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エネルギー

エネルギー&ファシリティマネジメントサービス(EFaaS)
導入により、将来を見据えたカスミの店舗運営・設備管理
の最適化に向けた取り組み

背景 複数店舗を抱える流通・小売業がデジタル化を模索

デジタル化の進展にともない、EC(電子商取引)の急速な普及や消費者の購買行動の変化、サプライチェーンの複雑化が進むなか、複数のリアル店舗を保有する流通・小売業は大きな転換期を迎えています。例えば、地域密着型のスーパーマーケットにおいては、これまで長年培ってきた経験や知識を活かした品揃えに加え、イートイン、キッズコーナーなどの新たなサービスを取り入れるなど、これまで以上に集客力を高める取り組みを進める一方、店舗の運営・管理においても、コスト削減や業務効率化など、イノベーションによる抜本的な経営戦略の見直しが求められています。 投資や人的リソースが限られる中、このようにコア業務にリソース(ヒト、モノ、カネ)をシフトしていくためにも、エネルギー運用や設備管理などのノンコア業務に関しては、デジタル化、あるいはBPO*1などを活用して、より一層の効率化を進める必要があります。

課題 設備管理、資産管理の効率化

株式会社カスミ(茨城県つくば市)は、首都圏最大規模のスーパーマーケットを展開するユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングスの中核企業として、約190の地域密着型店舗を展開しています。 カスミでは、地域コミュニティの中心となる店舗づくりをめざしてリモデルを進める中で、空調設備や冷蔵・冷凍設備、照明などの店舗設備の老朽化や、環境に配慮した省エネ対策に掛かる大型投資に対して、投資対効果を最大化し、いかに効率よく設備管理や資産管理を行っていくかを課題ととらえ、解決策の方向性を模索していました。 日立は、このようなニーズに応え、Lumadaを活用したデジタル技術で効率的にエネルギー運用や設備管理、資産管理を包括的にサポートする「エネルギー&ファシリティマネジメントサービス(EFaaS : Energy & Facility Management as a Service)」を提案しました。なお、このサービスには、設備更新の初期費用が不要なファイナンスサポートも付加されており、まさにIT×OT×プロダクト×ファイナンス×サービスによる価値提供型のソリューションです。

ソリューション エネルギー&ファシリティマネジメントサービス(EFaaS)

日立では、エネルギー運用、および店舗設備や資産などのファシリティ管理を一括してアウトソースするエネルギー&ファシリティマネジメントサービス(EFaaS)の提案を行っています。日立が店舗のエネルギー運用やファシリティ管理をワンストップでサポートすることで、お客さまはコア業務へリソースをシフトでき、業務効率化の実現に導きます。また、エネルギーやファシリティの運用管理に関しては、システム&ファイナンスを最適化することで、コスト削減や初期投資の軽減にもつながり、お客さまの課題解決を支援します。 カスミに提供したエネルギーマネジメントサービスでは、ネットワークを利用し、複数店舗の受電・空調系統・冷却設備系統の各電力量を30分毎に収集、エネルギー使用量を見える化し、クラウド上に蓄積。蓄積されたデータは、プラットフォーム上で必要な情報を関係者がどこからでも共有できるようになります。さらに、複数店舗のエネルギー使用データを比較・分析し、設備稼働状況のトレンド把握・運用の改善点の可視化、故障の予兆を把握することで、設備の最適制御や最適運転を実現し、店舗全体のエネルギーの最適運用につなげる取り組みをおこなっています。今回、空調設備からスタートした1号店の並木店(茨城県土浦市)では、電力使用量が13.2%削減*2となる省エネ効果を上げています。 また、ファシリティマネジメントサービスでは、デジタル技術を活用し、不動産契約書や図面データ、空調などの設備台帳をクラウド上で一元管理することで、管理業務の効率化や設備の最適な更新計画に導きます。設備の新設・更新計画の立案から、投資・運用までをワンストップでサポートすることで、運用保全・法定点検・部品交換などを含めて業務効率向上を支援します。

将来展望 冷蔵冷凍、照明設備に広げ、店舗情報も一括管理

カスミでは、EFaaSの導入により、大型投資が難しかった店舗にも資産を抱えることなく設備更新が進められたことを高く評価しています。 今後は、現在進めている業務効率化と管理品質向上を目的としたファシリティマネジメントサービスのプラットフォームと、複数の拠点を統合管理するエネルギーマネジメントサービスのプラットフォームを活用してデータ収集を進めるとともに、EFaaSを進化させ、空調設備だけでなく、冷蔵・冷凍設備、照明設備などに対象を広げることでスケールメリットを拡大し、さらなる効率化を図ります。また、導入店舗が増加すると蓄積されるデータも増加するため、時間ベースでの監視保全から状態ベースでの監視保全への移行や、店舗のエネルギーバランスの最適化を追求し、効率的な店舗運営に貢献していきます。日立は、これからもお客さまの社会価値・環境価値・経済価値の向上をめざし、データの活用により提供価値をさらに高め、さまざまな経営課題の解決に向けた取り組みを進めていきます。

*1 BPO:ビジネス・プロセス・アウトソーシング
*2 電力使用量の削減予測(13.2%)に対して、単月比較でほぼ同等の結果を確認。