ページの本文へ

Hitachi

企業情報ニュースリリース

このニュースリリース記載の情報(製品価格、製品仕様、サービスの内容、発売日、お問い合わせ先、URL等)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更され、検索日と情報が異なる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。なお、最新のお問い合わせ先は、お問い合わせ一覧をご覧下さい。

2021年3月25日

AI画像解析技術を活用し、監視・警備業務の高度化を支援する
「高速人物発見・追跡ソリューション」を強化

マスク着用やソーシャルディスタンス確保など新型コロナウイルス対策のほか、
車両検知機能の拡充により、ニューノーマルにおける安心・安全な社会生活を支援

[画像]マスク着用やソーシャルディスタンス検知イメージ
マスク着用やソーシャルディスタンス検知イメージ

  株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)は、このたび、日立が独自開発するAI画像解析技術を活用し、防犯カメラなどの映像から、全身の特徴を使って特定人物を高速に発見・追跡できる「高速人物発見・追跡ソリューション*1」において、新型コロナウイルスへの対応に向けた機能などを拡充し、3月25日から販売を開始します。
  今回、マスクの着用やソーシャルディスタンス、発熱者のアラートを検知するなどの新型コロナウイルスへの対応に向けた機能のほか、人物だけでなく、車両の特定・追跡も可能とする機能を新たに拡充しました。これにより、空港や大規模商業施設などにおける、新型コロナウイルス感染症への対策を支援するとともに、さらなる監視・警備の高度化と業務効率化など、ニューノーマルにおける安心・安全な社会生活を支援します。

  昨今、公共施設におけるリスクは、テロなどの事件や事故への対策のほか新型コロナウイルス感染症への対応も加わり、ますます複雑化・多様化しています。施設利用者の安心・安全に向け、カメラを活用した施設内の監視や体温検知などのリスク管理が普及する一方で、人手により複数のカメラ映像を目視で確認することは、インシデントの見逃しにつながる可能性もあるほか、入退場管理など他の複数システムとあわせて運用することによる業務負荷の増大といった課題があります。
  新型コロナウイルス感染拡大を受けて、監視・警備の業務においても「リモート」、「自動化」、「非接触」などニューノーマルへの対応が求められる中、大量のカメラ情報を高効率に管理・運用することがますます重要となっています。

  日立の「高速人物発見・追跡ソリューション」は、数万人規模の映像データから約1秒でターゲットを見つけることが可能な「高速検索」によって多数の監視カメラからターゲットを追跡できる「リアルタイム追跡」を特長とするソリューションです。ライブ映像と録画映像の双方を取り込み、膨大な蓄積映像から高速に特定して行動履歴を解析し、大規模な公共空間における高効率なセキュリティ業務を支援するものです。
  今回のソリューション強化において、マスク着用やソーシャルディスタンス確保、サーマルカメラシステムによる体温検知や、それら特定者の追跡といった新型コロナウイルス対策関連の機能のほか、捜査対象の車両を検知・追跡する機能を追加しました。また、今回、これらの機能強化にあわせて、ソリューション全体の抽出精度の向上を図っています。本ソリューションにて新たに採用する学習済みのモデルは、マルチモーダル深層学習基盤*2が有する、高精度な特徴量抽出のための学習モデルにて作成されています。このモデル採用によって、膨大な検索対象画像データの中から、より高い精度でのターゲットの特定を実現しています。

  なお、本ソリューションは、海外向けにも展開し、海外向けには、Hitachi Vantara(以下、日立ヴァンタラ社)から提供を行います。また、日立ヴァンタラ社が提供する、監視カメラなどのデータの一元管理や可視化を実現するソリューション「Hitachi Visualization Suite(以下、HVS) *3」と組み合わせ、特定した人物や車両の行動を地図上で可視化するなど、両社の連携ソリューションも可能です。
  今後、社会情勢の変化や市場のニーズに対応し継続して本ソリューションの機能強化を図るほか、国内においても、HVSとの連携ソリューションの展開を計画するなど、大規模な公共空間における安心・安全に向け、さまざまなリスク管理やセーフティー業務を支援・高度化するソリューションを展開していきます。

*1
「高速人物発見・追跡ソリューション」は、日立産業制御ソリューションズと連携して提供中。
AI画像解析技術を活用し、駅・空港・商業施設・公共機関などの監視・警備の業務効率化と高度化を支援する「高速人物発見・追跡ソリューション」を販売開始(2019年10月4日ニュースリリース )
*2
日立のマルチモーダル深層学習基盤は、画像検索技術と深層学習を組み合わせたアプリケーションであり、画像とテキストデータや数値データを組み合わせてAIによる学習を行うことにより、高精度な類似画像検索や画像分類、オブジェクト検出などを実現する。複数の学習モデルを備えており、今回は、画像検索における順位付けを効率よく学習するために有用な類似ベクトル検索技術を適用した独自のTripletネットワーク学習で導いた推論モデルを採用した。
*3
監視カメラやセンサーなどからデータを収集し、複数の監視カメラの映像の一元管理・表示や、地図上でのインシデントの表示などを実現するソリューション

今回強化した主な機能の特長

(1) 新型コロナウイルス感染症への対策支援

  新型コロナウイルスへの対応に向け、マスク画像を学習した画像解析モデルによりマスクの着用有無を検知する「マスク検出ビュー」、また、映像内で検知された人物の位置を座標情報として検知し、人物間の距離を分析する「ソーシャルディスタンス検知」、さらには、サーマルカメラシステムと連携し発熱者を検知する機能を拡充しました。
  これらの機能により、新型コロナウイルスの感染対策状況やウイルスの飛散リスクを複合的に可視化することで、注意喚起など迅速に対処できるほか、感染者を検知した場合、対象者の施設内での行動履歴を確認することで、濃厚接触者の早期発見や消毒必要箇所の優先順位付けなどが可能となり、クラスターなどの二次被害の抑制を支援します。

(2) 車両の特定による安全な道路交通の支援

  交通事故発生時などに、対象車両の色やタイプ(四輪または二輪など)を指定することで、膨大な検索対象画像データから、高い精度での車両の特定・追跡を実現し、安全な道路交通を支援します。
  あらゆる都市機能のDX化を実現する「スマートシティ」の構想において、IoTを活用した地域の見守り支援、安心・安全な街づくりに寄与します。

新機能に関する価格および販売開始時期

追加機能 概要 価格 販売
開始
新型コロナ
ウイルス対応機能
マスク検出ビュー 画像内の人物のマスク着用有無を検知 個別
見積
3月
25日
ソーシャルディスタンス検知 画像内のソーシャルディスタンスを検知
サーマルカメラ連携 サーマルカメラシステムから体温異常アラートを受信
車両 特定・追跡機能 画像内の車両・二輪車を検索・追跡

関連情報

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 公共システム営業統括本部
カスタマ・リレーションズセンタ [担当: 猿田]
〒140-8512 東京都品川区南大井六丁目23番1号 日立大森ビル

以上

Adobe Acrobat Readerのダウンロード
PDF形式のファイルをご覧になるには、Adobe Systems Incorporated (アドビシステムズ社)のAdobe Acrobat Readerが必要です。