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Hitachi

[お知らせ]
日立、公正な市場運営を支えるJPX総研 売買審査システムのデータ基盤を刷新し、本番稼働を開始

超高速データベースエンジン「Hitachi Advanced Database」でデータ処理時間を従来比約1/4に短縮し、売買取引量の増大に対応

2026年10月1日



HADBの適用イメージ

株式会社日立製作所(以下、日立)は、このたび、株式会社JPX総研(以下、JPX総研)が開発・運用する売買審査システム*1(以下、本システム)のデータ基盤を刷新して処理の高速化をはかり、9月28日から本番稼働を開始しました。
本システムは、公正な株式市場を維持するための注文・約定データの審査を担っており、日立はこのデータ基盤に大量データの検索・分析向けの超高速データベース「Hitachi Advanced Database」*2(以下、HADB)を適用して刷新し、データ処理時間を従来の約1/4*3に短縮しました。
近年、NISA*4の普及などを背景に個人投資家の市場参加が拡大し、株式取引における注文・約定データの増大や取引手法の複雑化が進んでいます。こうした中、本システムには、増大する取引データから不公正取引の兆候を迅速かつ的確に把握するための分析処理の高速化と、将来の取引の変化にも対応できる柔軟性が求められていました。これらの課題に対応し日立は、要求される処理性能や拡張性に関するPoCや、アプリケーションの最適化を行い、データ処理を高速化しました。また、さらなる取引量の増大やクラウド移行に対応する今後のモダナイゼーションも見据え、日立の各部門が一体でデータ基盤を刷新しました。
日立は今後も、HADBなどのデータ処理技術や金融分野のSIで培った知見を生かして、JPX総研の売買審査業務および金融市場取引を支えるシステム群の高度化を支援していきます。また、ミッションクリティカルなシステムにおけるAI活用を見据えたモダナイゼーションをすすめ、社会インフラのさらなる発展に貢献します。

*1
日本取引所自主規制法人の売買審査業務で運用され、株式取引の公正性を審査するシステム
*2
内閣府の最先端研究開発支援プログラム「超巨大データベース時代に向けた最高速データベースエンジンの開発と当該エンジンを核とする戦略的社会サービスの実証・評価」(中心研究者:喜連川 情報・システム研究機構機構長/東大特別教授)の成果を利用
*3
本番データを用いたPoCにおいて、従来データ基盤の処理時間と比較した結果
*4
Nippon Individual Savings Account(少額投資非課税制度)

今回のJPX総研 データ基盤刷新についての事例記事(Hitachi Digital Highlights)

背景

JPX総研は、公正な株式市場を維持するため、売買における相場操縦やインサイダー取引などの不公正取引の兆候を捉えるため、日々発生する大量の注文・約定データを審査する売買審査システムを運営しています。近年、市場の取引量増大の影響で処理が長時間化する傾向があり、高速な処理性能を備えた新たなデータ基盤への刷新が求められていました。
日立はこれに対し、高速なデータ処理を特長とするHADBをはじめ、ミドルウェアを適用した多数のミッションクリティカルシステムの構築・運用で培った知見を生かし、今回の刷新を推進しました。また、こうしたデータやシステムの知見をもとに、「モダナイゼーション powered by Lumada」*5を通じて、企業の継続的な変革に伴走しています。

*5
AIネイティブな基幹システムへ刷新する「モダナイゼーション powered by Lumada」を提供開始:2025年10月21日

今回の取り組みのポイント

(1)HADBの高速処理により、データ処理時間を従来の1/4に短縮

HADBは、サーバーやストレージの性能を効率的に引き出す独自の非順序型実行原理*6により、大量データの超高速な検索と集計処理が可能です。今回の高速化においては、従来環境のSQL*7や業務ロジックを検証して処理結果の同一性を保ちながら、HADBの特性が生かせるよう、PoCの段階でSQLを最適化した結果、処理時間を従来比で約1/4に短縮しました。これにより、年々増大する取引データに対応した高速なデータ基盤を実現し、注文が集中するピーク時にも所定時間内に処理を完了できる性能を実証しています。

*6
喜連川 情報・システム研究機構 機構長/東大特別教授、合田 東大教授が考案した原理
*7
Structured Query Language。データベースに対してデータの検索、抽出、更新などを行うための言語

(2)将来のモダナイゼーションも見据え、日立が一体で刷新を推進

日立は、従来から売買審査システムのアプリケーション開発・運用により培った知見を生かし、SE、HADBの製品部門およびハードウェア部門が密に連携し、PoCから本番環境構築、従来製品からの移行、性能検証までを支援しました。特に、PoCに先立ち、既存環境からHADBへの移行性を早期に検証するとともに、既存環境を踏まえた最適なハードウェア構成を検討して迅速に検証環境を整備するなど、円滑に刷新が図れるよう注力しました。また、製品の長期サポートにも対応し、運用コスト最適化も図っています。さらに、将来にわたる取引量増大への対応やクラウド移行などのモダナイゼーションも見据え、日立が一体となって今回の刷新を推進しました。

今後のHADBの進化について

日立は、AIの進展に伴うデータ処理の高度化を見据え、AIで社会インフラを革新する次世代ソリューション群「HMAX by Hitachi」において、現場の暗黙知やデータを統合する「HMAX Data Fabric」*8を2026年9月から提供しています。HADBは、今回のデータ基盤刷新におけるノウハウなども活用し「HMAX Data Fabric」を支える高速でAI Readyなデータ活用エンジンとしてさらに進化を続けます。これにより、AIと現場データをつなぎ、継続的な改善と価値創出を支援していきます。

*8
現場全体の自律的な最適化に向け、HMAX Data Fabricなど新たな基盤・運用管理ソリューションを提供開始:2026年9月3日

商標注記

  • 記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。

お問い合わせ先

株式会社日立製作所
AI&ソフトウェアサービスビジネスユニット マネージド&プラットフォームサービス事業部