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COBOL2002:COBOL2002とは

COBOLは、汎用のプログラミング言語の一つです。言語仕様は国際規格で定められています。2002年に国際規格の改正(以降、COBOL2002規格と記述します)があり、旧規格との互換性を保ちながら、オブジェクト指向プログラミング用の構文や例外処理などの多くの機能が追加されました。

COBOLとは

COBOLの最初の仕様書は、1960年4月にアメリカで出版されました。前年の1959年に業界関係者が集まり、異なる計算機でも共通に使える、事務データ処理用のプログラミング言語を目標に、1年で言語仕様をまとめました。その後COBOLは国際規格となり、時代に合わせた機能を取り入れ、新しいプログラミング手法を採用しながら進化しています。

COBOLは、業務システムの記述言語として代表的な言語であり、COBOLで新規のシステムが現在も開発されています。また、COBOLで書かれた数多くの業務システムが、世界で稼働しています。

COBOLの特徴

簡素な英語で表現

記号をできるだけ使わずに、簡素な英語でプログラムを表現します。算術式のように演算記号を使う構文もありますが、多くの場合、英単語を英語の文法に沿った語順に並べて、一連の宣言や処理を記述します。プログラムの一行に処理を詰め込みにくく、記述は長くなる傾向があります。

国際規格があって将来も安心

COBOLの言語仕様は、ISOの国際規格によって定められています。同じ内容の仕様書が、ANSI(米国国家規格協会)の規格にもJIS(日本工業規格)にもなっています。言語仕様は特定のベンダに依存しません。また、規格が改正されて新しくなるときは、旧規格との互換性を保ちながら仕様を拡張します。新旧の規格の間でどうしても非互換になる仕様部分があれば、規格に明記されます。既存のCOBOL資産は、規格が改正されて新しくなっても、継続して利用可能です。

固定小数点数の十進数で計算

数値を扱う変数を、十進数の桁数と小数点位置を指定して定義できます。計算結果は、十進数の桁位置の定義に従って丸められます。金額計算などで、端数を丸める処理を計算の途中に挟まなくても、変数の定義に従って十進数の桁位置で丸めながら計算を進められます。もちろん、他のプログラミング言語と同様に、二進数の変数を定義して演算することもできます。

安定的な生産性と保守性

技巧的なプログラム記述が困難です。COBOLのプログラムは記述が長くなる傾向があります。COBOLに慣れた人でも、技巧的な記述は難しく、コーディング規則に沿っていれば、読み易さのレベルが安定する傾向があります。大規模なシステムの開発で、大勢のコーディングの質を揃えるのに有利です。また、読み易く記述されれば、保守し易いプログラムにもなります。

ライフサイクルの長いシステム向けの記述言語

規格によって互換性が保たれ、コーディングの質を揃え易いCOBOLは、ライフサイクルの長い業務システムの記述に適しています。

日立COBOL2002の特徴

COBOL資産の活用の幅を広げる日立COBOL2002

日立COBOL2002は、COBOL2002規格に対応し、Webテクノロジーとの共存を可能にするアプリケーション開発環境/運用環境です。COBOLの資産とCOBOLプログラマのスキルを生かしながら、追加された機能を利用して将来に向けてシステムを拡張していくことができます。

お客様の業務処理を担うCOBOL資産と、COBOLに習熟した技術者のノウハウを、今後も活用いただけます。

COBOL2002規格に対応

COBOL2002規格では、改正前の規格であるCOBOL85規格(1985年制定)に、オブジェクト指向プログラミング用の構文、例外処理の仕掛け、ユーザによるデータ型や関数の定義など、多くの機能を追加しています。日立COBOL2002なら、追加されたこれらの規格仕様を利用した、柔軟なプログラミングが可能になります。

Webテクノロジー(Java、XML)との連携機能を提供

日立COBOL2002は、JavaやXMLといった最新のWebテクノロジーと、COBOLプログラムを連携させる機能を提供します。

Javaとの連携では、COBOLプログラムとJavaで書かれたWebシステムとの連携を支援します。Webアプリケーションを構成する業務システムの部分に、実績のある既存COBOL資産を活用したり、新たにCOBOLで開発するシステムを使ったりできます。

また、XMLデータをCOBOLのレコードとして入出力し、扱えるようにします。ビジネスデータ交換用のXMLデータなどをCOBOLで扱うことができます。

操作性のよい開発環境

COBOL2002規格で追加された言語仕様や、自由形式正書法に対応したCOBOLエディタ、画面操作で使いやすいテストデバッガ、Webサーバなどの分散した環境でも実行情報を採取できるテストカバレージなど、使いやすい開発ツール群を提供しています。

保守/改修に有効なツールを提供

日立COBOL2002は、プログラム資産の保守/改修に有効なツールを提供しています。
データ影響波及分析は、データ項目の転記に着目して影響箇所を可視化することで、データ項目の属性変更などによる影響箇所の調査に有効です。ソース解析は、プログラムの構造や関係などの解析情報を出力して、プログラム構造を「見える化」するため、構造がわからないプログラムの調査に有効です。単体テスト支援を使用すると、単体テスト用のドライバやスタブの作成が不要になり、COBOLプログラムの単体テストを効率的に実施できます。

COBOLの最新動向とマイグレーション

COBOLの最新動向とマイグレーションについては下記ページをご参照ください。