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事例紹介

Casestudy
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日本証券業協会
 
UNIX ベースでは国内初の株式売買システムをOpenTP1,HiRDB,JP1で実現!JASDAQ マーケットメイクシステム。
 
景気回復への期待とベンチャー企業の隆盛を背景に,ますます活気づく株式市場。そのなかでも,中堅企業やベンチャー企業を中心とした資金調達の場として,投資家に幅広い資産運用対象を提供しているのが,1963年に創設された「株式店頭市場」です。同市場を運営する「日本証券業協会」は,常に時代をリードした市場改革やグローバル化策を打ち出し,1991年にはコンピュータを利用した店頭株売買システムJASDAQ※1(ジャスダック)を,1998年には株取引の流動性を向上させるマーケットメーカー制度をそれぞれ導入。そして2000年,OpenTP1,HiRDB,JP1といった日立のオープンミドルウェアを活用し,マーケットメイク銘柄の値付けと約定交渉を自動化する「JASDAQマーケットメイクシステム」を,汎用性と拡張性の高いUNIXベースで構築しました。

※1 JASDAQ Japan Securities Dealers Association Quotation
 

株の流動性を高めるマーケットメーカー制度

 
日本証券業協会は,投資家保護と株式市場の健全な発展を目的に,国内すべての証券会社と登録金融機関で組織された,日本唯一の機関です。同協会が管理・運営する株式店頭市場には,現在,中堅企業やハイテクベンチャーだけでなく,日本経済の裾野を担う多種多様な企業880 社(2000 年4 月末時点)が登録公開されており,地域的な制限のない全国規模の株式マーケットとして堅実な発展を続けています。

「1998年(平成10)12月の証券取引法改正に伴い,店頭市場は各地の証券取引所と競合しながら,より特徴ある市場へと生まれ変わるため,株式の店頭登録基準をいち早く中堅・ベンチャー企業のニーズに適合させたり,マーケットメーカー制度を導入したりと,積極的な市場改革を実践してきました。

マーケットメーカー制度とは,投資家が売りたいときに売れる,買いたいときに買える市場環境を整え,高い流動性を確保することで,将来性の高い企業の資金調達を容易にする取引手法です。具体的には,マーケットメーカーを行おうとする銘柄を届け出たマーケットメーカー(証券会社)が,この価格なら責任を持って売りますという“売り気配”,この価格なら必ず買いますという“買い気配”を常時提示したうえで,自ら投資家の取引相手となり,公正な形で売買注文に応じます。このため,投資家は売りたいとき,買いたいときに安心して売買ができるようになり,1998 年12 月の制度導入以来,株式の流動性が飛躍的に向上しました」(業務部長 小林繁治氏)

ジャスダック・サービスのトレーディング室の様子の写真
 
ジャスダック・サービスのトレーディング室
小林 繁治 氏の写真
 
業務部長
小林 繁治 氏
 
 

OpenTP1 ,HiRDB ,JP1 により
メインフレーム並みの処理性能と信頼性を実現

 
当初,このマーケットメイク銘柄の取引は,投資家の注文を受けた証券会社とマーケットメーカーが,JASDAQシステムが提供する売買気配の情報を見ながら,電話によって交渉し,約定成立後の売買価格,売買株数の報告も,その都度JASDAQ 端末へ手入力で行っていました。しかし取引件数が増加するなか,こうした事務作業を自動化し,よりスピーディな取引が行えないかといった要望が多数寄せられるようになってきたのです。

「どの証券会社でも,限られた人員で取引を行っており,事務作業の効率化とスピードアップ,それに伴う値付け率や取引数の向上が大きな課題となっています。また最近は電話が混み合って通じないなどの問題も発生し,株取引に求められるリアルタイム性が失われる恐れも出てきたことから,一刻も早く一連の作業をシステム化すべきとの結論に至りました。

そこで1999年,次期JASDAQ システムの構築でもお世話になる日立さんに相談し,各証券会社から寄せられたさまざまなニーズを実現しつつ,早期のシステム稼働と次期システムとの親和性を同時に実現するマーケットメイクシステムの構築をお願いしたわけです」(システム部長 堀 正之氏)

システム構築にあたって日本証券業協会は,今後の市場変動にもフレキシブルに対応できる汎用性とスケーラビリティ,またミッションクリティカルシステムとして一刻たりとも止まることが許されない高信頼性の実現を最優先課題としました。これに対し日立製作所は,スピーディなシステム構築を図るため,従来形のメインフレームによる開発ではなく,UNIXサーバをベースにしたC/S(クライアント/サーバ)型のシステム構築を提案。同時に,メインフレーム並みの処理能力と障害時のRAS※2機能の実現のため,オンライントランザクション処理については国内におけるデファクトスタンダードともいえる分散トランザクションマネージャOpenTP1とHAモニター機能を,またスケーラブルなDBコンピューティング環境を実現するRDBMS※3には,処理スピード,スケーラビリティさらにサポートに定評があるHiRDBをそれぞれ採用し,高速性と拡張性,高信頼性をともに実現しました。

