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ServiceNow×JP1連携テンプレートで
クラウドサーバー構成管理業務の自動化を実現

日立ハイテク デジタルプラットフォーム部は、正確なクラウドサーバーの資産・構成管理と最適なコスト管理をめざし、日立が提供する「ServiceNow×JP1連携テンプレート*1」を導入しました。

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ServiceNow と JP1 を短期間で連携できるようにするため、日立がこれまでに蓄積したノウハウをパッケージ化したものです。

馬込由美子 氏の写真

株式会社 日立ハイテク
デジタル推進本部
デジタルプラットフォーム部
太田 佳織 氏

大長勉 氏の写真

株式会社 日立ハイテク
デジタル推進本部
デジタルプラットフォーム部
梶山 晃平 氏

<背景・課題> クラウドサーバー資産・構成管理のリアルタイム性に課題

バイオ・メディカル分野向けの分析装置や半導体製造装置、社会・産業インフラ向けの「見る・測る・分析する」ソリューションを提供する日立ハイテクグループ。デジタル推進本部デジタルプラットフォーム部は、自社およびグループ各社の情報システム部門としてSAP基幹システムの運用および、Box、Microsoft365などアプリケーションの導入・運用支援、オンプレミスのサーバーからAzure、AWSなどSaaS、PaaS、IaaSへの移行支援などの業務を担っています。

梶山晃平氏は従前の課題について、次のように話します。「当部門はクラウドのメリットを日立ハイテクグループ全体で享受できるようにグループ各社をリードすることに加え、日立グループとしてのコンプライアンス、セキュリティルールに則って資産としてサーバー構成を管理・統制する立場として、Azureなどクラウドサーバーの環境構築と、サーバー台帳による管理業務を行っています。当社では各種台帳管理業務をServiceNow(CMDB*)に集約し、自社開発のExcel申請スクリプトなどを用いて業務効率化を進めてきたのですが、申請から管理までの一連の業務プロセス上に一部、人手による作業が残っていたため、最適な資産・構成管理を行う上でリアルタイム性に課題がありました。」

太田佳織氏は「スピーディーかつ正確に、というのが運用上の課題でした。メールでExcelの申請書を受け取ると必要な項目がきちんと記載されているかをチェック、ルールに基づいたサーバー名を発行し、自社利用であれば当部でサーバー台帳およびIPアドレス台帳への記録を行います。加えて、グループ各社からの申請であれば引き渡し後に、依頼元側で各種台帳への入力が必要です。そのため、これらのプロセスをスピーディーかつ正確に行うには一連の業務プロセスを自動化する必要がありました。」

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CMDB:構成管理データベース。ITIL(R) で定義されている構成管理分野にお ける組織内の IT インフラの構成要素の情報を維持管理するためのデータベース。

<選定> コストを抑え早期に業務自動化が実行できる期待値から採用を決定

この課題を解決するため、当初はServiceNowのアプリケーション導入を検討。しかし、導入に踏み切れなかったと太田氏は話します。「ServiceNowにも各種、自動化のためのアプリケーションがあり検討したのですが、細かな点で当社の業務フローにマッチしない点があり、コストや開発期間も含めた懸念から、導入に踏み切れずにいました。」

ちょうどそのタイミングで、同社は日立ソリューションズおよび日立製作所から「ServiceNow×JP1連携テンプレート」の紹介を受けます。太田氏は「他社でのVMサーバー構築事例をご紹介いただき、これであれば既存のJP1を活用してコストを抑えて導入できて、社内の基準に則ったサーバー構築業務の標準化と自動化が早期に実現できると判断し、採用に至りました。」と語ります。

<構築> 要件定義から開発まで2か月で完了
独自性を抑えた将来も安心なシステム開発を意識

構築プロセスについて梶山氏は「要件定義から開発まで、約2か月で完了しました。当方からは希望する業務フローおよび既存の仕組みや、申請と管理に必要な項目をお伝えして、ServiceNowへの「ServiceNow×JP1連携テンプレート」のモジュールの導入やServiceNowのサービスカタログの申請項目のカスタマイズなどはすべて日立ソリューションズ側で対応いただきましたので、大変だった印象はありません。」と話します。

太田氏は工夫した点について「ServiceNowに持たせるサーバー台帳の管理項目はCMDBの標準に沿ってこれまでの形と同じにするなど、極力独自性を強めないようにお願いしました。カスタマイズしすぎてしまうと後々メンテナンスやアップデートなどで問題が発生しますので、将来のServiceNowのバージョンアップにも適合できるようにしておこうと考えました。」と話します。

<成果〜今後> 申請から承認までの業務プロセスをServiceNowで自動化
正確な資産管理と最適なコスト管理の効率化を実現

構築後、申請側であるグループ各社への説明を実施し展開、実利用が開始されました。導入後の効果について太田氏は「申請から承認までの業務プロセスをServiceNowで自動化し、標準サービスとしてグループ各社へ提供することで、クラウドに関するナレッジがない人でも間違うことなく、社の基準に則った正しい申請が行えるようになりました。業務効率の向上に加えて人的ミスを防ぎ、セキュリティやコンプライアンス強化にもつながり安心です。また、申請からサーバー発行までの進捗も可視化されたことで従来よりも対応のスピードも早まりました。これによりクラウドサーバーの正確な資産管理が実現したことに加えて、最適なコスト管理が行えることは、全社のDX推進にも貢献します。」と話します。

AzureのVM作成・削除業務から利用が始まった本システムはその後、AWSなど各種クラウドの構築およびバックアップ設定やアカウント作成といった関連業務へも横展開され、現在も拡張中とのこと。今後、障害管理やシステム連携管理への展開も検討されています。最後に梶山氏に今回のプロジェクトの総括と、日立への期待を語っていただきました。「日立ソリューションズには我々の実現したい業務効率化を標準化の視点も損なわない形でスピード感を持って対応していただき感謝しています。全社的なDX推進の中、当部に求められる役割も変化していますので、日立ソリューションズおよび日立製作所にはこれからも、ITシステムの構築や運用における効果的なソリューションの提供に期待しています。」

「IT運用最適化サービス」とは

● ServiceNow、ServiceNowのロゴ、ならびにその他のServiceNowのマークは、米国およびその他の国で登録されたServiceNow, Incの商標または登録商標です。
● その他記載の会社名、製品名はそれぞれの会社の商標または登録商標です。
● 記載されている製品情報は、製品の改良により予告無く変更されることがあります。
● 発言者の部署名/役職名等は、2021年9月時点の情報です。

USER PROFILE

株式会社 日立ハイテク

株式会社 日立ハイテク

日立ハイテクは2001年、エレクトロニクス専門商社である日製産業と日立製作所計測器グループ、同半導体製造装置グループが統合し誕生しました。人と社会を支える様々な分野で、グローバルな事業展開を行っています。「見る・測る・分析する(計測・分析技術)」「自動化・制御技術」「モノづくり力」に「グローバル営業力/ビジネス探索力」を掛け合わせ、「アナリティカル・ソリューション」「ナノテクノロジー・ソリューション」「インダストリアル・ソリューション」の3つのセグメントにおいて、お客さまの課題にフォーカスしたソリューション提供を行っています。

[ 設 立 ] 1947年4月12日
[ 資本金 ] 7,938,480,525円 (2021年3月31日現在)
[ 従業員 ] 連結12,276名、単独4,586名 (2021年3月31日現在)
[ 本 社 ] 東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー