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Hitachi

企業情報ニュースリリース

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2016年10月14日
株式会社日立製作所
株式会社日立産業制御ソリューションズ
株式会社日立産機システム

IoT対応産業用コントローラ「HF-W/IoTシリーズ」の
ラインアップに3モデルを追加、販売開始

ファンレス化、小型化、耐環境性向上により産業機械・設備への組込みを実現

[画像]HF-W100E/IoT外観
HF-W100E/IoT外観

  株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)、株式会社日立産業制御ソリューションズ(取締役社長:髙山 光雄/以下、日立産業制御)および株式会社日立産機システム(取締役社長:青木 優和/以下、日立産機)は、IoT*1対応産業用コントローラのハイエンド機「HF-W/IoTシリーズ」のラインアップに、ファンレス化*2や小型化、耐環境性を高めることで、産業機械・設備への組込みを可能にした「HF-W100E/IoT」を追加します。「HF-W100E/IoT」は、PLC*3言語対応のモーションモデルとCNC*4搭載モデル、新たにC言語に対応したC言語モデルの3モデルあり、12月下旬より順次販売開始します。

  近年、サプライチェーンのグローバル化やIoTを活用したモノづくり・サービスの革新が求められる中、スマートファクトリー*5における産業用コントローラには、従来のリアルタイム制御だけでなく、設備機器の稼働状況などに関するデータを収集し、上流システムと連動するエッジコンピューティング*6が求められるようになってきました。しかし、産業機械・設備の多くは、PLCや専用コントローラで制御されており、メーカーごとに異なるアーキテクチャ*7となっています。産業界の新たな潮流であるIoTやグローバル展開に対応するためには、オープンなアーキテクチャによる高速に設備を繋ぐフィールドバス*8、効率的なプログラミング言語、リアルタイム制御とエッジコンピューティングを両立させながら、産業機械・設備と上流システムを繋ぐIoTに対応した産業用コントローラが求められています。

  こうしたニーズに対応するために、日立と、日立産業制御、日立産機の3社は、オープン化、高性能化、シンプル化を実現したIoT対応産業用コントローラのハイエンド機「HF-W/IoTシリーズ」の新たなラインアップとして、ファンレス化や小型化、耐環境性の向上を図ることで、産業機械・設備への組込みが可能な「HF-W100E/IoT」を製品化しました。

  日立、日立産業制御、日立産機は、IoTプラットフォームと生産現場をつなぐ役割を担うIoT対応産業用コントローラをはじめとする、デジタル技術でつながるプロダクトの拡充により、多様化するお客さまのニーズに応えていくとともに、産業機器事業のグローバル競争力を強化していきます。

HF-W100E/IoTの特長

(1) ファンレス化、小型化、耐環境性向上を実現

熱設計、筐体*9、部品配置を工夫することで自然空冷を行える設計とし、ファンレス化と小型化を実現するとともに、耐環境性も向上しました。これにより、産業機械・設備への組込みを可能としました。

(2) PLC 5言語とC言語をサポート

従来のHF-W/IoTシリーズで基本プログラミング言語としている国際標準規格IEC61131-3*10に準拠したPLC 5言語*11のほかに、機器組込み設計にて多く使用されているC言語にも新たに対応しました。これにより、高い汎用性を実現します。

(3) 新機能の追加

  • Windows® Embedded Standard 7に加え、最新Windows® 10 IoT Enterprise(64bit)をサポートします。いずれもMUI版で日本語を含めて6ヵ国語に対応*12しています。
  • UL/CSA/CE/KC/CCC/BSMIの海外安全規格を取得しています。
  • 高解像DisplayPort®とDVI-Iの2画面同時出力をサポートします。
*1
IoT(Internet of Things):従来、インターネットに接続されていたパソコンやサーバなどIT関連機器に加えて、これら以外のモノ(Things)をインターネットに接続する技術。
*2
ファンレス化:冷却部品としての送風機(ファン)を使わない設計とすること。
*3
PLC(Programmable Logic Controller):リレー回路の代替装置として開発された制御装置。
*4
CNC(Computerized Numerical Control):生産の加工工程においてコンピュータを利用して数値制御する技術。
*5
スマートファクトリー:工場内のあらゆる機械とインターネット環境を繋げることで、機械の稼働状況を詳細に把握・蓄積し、この情報を元に、工場全体の効率的な稼働を実現することで、最大の利益をうみ出す環境を満たした工場。
*6
エッジコンピューティング:ユーザーの近くにエッジサーバを配置することでクラウドサービスをエッジ(ネットワーク端面)に近づけデータ処理の速度と能力を高める技術。
*7
アーキテクチャ:コンピュータシステムの論理的構造。
*8
フィールドバス:工場などで稼働している現場機器(測定器、操作器)とコントローラ間の信号のやり取りをデジタル通信を用いて行う規格。
*9
筐体:機械や装置の本体部分(カバーも含める)のこと。
*10
  IEC61131-3:国際電気標準会議(IEC)が1993年12月に発行した標準規格で、PLC用の以下の5種類のプログラム言語を定義したもの。
*11
  PLC5言語:ストラクチャード・テキスト、FBD:ファンクション・ブロック・ダイアグラム、LD:ラダー・ロジック、SFC:シーケンシャル・ファンクション・チャート、IL:インストラクション・リスト。
*12
  MUI版は6ヵ国語に対応:MUI(Multilingual User Interface)英語版をベースに日本語、中国語、韓国語、ポルトガル語、タイ語に対応した言語パックを搭載。

