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クラウドを利用して情報活用を迅速で簡単に行うには?

特集記事:HITACHI USER -ITビジネスNavi Vol.22-

クラウドの浸透でより複雑化するシステムにおいて、迅速で簡単な情報活用を可能とするクラウド上の従量課金サービス「Hitachi Integrated Middleware Managed Service」(ミドルウェア・マネージドサービス)をご紹介します。

企業を取り巻く環境変化とITへの期待

近年、企業経営者のITに対する期待・関心は、システムの安定稼働や開発・運用にかかるコスト削減に加え、事業のさらなる成長加速に向けたITの積極的活用が重視されるようになっています。また、ヘルスケア、交通、エネルギー、設備管理など多岐にわたる分野でM2M(Machine to Machine)やIoT(Internet of Things)などを用いて、社会や企業活動を通じて生成される多種多様なデータを活用し、新たな事業を創出していくことが期待されています。

一方で、企業のグローバル化やM&Aにより、各拠点で個別に開発されたシステムが乱立、バラバラなまま、システムがさらに増加してきています。しかし、競争も激化し、めまぐるしく変化する市場においては、素早いデータ分析が要求され、かつ多大な投資と労力を必要としない効率的なシステムが求められています。

このような状況の下、ITトレンドも「実装」から「利用」へと変化しております。

「実装」の時代(クラウド以前)、オープン化、パッケージ化、製品で実現できない部分はSI、個別カスタマイズ等、ますます実装が増加していきました。アップグレード、パッチ適用、セキュリテイ対策等で保守に割かれる工数は増大してきました。

そして「利用」の時代となり、ビジネスモデルも「機能」から「経験」へ変化し、システムも「クラウド」へとパラダイムシフトしています。プラットフォーム資産を持たない、その管理をしなくてよい、すぐに利用開始できる、利用分だけの料金、拡張、縮小が自由自在の特長を持つ「クラウド」は、企業において本格的な利用の段階になってきています。

「クラウド」は、システムの初期投資を抑えつつ、短期間でシステム構築や構成変更が容易に行え、企業のグローバル事業拡大や新事業立ち上げに迅速に対応できるシステム基盤として、その重要性はますます高まっています。

クラウドサービス活用の課題

クラウド活用により、IT 資産の保有はなくなっていますが、その反面、プラットフォームの利用管理や、散在する業務アプリケーションの連携管理等はむしろ複雑さを増しています。業者との契約、契約内容(SLA等)に関する検収、利用申請/支払い手続き、アプリケーション層のオンプレミス/クラウド跨り連携(リアーキテクチャ、配置、更なる改修等含む)、リソース利用予測や分析等、クラウド活用で増える業務があります。

また、従来のシステムを単にクラウド活用に変更するだけでは、利用技術、運用、調達もばらばら、システム間は独自連携、変更時の生産性が上がらない、ノウハウが継承されず個々の担当者が試行錯誤している、等の課題は存在したままとなります。(図1)


図1:煩雑化するITシステム

「日頃の煩雑な作業に追われてシステム全体の改革に手がまわらない」、「もっと会社の売り上げに貢献できるシステムを構築したいのに、時間がさけない」等、お客さまの管理の効率化と業務追加や改変時のスピード開発、効率的運用に対応する最適なサービスを、具体的には、プラットフォームベンダーならではの「マネージドサービス」(*1)にて解決策を提供いたします。

*1
「マネージドサービス」とは、運用管理、システム構築のアウトソーシングサービスです。サーバー保守や運用管理、障害発生時の対応など、システ ムの管理・構築を一括して提供します。

ミドルウェア・マネージドサービス(Hitachi Integrated Middleware Managed Service )の3つのポイント

ポイント1:業務システムの特性に基づいて分類されたシステムパターンごとに、日立のミドルウェア開発経験を活かして最適に組み合わされたミドルウェアを適用したシステム基盤を提供

業務システムは、システムの実行方法や連携方法の特性に着目することで、いくつかのシステムパターンに整理・分類できます。ミドルウェア・マネージドサービスは、そのシステムパターンごとに、日立のノウハウから生まれ、最適に組み合わされたミドルウェアを適用したシステム基盤を提供します。お客さまが実現したい目的別に選択し、適用いただくことで、運用の品質向上や効率向上を実現します。(図2)


図2:Hitachi Integrated Middleware Managed Service の概要図

ポイント2: 始めやすい料金体系をご用意

クラウドシステムで要望の多い、「小さく始めたい」「使った分だけ支払いたい」というニーズにお応えする料金体系です。(図3)


図3:Hitachi Integrated Middleware Managed Service の料金体系

  • システム基盤の利用を開始される時からお支払い開始
  • 利用量に応じて、月単位に従量課金でのお支払い
    上記が料金体系の基本ですが、お客さまのご要望に応じて料金体系は調整可能です。

ポイント3:お客さまごとに要件に合わせた構築・運用サービス

構築サービスおよび運用サービスについては、システムパターンにおける要件に基づき、お客さまのご要件に合わせたサービス内容、サービスレベルで実施します。「データ収集間隔を時間単位から分単位に短縮」、「システムの構築・運用工数は極力抑えたい」「メンテナンス時の停止システムを半分以下に抑えたい」などのご要望に対応します。

これからも、お客さまのさまざまなシステムが連携し、迅速に改善できるシステム基盤の実現をめざし、お客さまのクラウド環境を“真に有効活用する”お手伝いを推進します。

特記事項

  • この記事は、「会報誌 HITACHI USER 2014年11月」に掲載されたものです。
  • 記載の会社名、製品名はそれぞれの会社の商標もしくは登録商標です。