さらに今後も,マーケットメイク銘柄やデータ量の増大が見込まれるため,統合システム運用管理JP1を採用し,マルチサーバの運用形態にも対応する拡張性を確保。UNIXベースのシステムとオープンミドルウェアを高度に組み合わせたチューンアップにより,2000年3月27日,JASDAQマーケットメイクシステムを稼働させました。

※2 RAS reliability,availability,serviceability/信頼性,可用性,保守容易性
※3 RDBMS リレーショナル・データベース管理システム
堀 正之 氏の写真
 
システム部長
堀 正之 氏
 
 
JASDAQマーケットメイクシステムの取引イメージの説明図
 
JASDAQマーケットメイクシステムの取引イメージ図
 

市場参加者全体の利便性を高める

 
JASDAQマーケットメイクシステムは,現行JASDAQシステムの資源を共用しながら開発された国内初※4のC/S 型・株式売買システムで,会員は電話の代わりに,これまで使用しているJASDAQ端末からマーケットメイク銘柄の気配や注文を入力することが可能になりました。入力された気配や注文データは同システムが集中管理し,ベストプライスを提示した証券会社間で自動的に約定処理を実行。約定結果も情報系システムを介してスピーディに報告されるようになり,特に小口注文処理の手間が大幅に省略できることから,市場の活性化につながると期待されています。

「今回のシステム化により,マーケットメーカーからは担当スタッフの事務作業が大幅に軽減し,売買スピードや信頼性が今まで以上に高まったという,うれしい評価をいただきました。また,自前の値付け業務システムを持てなかった中堅証券会社からも,今後はマーケットメイク業務に参入しやすくなるという声が出ています。投資家にとっても,常に最良気配での売買執行のチャンスが提供されるということで,取引の透明化が一段と向上したことも大きなメリットです。

現在,マーケットメイク銘柄は約120,1銘柄当たりのマーケットメーカーは平均4.5社となっていますが,システムを介した取引率の大幅アップが見込めることで,2000年内にはマーケットメイク銘柄を200以上,1銘柄平均のマーケットメーカーを8社以上に高める目標を設定しています。これにより,マーケットメーカーどうしの競争によって値付け率が向上し,企業や投資家にとっても,よりよい市場環境が実現できると考えています」(システム部次長 中野雅博氏)

今後は,大手マーケットメーカーの自社値付け業務システムとの連携を図るとともに,システム機能を一段と強化し,市場参加者のニーズにこたえる価格形成機能を提供していきたいと,日本証券業協会の皆さんは語ります。

東証マザーズやNASDAQ-JAPANの開設により,市場間競争が一段と激化するなか,日立のオープンミドルウェアがサポートするJASDAQマーケットメイクシステムは,株式店頭市場を活性化させる大きな切り札となっています。

※4 2000年5月現在

マーケットメイクシステムの集中監視コンソールにて業務をしている様子の写真
 
マーケットメイクシステムの集中監視コンソール。1日当たり,気配入力件数:約8,500件,注文入力件数:約3,500件,約定件数:約2,200件の利用がある。
中野 雅博 氏の写真
 
システム部 次長 中野 雅博 氏
 
 
 

USER PROFILE

日本証券業協会
本社 〒103-0025 東京都中央区日本橋茅場町1の5の8
TEL (03)3667-8451
会長 加藤精一
協会員数 545社,会員数291社(うち,外国証券会社57社)(平成12年5月17日現在)
主な業務 自主規制業務(自主規制ルールの制定・実施,実地監査の実施,資格試験の実施及び証券外務員の登録,証券取引の苦情相談),店頭市場管理業務,業者団体としての業務(証券市場に関する調査研究及び意見表明,証券知識の普及・啓蒙,その他)
HP http://www.jsda.or.jp/
http://www.jasdaq.co.jp/

株式会社ジャスダック・サービス
日本証券業協会から約定締結業務および受渡決済業務などを受託している事業会社

 
この記事は、「はいたっく」2000年7月号に掲載されたものです。
 

OpenTP1, HiRDB, JP1 の詳細は,製品ホームページでご覧ください。
 
* 会社名,製品名は,各社の商標もしくは登録商標です。
 
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