ページの本文へ

Hitachi

企業情報ニュースリリース

このニュースリリース記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更され、検索日と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。なお、最新のお問い合わせ先は、お問い合わせ一覧をご覧下さい。

2021年12月10日
日立エナジー

(本件は、スイス・チューリッヒにおいて、
12月9日9:00(日本時間17:00)に発表しました。)

日立エナジーが、英国ナショナル・グリッドと共同で世界で初めて
既設高電圧ガス絶縁送電線路のSF6ガスフリー化に成功

SF6ガス置換ソリューションにより、ナショナル・グリッドの持続可能性目標の達成を支援

  日立エナジーは、英国の送電およびガス供給事業者であるナショナル・グリッドと共同で、当社のSF6ガス置換ソリューション「EconiQ™ retrofill」を用いて、既設の高電圧ガス絶縁送電線路に用いられているSF6ガスを、環境効率の高いフルオロニトリルベースの混合ガスに置き換えることに世界で初めて成功しました。本取り組みは、ロンドンの南東約100kmに位置する、ナショナル・グリッドが2016年に設置した420kVのガス絶縁送電線路を対象に実施したもので、755kgのSF6ガスを削減しました。これにより、ガス絶縁送電線路のSF6ガスの漏えい率を年間1%とした場合、乗用車約100台分*1の年間CO2排出量削減と同等の温室効果ガス削減効果が見込まれます。

  優れた絶縁性能と消弧性能を持つSF6ガスは、電力分野で数十年にわたって使用されてきましたが、地球温暖化係数(GWP)が高いことから、代替ガスへの置換が進められています。世界最大級の民間送配電事業者であるナショナル・グリッドは、所有設備におけるすべてのSF6ガスを、2050年までにゼロにする目標を掲げています。日立エナジーは、SF6ガスに代わる環境効率の高いガスを用いた高電圧機器の開発を進めており、SF6フリーの機器やその保守サービスをはじめとした環境効率の高い製品・サービス・ソリューションパッケージを「EconiQ」シリーズとして展開しています。2021年8月には、さまざまな電圧レベルにおけるSF6フリーの開閉装置と遮断器の開発計画*2を発表しました。

  日立エナジーは今回、SF6ガスから代替ガスへの置換にあたり、SF6ガスと同等の性能を実現することや、既設のガス絶縁送電線路の損傷や劣化を引き起こさないようにするため、混合ガスの構成や比率を最適化するとともに、綿密な検証を実施しました。12月には試験通電を開始しており、今後6カ月間で、ガスの状態とモニタリングデータを分析する計画です。

  日立エナジーのハイボルテージプロダクツビジネスユニット担当役員であるマルクス・ハイムバッハは、「当社は、ナショナル・グリッドのようなお客さまがエネルギー転換を加速できるよう支援しています。EconiQ開閉装置・遮断器の製品群に加えて、既設のガス絶縁送電線路向けの革新的なEconiQ retrofillの提供を通じて、環境効率の高いソリューションへの迅速な移行を実現し、お客さまおよび電力業界全体のCO2排出量の削減に貢献します。」と述べています。

  ナショナル・グリッドのクリス・ベネット社長代理は、「気候変動は現代における最大の課題です。革新的なグリーン技術であるEconiQ retrofillは、送電網における大規模な脱炭素化を支援するとともに、SF6フリーの設備への入れ替えが不要なことから、投資コストの削減と、設備入れ替えによる電力ネットワークの停止期間短縮に貢献します。当社は、日立エナジーとの協力により、エネルギー分野におけるネットゼロに向けた、実効性のある解決策を示せたことを誇りに思います。」と述べています。

*1
100kmあたり19kgのCO2を排出する乗用車が、年間10,000km走行すると仮定。
*2
2021年8月19日ニュースリリース「日立ABBパワーグリッドが、220kV以上の電圧において世界初となるSF6フリーの開閉装置・遮断器の開発計画を策定」

日立エナジー関連情報

関連情報

日立エナジーについて

  日立エナジーは、持続可能なエネルギーの未来へ向けた取り組みを加速する、グローバルな技術リーダーです。さまざまな分野のお客さまに、バリューチェーン全体にわたる革新的なソリューションとサービスを提供するとともに、お客さまやパートナーとの協創により、カーボンニュートラル実現に向けたエネルギー転換に必要な、デジタル技術を活用した変革を実現します。日立エナジーは、社会価値、環境価値、経済価値のバランスを取りながら、世界でより持続可能、より柔軟、より安心・安全なエネルギーシステムを構築する取り組みを進めています。スイス・チューリッヒに本社を置き、全世界90カ国に約38,000人の従業員を擁しており、140カ国以上の導入実績と、約1兆円の事業規模を有しています。

日立製作所について

  日立は、データとテクノロジーで社会インフラを革新する社会イノベーション事業を通じて、人々が幸せで豊かに暮らすことができる持続可能な社会の実現に貢献します。「環境(地球環境の保全)」 「レジリエンス(企業の事業継続性や社会インフラの強靭さ)」 「安心・安全(一人ひとりの健康で快適な生活)」に注力しています。IT・エネルギー・インダストリー・モビリティ・ライフ・オートモティブシステムの6分野で、OT、ITおよびプロダクトを活用するLumadaソリューションを提供し、お客さまや社会の課題を解決します。2020年度(2021年3月期)の連結売上収益は8兆7,291億円、2021年3月末時点で連結子会社は871社、全世界で約35万人の従業員を擁しています。

以上

Adobe Acrobat Readerのダウンロード
PDF形式のファイルをご覧になるには、Adobe Systems Incorporated (アドビシステムズ社)のAdobe Acrobat Readerが必要です。