です。
作業時間は1台あたりオンライン:約10分となります。

  • iLO5 バージョン1.30未満の場合
    iLO5 バージョン 1.40以降へアップデートしてください。
    iLO F/Wを1.40以降に更新した後に「現象および影響範囲」に記載のIELが記録された場合、NANDの寿命が短くなっている恐れがあります。その場合は保守員へM/B交換の依頼をしてください。

対象製品

対象装置 RV3000 A1
HA8000V/DL360 Gen10
HA8000V/DL360 Gen10 for Nutanix
HA8000V/DL380 Gen10
HA8000V/DL380 Gen10 for Nutanix
HA8000V/DL580 Gen10
HA8000V/ML350 Gen10

発生条件

特定の発生条件はありません。

対象バージョン

iLO5 バージョン 1.40未満。

対象OS

OS依存はありません。

更新情報

2020年7月31日(更新)
2019年12月26日(更新)
2019年8月30日(更新)
2019年6月21日(公開)

*
本ページで記載している内容を予告なく変更することがありますので、あらかじめご了承ください。

文書番号

ADV-2019-0052