HF-W/IoTシリーズ HF-W100E/IoT仕様

[基本仕様]
項目 仕様
PLC言語対応 C言語対応
モーションモデル CNC搭載モデル C言語モデル
開発環境 CODESYS®*13 Development System Visual Studio® + RTX*14 SDK
プログラミング言語 IEC61131-3規格準拠 5言語 C言語(C/C++)
ランタイム環境 CODESYS® Control Softmotion RTE RTX
I/O制御(ソフトPLC) CODESYS® MXR2*15
モーション制御(ソフトモーション) CODESYS®(PLCopen®準拠) MXR2
- CNC(Gコード)
フィールドネットワーク EtherCAT® (マスタ)
データ交換 OPC UAサーバ機能 -
HMI機能 ビジュアリゼーション機能選択可 -
OS Windows® Embedded Standard 7(64bit)(MUI版) または
Windows® 10 IoT Enterprise (64bit) (MUI版)
プロセッサ   Intel® Atom™ Processor E3845
キャッシュ 2MB
コア数 4コア/4スレッド
周波数 1.91GHz
メインメモリ 4GB(ECC付)
表示解像度・表示色 1,920×1,080(DVI-I), 1,920×1,200(DisplayPort®)
内蔵ファイル装置 mSATA SSD搭載(32GB MLC)
カードスロット CFastスロット×1
インターフェース ディスプレイ DVI-I, DisplayPort®
LANポート 3ポート(Ethernet(Windows®) またはEtherCAT®(ソフトPLC))
RS485/RS422/RS232C 1ポート(D-sub) Windows®またはソフトPLCいずれか一方で使用可
USBポート USB3.0×2、USB2.0×3
外形寸法(W×D×H) 192mm×119mm×50mm (突起含まず)
電源 DC 24〜12V(オプションのACアダプタ使用時 AC100V)
安全規格 UL, CSA, CE, KC, CCC, BSMI
修理期間 10年
*13
  CODESYS®:ドイツの3S-Smart Software Solutions GmbHの国際標準規格IEC61131-3に準拠したプログラミングシステム。
*14
  RTX:Interval Zero社の Windowsにリアルタイム性を付与するソフトウェア。
*15
  MXR2:ソフトサーボシステムズ社のモーションソフトウェア。
[環境仕様]
項目 仕様
周囲温度 0〜55℃(動作時)、−10〜70℃(保存時) 但し1000Base−Tリンク時は0〜50℃
湿度 10〜90%RH(結露なし)
じんあい 0.3mg/m3(JEITA IT-1004 classB、導電性粉塵は不可)
腐食性ガス JEITA IT-1004A class B
耐振動 49 m/s2
耐衝撃 980 m/s2
静電ノイズ 4kv(接触)/8kv(気中)

Hitachi Social Innovation Forum 2016 TOKYOでの紹介について

  IoT対応産業用コントローラHF-W/IoTは、日立が2016年10月27日(木)〜28日(金)に、東京国際フォーラムで開催する「Hitachi Social Innovation Forum 2016 TOKYO」において紹介します。

その他出展展示会

  • IoT Technology 2016 総合技術展
    日時:2016年11月16日(水)〜11月18日(金)
    場所:パシフィコ横浜
  • SEMICON Japan 2016
    日時:2016年12月14日(水)〜12月16日(金)
    場所:東京ビッグサイト

関連情報

注記

  • Windows®は、Microsoft Corporationの米国およびその他の国における商標または登録商標です。
  • Intel®、Intel® AtomTMは、アメリカ合衆国およびその他の国におけるIntel Corporationの商標です。
  • DisplayPortは、Video Electronics Standards Associationの商標もしくは登録商標です。
  • PLCopenは、PLC用プログラミング言語の国際標準規格であるIEC61131-3の普及を推進する団体であり、「モーション制御用ファンクションブロック」は、同団体が活動の一つとしてグローバルに標準化を推進している技術仕様です。
  • EtherCATは、ドイツBeckhoff Automation GmbHによりライセンスされた特許取得済み技術であり登録商標です。
  • 本製品を輸出される場合には、外国為替及び外国貿易法の規制ならびに米国の輸出管理規制など外国の輸出関連法規をご確認のうえ、必要な手続きをお取りください。

お問い合わせ先

株式会社日立製作所

インダストリアルプロダクツビジネスユニット 電機システム事業部
電機制御システム本部 制御システム部 [担当:安見]
〒101-0022 東京都千代田区神田練塀町3番地 AKSビル
電話 : 03-4554-2620

株式会社日立産業制御ソリューションズ

企画統括本部 経営戦略本部 広報・渉外部 [担当:清水、増淵]
〒110-0006 東京都台東区秋葉原6番1号 秋葉原大栄ビル
電話 : 03-3251-7631(直通)

株式会社日立産機システム

経営企画本部 事業企画部 [担当:瀬戸口]
〒101-0022 東京都千代田区神田練塀町3番地 AKSビル
電話 : 03-4345-6535

以上

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