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企業情報ニュースリリース

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2015年12月22日

日立レールイタリア社がグレート・ウェスタン・レールウェイ社が運営する
英国南西部の路線に向けた車両「AT-300」を生産

ロンドンとデボン州、コーンウォール州を結ぶ、より高速で快適な鉄道車両を2018年から提供

[画像]納入する「AT-300」のイメージ図
納入する「AT-300」のイメージ図

  株式会社日立製作所(執行役社長兼COO:東原 敏昭/以下、日立)の鉄道システム事業におけるグループ会社である日立レールイタリア社(CEO:Maurizio Manfellotto)は、英国の運行会社であるGreat Western Railway Limited(グレート・ウェスタン・レールウェイ社、以下GWR)が運営する英国南西部の路線に向けた標準型都市間車両「AT-300」を、日立レールイタリア社が保有するイタリア北部のピストイア工場で生産することをお知らせします。
  日立レールイタリア社は、イタリアのフィンメカニカ株式会社(CEO:Mauro Moretti)から日立が2015年11月に買収した、アンサルドブレダ株式会社の修理・修繕事業と既受注案件の一部を除く事業を継承した企業です。

  日立の英国における鉄道システム事業会社である日立レールヨーロッパ社(取締役会長兼CEO:Alistair Dormer)は、2015年7月に、First Great Western Limited*1(ファースト・グレート・ウェスタン社)と英国のロンドン・パディントンから英国南西部のプリマスおよびペンザンスを結ぶ主要路線向けに、標準型都市間車両「AT-300」173両(29編成)の納入および車両の保守に関する正式契約を締結しており、今回、この納入する車両の生産拠点をイタリア北部のピストイア工場に決定しました。

*1
First Great Western Limited : First Great Western Limitedは2015年9月に現在のGreat Western Railway Limitedへ会社名称を変更。

  日立が納入する車両数は、9両編成電車7編成と5両編成電車22編成の計173両(29編成)です。5両編成電車を組み合わせて10両にするなど、運行計画に合わせて車両編成をフレキシブルに構成して運行させることが可能となっています。

日立レールイタリア社 CEO モーリッツィオ・マンフェロット(Maurizio Manfellotto)のコメント

  「日立レールイタリア社が新しい鉄道車両の生産拠点として選ばれたことを大変うれしく思います。この車両は、ロンドンと南西部を結ぶ路線において、より高速で快適な価値ある鉄道移動を提供します。GWR社と、車両リース会社であるEversholt Rail(エバーショルト・レール社)の関係者は、日立レールイタリア社のピストイア工場を見学し、我々のエンジニアリング力と生産の品質を高く評価しています。ピストイア工場での生産についてGWR社と合意できたことは、日立グループの一員となった日立レールイタリア社の高度な生産体制を裏付けるものです。今回の決定により、将来に向けた生産機会が拡大すること、そして、日立レールイタリア社の従業員が日立のグローバルな車両生産体制の一部としてお客様に貢献できることを、大変喜ばしく思います。」

グレート・ウェスタン・レールウェイ社 Managing Director マーク・ホップウッド(Mark Hopwood)のコメント

  「『AT-300』の導入は、ロンドンと南西部を結ぶ路線の車両を大幅に置き換えることで、座席数の増加や、移動時間の短縮と運行本数の向上を実現する、GWR社の戦略の核となるものです。世界最先端の高速車両を提供しており、納期の遵守とコスト管理において十分な実績を有している日立レールイタリア社とともに、このプロジェクトに取り組むことを大変喜ばしく思います。」

  納入する車両「AT-300」は、2012年に受注した英国運輸省(DfT:Department for Transport)の都市間高速鉄道計画(IEP:以下、Intercity Express Programme)向けに設計されたClass 800シリーズをベースにしており、電化区間だけでなく、非電化区間でも走行するために、車両の床下にディーゼルエンジン付き発電機を装備しています。今回の車両は、英国西部のデボン州やコーンウォ−ル州での急勾配に対応すべく、エンジン出力をIEP向けの車両よりも向上させています。
  また、ロンドン−ニューベリー間の電化区間に加え、プリマス−ペンザンス間の長い非電化区間をディーゼルエンジン付き発電機からの電力を使用して走行するため、IEP向けの車両よりも大型の燃料タンクを備えています。

標準型都市間車両「AT-300」車両について

  日立が開発した標準型都市間車両「AT-300」は、高速での都市間交通向けに設計されており、シリーズには、2005年に受注し、英国のロンドン・セントパンクラスからドーバーを結ぶ高速専用線と沿線のケント州在来線を走行するClass395や、2012年に受注したIEP向けのClass800/801などがあります。最高速度はClass395が225km/h、Class800シリーズが201km/hです。

以上

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