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企業情報ニュースリリース

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2017年5月9日

ブロックチェーン技術の利用環境を提供するクラウドサービスを開始

あわせて、サプライチェーン分野におけるブロックチェーン技術の活用促進に向け、
「Hyperledger Fabric」を活用したトレーサビリティ管理のプロトタイプを開発

  株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)は、このたび、さまざまな業界や分野で適用が期待されるブロックチェーン技術*1を利用可能な「Blockchain PoC環境提供サービス」*2を開発し、本日から販売を開始します。本サービスは、ブロックチェーン技術を実装した「Hyperledger Fabric(ハイパーレジャー・ファブリック)」*3の利用環境を提供するサービスです。本サービスにより、ブロックチェーン技術を活用したアプリケーションプログラムの開発や、さまざまな分野におけるブロックチェーン技術の適用可能性の検証を迅速かつ容易に実施でき、実用化に向けた取り組みを加速します。
  また、今回のサービス開始にあわせて、サプライチェーン分野におけるブロックチェーン技術の活用促進を目的に、ブロックチェーン技術を活用したトレーサビリティ管理システムのプロトタイプを開発しました。本プロトタイプは、部品メーカーや完成品メーカーといった製造業のサプライチェーン全体における製品販売、部品・材料調達などの情報をブロックチェーン技術により記録し、トレーサビリティ管理を可能とするデモアプリケーションです。本プロトタイプを活用して、お客さまやパートナーとの協創活動を進め、部品メーカー、完成品メーカー、小売・流通事業者、顧客など多岐にわたる取引において、透明性かつ信頼性の高いトレーサビリティ管理の実現をめざします。

*1
ブロックチェーン技術:分散型台帳技術。複数拠点に分散されたサーバなどの通信機器に、それぞれ同一の記録を同期させて一つの台帳を維持する仕組み。
*2
「Blockchain PoC環境提供サービス」:ビッグデータアナリティクスの「Pentahoソフトウェア」やDevOps開発・管理ツール環境など、仮説立案後のPoCで必要となるシステム環境の迅速な立ち上げを支援する「Lumadaコンピテンシーセンター」のサービスメニューの一つとして販売。
*3
Hyperledger Fabric:The Linux Foundationが設立したブロックチェーン技術の共同開発プロジェクト「Hyperledgerプロジェクト」が開発したオープンソースの分散型台帳(distributed ledger)フレームワーク。

  ブロックチェーン技術は、改ざんが極めて困難という特長を持ち、複数のシステムで取引の履歴を分散共有し、結果を確認し合うことで、取引の正当性・透明性を確保することが可能な技術です。日立は、The Linux Foundationが設立したブロックチェーン技術の共同開発プロジェクトであるHyperledger Projectのプレミア・メンバーとして、オープン・コミュニティによる開発に参画するとともに、貿易金融や自動車保険のプロトタイプ開発など、金融分野のさまざまな業務でブロックチェーン技術の活用に積極的に取り組んでいます。
  ブロックチェーン技術は、研究・開発から、実ビジネスへの適用を検討するフェーズに移行しつつあり、当初は金融業界での取り組みが先行していましたが、製造・流通業やヘルスケアなど幅広い業界での活用が検討されています。日立は、国内外の約60,000社で利用されている法人向け電子商取引サービスである日立ビジネスメディアサービス「TWX-21」を運営してきた経験をもとに、さまざまなEDI*4、ECのシステムと連携するオープンなサプライチェーン基盤の実現をめざしています。
  今回、「Hyperledger Fabric」の利用環境を提供する「Blockchain PoC環境提供サービス」の販売開始にあわせ、ブロックチェーン技術を活用したトレーサビリティ管理システムのプロトタイプを開発し、お客さまやパートナーに広く公開して活用します。

*4
EDI(Electronic Data Interchange):受発注や見積もりなど企業間の商取引に関するさまざまな情報を電子的に交換する仕組み。

  日立は、今後も、ブロックチェーン技術の適用によるシステムの信頼性・拡張性のさらなる向上に向け、日立の分散合意技術*5を生かし、一時的なネットワーク障害やノード障害においても取引データの一貫性保証と安定した性能を両立するほか、取引中でも企業システムを柔軟に追加できるなど、サービスの強化に取り組んでいきます。

*5
分散合意技術:分散型のシステムにおいて取引を同一の結果に確定させるための技術。

価格および販売開始時期

サービス名 内容 価格(税別)*6 販売開始時期*7
Blockchain PoC環境提供サービス ブロックチェーン技術を実装した
「Hyperledger Fabric」の利用環境を提供
初期費用20万円〜
月額費用30万円〜
5月9日
*6
本サービスには、ヘルプデスクのほか、サイバー攻撃検出や脆弱性診断のためのセキュリティ監視などを実施する基本サービス(月額費用12万 円)、およびSSL‐VPN(Secure Sockets Layer virtual private network)の契約が、別途必要となります。
*7
サービス提供開始は、Hyperledger Fabric v1.0正式版のリリースから1か月後を予定しています。

関連情報

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 サービス&プラットフォームビジネスユニット

以上

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