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企業情報ニュースリリース

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2017年9月20日
株式会社日立製作所
日立ヴァンタラ社

(本リリースは、米国にて9月19日に配信された英文リリースの抄訳です。)

日立がIoTプラットフォーム「Lumada」の新しいソフトウェア群を市場投入

  株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)と日立ヴァンタラ社は、IoTプラットフォーム「Lumada」のアーキテクチャーを体系化し、それに基づくソフトウェア群をV2.0として提供することを発表しました。新しいソフトウェア群は、お客さまが保有するデータを迅速かつ容易に利活用することをサポートし、生産性や安全性の向上、プロセスの最適化、オペレーションコストの削減、品質の改善や新しいビジネスモデルの創出など優れた成果を提供します。

  V2.0の特長の一つが、日立独自のアセットアバター(アセットのデジタルツイン*1)です。アセットアバターは、企業や工場のアセットをデジタル上に再現し、継続的に測定されるセンシングデータに基づき、アセットの状態や性能に関する知見を迅速に提供します。このアプローチは、ビジネス、マシン、ヒューマンデータからの知見を得やすくすることで、運用システムの死角を排除し、計測から管理、そして改善にスピーディーに生かすことができます。また、V2.0では、IoTソリューションの構成・導入を容易にする強力なツールと豊富な機能を提供します。

  日立は、2016年5月にLumadaを市場に投入して以来、自社工場での取り組みだけでなく、お客さまやパートナーとの数多くのPoC*2や顧客協創プロジェクトを基に、その強化、最適化に取り組んでいます。株式会社ダイセルとは、協創によりLumadaを活用した画像解析システムを開発しました。製造現場における作業員の逸脱動作やライン設備の動作不具合などの予兆を検出し、品質改善や生産性向上を支援する画像解析システムにより、製品工程ごとの良品率の改善を実現しています。また、オークマ株式会社とは、マスカスタマイゼーションに対応した高効率生産の先進モデル確立に向けた協創を開始し、共同実証を通して生産性2倍、生産リードタイム半減をめざしています。

  これらのプロジェクトを通じて培われたベストプラクティスに基づき、Lumadaのアーキテクチャーを、よりフレキシブルでコンポーザブルなものに強化しました。これにより、企業や工場のアセットの管理を簡素化し、IoT導入への時間を短縮します。IoT基盤の導入を検討しているお客さまは、Lumadaを活用することにより、制御技術(OT)と情報技術(IT)の両面での日立の幅広い専門性を活用できるとともに、お客さま固有の要望に合わせたIoTソリューションを創出することができます。

  今回、Lumadaアーキテクチャーを、フレキシブル、ポータブル、コンポーザブルなソフトウェア基盤を構成する以下5つの主要なレイヤーにアップデートしました。IoT関連開発者は、Lumadaの革新的なグランドデザインによる優れたアナリティクス技術や高信頼なアセット管理機能を享受することができます。

Edge(エッジ) 高速生成されるあらゆる種類のデータを、アセットから容易に取り込み、変換し、分析します。
Core(コア) アセット登録、識別、アクセス管理の機能を提供し、アセットアバターの生成を簡素化します。
Analytics(アナリティクス) OTとITのデータを融合し、分析、機械学習、人工知能などを駆使してパターンを抽出します。
Studio(スタジオ) 警報、通知または自動処理プロセスのようなダッシュボードアプリケーションの作成を 簡素化する、事前定義済みのウィジェットを提供します。
Foundry(ファウンドリー) オンプレミスおよびクラウドでの導入を容易にする基盤サービス、さらにセキュリティ、 マイクロサービス、サポート機能を提供します。

日立ヴァンタラ社Chairman 兼 日立製作所執行役専務 小島啓二のコメント

「日立は、広範かつ専門的なOTとITの知見を活用したLumadaで、IoT時代のイノベーションパートナーになることをめざしています。本日発表したV2.0の市場投入により、お客さまおよびパートナーは、人工知能(AI)、アナリティクス、アセットアバターを最大限活用することができます。また、日立との協創プロジェクト用の基盤として活用することで、デジタル革新を加速できます。これらにより、日立は独自のソリューションを提供し、IoTプラットフォーム市場を牽引していきます。」

日立ヴァンタラ社Senior Vice President リッチ・ロジャースのコメント

「本日マーケットに投入し、開発者に公開するV2.0に当社は大きな誇りを持っています。日立は、競争の激しいIoTプラットフォーム市場において、Lumadaをより価値を提供できるものにしていきます。我々の目的は、Lumadaを競合ひしめく市場の中で、他のIoTプラットフォームより価値あるものとすることです。Lumadaの究極の目的は、IoTデータの活用を容易にすることにより、日立のお客さまとパートナーに対して、真の価値を迅速に届けることです。当社は、Lumadaの統合されたソフトウェア、ソリューション、サービスを継続的に提供し続けます。今後、すべての日立の機器をLumadaにつなげ、データから付加価値を生み出し、日立グループのすべてのお客さまに価値を提供することをめざします。」

*1
デジタルツイン: 製品に関するデジタル情報を用いて、その製品の複製(双子)をサイバー空間上に構築するコンセプト。
NASA(米国航空宇宙局)が次世代航空機開発において提唱。
*2
PoC(Proof of Concept): 概念実証

製品提供について

V2.0は一部の機能について地域によってはすぐに提供できない場合があります。詳細はhttps://www.hitachivantara.com/en-us/products/internet-of-things/lumada.html.(英語サイト)をご参照ください。

「Hitachi NEXT 2017」

今回発表したV2.0および関連ソリューションは、9月19日(火)〜20日(水)に米国・ラスベガスで開催するイベント「Hitachi NEXT 2017」で展示します。詳細はwww.hitachinext.com(英語サイト)をご覧ください。

<日本国内の展開について>

今回、米国で発表されたV2.0のソフトウェア群は、国内外の日立グループ各社のユースケースを結集し作り上げた、グローバルで統一されたアーキテクチャーに基づいて開発されたものです。日本国内においては、V2.0のソフトウェア群と、すでに提供している各種サービスメニューを組み合わせてLumadaのソリューションをさらに強化していく計画です。日本国内における展開時期や内容など詳細については、随時お知らせ致します。

日本国内のお問い合わせ先

以上

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