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企業情報ニュースリリース

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2016年10月31日
日立GEニュークリア・エナジー株式会社

日立GEが英国2大学と沸騰水型原子炉の技術支援に関するMOUを締結

[画像]調印式の様子
調印式の様子*1

  日立GEニュークリア・エナジー株式会社(取締役社長:武原秀俊/以下、日立GE)は、このたび、The Imperial College of Science, Technology and Medicine(英国・ロンドン/以下、インペリアル大学)およびBangor University(英国・ウェールズ/以下、バンガー大学)との間で、研究者にBWR*2(沸騰水型原子炉)の技術支援を行うことを目的とした覚書(MOU)を締結しました。
  本合意に基づき日立GEは、これまで培ってきたBWRの技術や建設経験を生かし、インペリアル大学とバンガー大学が2016年6月に新たに設立した「BWR Research Hub and Network」(以下、BWR研究ネットワーク)へ、豊富な知見の提供やさまざまな技術支援を行っていきます。具体的には、英国への非常勤研究員の派遣や、日本へのインターンシップ生の受け入れを通じた人材育成に加え、さまざまな技術支援を検討しています。

  日立GEは、日立製作所の子会社で、英国における原子力発電事業会社であるホライズン・ニュークリア・パワー社が2020年代前半の運転開始をめざし、英国アングルシー島のウィルヴァ・ニューウッドで開発を進めている新規原子力発電所建設プロジェクトにおいて、ABWR*3 (改良型沸騰水型原子炉)のサプライヤーとしてプロジェクトへの支援を進めています。

  BWR研究ネットワークは、英国の産業界、学界がBWR技術への理解を深めることと、BWRや次世代BWRの研究開発への参画促進を目的に、インペリアル大学とバンガー大学が2016年6月に設立したBWR分野の研究と人材育成を行う専門機関です。現在、インペリアル大学のロビン・グライムス教授が会長である運営委員会によって先導されており、今後活動を統括する責任者が任命される予定です。

関係者コメント

日立GEニュークリア・エナジー株式会社 取締役社長 武原 秀俊

  「今回の合意は、英国においてBWRの専門家を深く広範に育成する助けになると考えます。また、将来の原子力分野に携わる技術者や産業界を支援することにも繋がります。BWR研究ネットワークは、英国においてBWR技術の専門知識を、現在そして将来のために開発するBWR研究の専門機関です。ウィルヴァ・ニューウッドに建設予定の原子力発電所では、英国初となるABWRによる原子力発電が予定されています。今回の協力体制では、英国がBWR技術の専門的知識を有する大国となるための協力ができると考えています。」

インペリアル大学 原子力エンジニアリングセンター長 マイケル・ブラック

  「私たちは英国において、バンガー大学とBWRの専門機関を設立でき、日立GEからの技術的な支援を得られることを大変光栄に思います。この協力体制は、今後何十年もの間、英国や他の多くの国々に対して、低炭素かつベースロード電源となり得る発電に貢献する原子力研究の必要性や案件組成に取り組んでいくことになるでしょう。英国ではABWRによる原子力発電が予定されているため、BWR研究ネットワークは、日立の原子力研究者と共に英国の原子力研究拠点とすることができます。」

バンガー大学 副学長 ジョン・ヒューズ

  「BWR研究は英国のエネルギー分野における重要な取り組みと考えており、今回の協力体制においてインペリアル大学ならびに専門的知見を持つ日立GEとパートナーを組むことを嬉しく思います。この協力体制は、バンガー大学がBWR技術の分野において、次世代の原子力専門家を育成し、北ウェールズ地区に新たな学術や研究の専門領域を築くことを可能にすると考えています。ここ数ヶ月間、バンガー大学が主催となり、産業界と学界で、今後さらに重要性を増すBWR技術について話し合いを行ってきました。10月25日から27日にかけて、英国内で初めてとなるBWR研究ネットワークカンファレンスをバンガー大学にて開催できたこともとても嬉しく思います。私たちはこれからも、ウィルヴァ・ニューウィッドにおけるABWRによる新たな原子力発電所の建設が、英国にとって最大の恩恵をもたらす投資となるよう取り組み続けていきます。」

*1
左からバンガー大学 副学長 ジョン・ヒューズ教授、日立GEニュークリア・エナジー 技師長 守屋 公三明、インペリアル大学 原子力エンジニアリングセンター長 マイケル・ブラック教授
*2
BWR: Boiling Water Reactor(沸騰水型原子炉)
*3
ABWR: Advanced Boiling Water Reactor(改良型沸騰水型原子炉)

日立GEニュークリア・エナジー株式会社について

  日立GEは、2007年7月に株式会社日立製作所とGEの合弁会社として設立された、原子炉関連設備の開発、計画、設計、製造、検査、据付、試運転、保全サービス、およびこれを統括するプロジェクトマネジメントを一貫して実施する体制を持つ世界トップクラスの総合プラントメーカーです。これまで建設中も含めて国内で23基の実績があります。この中で、とりわけ、最新のABWRについては全てのABWRプラントに参画(国内運転開始済4基、国内建設中3基)しています。海外では、台湾地域の龍門原子力発電所向けに、主要な原子炉設備を納入しています。

以上

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