ページの本文へ

2020年3月10日

「音声書き起こし支援サービス」を日本生命保険が導入

  株式会社日立製作所(以下、日立)の「音声書き起こし支援サービス」が、日本生命保険相互会社(以下、日本生命)に導入されました。今回の導入に先がけて、日立は、2019年度上期に日本生命の複数の部署の会議を対象に、本サービスの試用・評価検証を行いました。この検証において、会議議事録の作成時間縮減や正確性向上等の効果を確認できたことで、このたびの導入が決定しました。
  なお、今回の日本生命での導入では、マイク1台あたり最大8名の発話を話者ごとに識別・分離してテキスト化する、日立独自の音源分離技術*を活用し、1つの会議室に複数のマイクを設置することで多人数の音声認識を実現しました。
  音源分離技術を活用することにより、音源の音の到来方向を立体的に検知し、話者以外からの雑音を除去し目的の音声のみを抽出することが可能です。また、同じ音声を複数のマイクで採取した場合は、各マイクの認識結果で最も精度が高いテキストを判定して出力します。

会議室の中央に4つのマイクが置かれており、それぞれのマイクが2〜5名の発話を検知している。1名の発話が2台以上のマイクよって検知されることはない。

  「音声書き起こし支援サービス」では、音声認識基盤上に一般用語集に加えてユーザー自身がカスタマイズ可能な辞書を用意しています。専門性の高い業務でも、ユーザー自身がカスタマイズ可能な辞書に用語を登録することで社内用語や略称等の認識ができ、認識精度の継続的な向上を図ることが可能です。これにより会話録や日報等の作成業務を大幅に効率化します。さらに、本サービスは拡張性の高いクラウドサービスで提供しているため、電話・窓口・渉外先の対応といった利用シーンに合わせた柔軟な適用ができます。

  昨今、よりスピーディな意思決定が求められているなかで、音声データの利活用が進んでいます。日立は、本サービスのさらなる機能強化を図り、コンプライアンスチェック、要約といった機能拡張を進めるほか、音声認識だけでなく「対話・会話」を自動で行うサービスの実現へ取り組みます。そして、業務効率化および最適化を実現するITサービスの開発・提供を推進していきます。

*
音源の方向ごと(8方向)に分離したデータ(音声)を取得し、1台のマイクアレイデバイスで複数方向、同時発話を認識、別々のテキストとして出力可能な技術

「音声書き起こし支援サービス」について

(1)「音声書き起こし支援サービス」の位置づけ

  「音声書き起こし支援サービス」は、音声認識技術を会議や会話の書き起こしに適用するサービスで、日立が提供する「デジタル対話サービス」のメニューのひとつです。

デジタル対話サービスは、音声書き起こし支援サービス、音声認識サービス、チャットボットサービスで構成される。音声書き起こし支援サービスは、会議の議事から窓口会話まで、会話内容を日立の音声認識技術を用いてテキスト化する。音声認識サービス(API)は、日立の音声認識エンジンをAPIとしてサービス提供する。スマホとの連携や既存業務への組み込みも検討可能。チャットボットサービスは、社内やお客様からのチャットを通じた問い合わせにAIが自動応答。問い合わせ業務を効率化する。

*
「音声書き起こし支援サービス」は、販売終了しております。

(2)音声認識の利用

  入力可能な音源として、音声ファイル(wav、mp3)、電話音声、汎用マイクなど利用シーンに適した方法を選択できます。また、用途に応じた辞書を整備すれば、社内用語や製品名・略称を認識できます。社内で共通の辞書を作る、業務単位に最適化した辞書を作る、といった辞書の使い分けも可能です。

問い合わせ(FAQ)、大量音声データ、業務ナビゲーション、コンタクトセンタ連携、業務支援連携といった音声を、デジタル対話プラットフォームの音声書き起こし支援サービス、音声認識サービス、チャットボットサービスを通じてデータレイク(音声・テキスト)に蓄積される。

関連Webサイト

商標に関する表示

記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標または登録商標です。

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 金融ビジネスユニット 金融システム営業統括本部 [担当:高島、松浦]
〒100-8220 東京都千代田区丸の内一丁目6番1号

以上

PDF形式のファイルをご覧になるには、Adobe Acrobat Readerが必要です。