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Hitachi

化学事業において需要変動に即応する最適な生産・販売計画を立案、意思決定を円滑に

ダイキン工業株式会社

業種
製造
業種領域
需給調整

課題背景

  • 製造業では、消費者ニーズの多様化などにより、需要がダイナミックに変動しており、生産遅延や欠品による機会損失、過剰生産などサプライチェーン全体でさまざまな課題
  • 化学品は需要変動が激しく、多品種生産を行うため、製造から販売まで部門間で調整を行い、状況に応じた製造・販売施策を複数パターン検討し、週単位や日単位で実行可能な生産計画を立案し、迅速にアクションに移すことが重要
  • 生産・販売計画は世界中の製造・販売拠点について、販売価格や販売・生産量、設備稼働率、生産能力、関税等の膨大な制約条件を考慮して、担当者が手作業で立案していた

成果

  • 従来と比べ約60倍のパターンを短時間で作成
  • 意思決定までに要する時間を約95%短縮

ソリューション導入のポイント

SCM最適化シミュレーション技術により、さまざまな現場制約を加味した実行可能な生産計画を自動で複数パターン提示

化学品は需要変動が激しく、かつ多品種生産を行うため、状況に応じた製造・販売施策を複数パターン検討し、週単位や日単位で実行可能な生産計画を立案することが重要です。一方、世界中の製造・販売拠点について、販売価格や販売・生産量、設備稼働率、生産能力、関税など膨大なパラメーターを考慮し、製造・販売施策や生産計画を人手で立案するには、膨大な時間が必要となります。

ダイキン工業株式会社(以下、ダイキン)と日立は、ダイキンのフッ素化学製品を対象に、SCM最適化シミュレーション技術を適用して事業計画の立案・実行を支援するソリューションの実証実験を行いました。その結果、ボトルネック工程の設備稼働率と生産能力向上に伴う人員コストに着目した増産施策や、調達・生産・販売経路の変更施策など、さまざまな現場制約が加味された実行可能な生産計画を、自動で複数パターン提示することが可能になりました。

ダイキンは、フッ素化学製品に関するグローバルの5カ所の製造拠点、9カ所の販売拠点、数百品目を対象に、本ソリューションの本格運用を開始。製造・販売施策を人手に頼る従来のやり方に比べ、約60倍のパターン数を短時間に作成できるようになり、またそれらの定量的なシミュレーション結果に基づいて迅速な合意形成が図れるため、意思決定までに要する時間を約95%短縮しました。

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