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企業情報ニュースリリース

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2015年8月5日

インド国営製鉄会社向けに熱間圧延設備用の電機制御システム一式を受注

  株式会社日立製作所(執行役社長兼COO:東原 敏昭/以下、日立)は、このたび、三菱商事株式会社(代表取締役社長:小林 健/以下、三菱商事)から、インド共和国(以下、インド)の国営製鉄会社であるSteel Authority of India Limited(以下、SAIL)が同国東部オディッシャ州のルールケラー製鉄所で計画する熱間圧延設備(年産300万トン)用の電機制御システム一式を受注しました。
  今回受注した電機制御システムは、可変速モータ、インバータドライブシステム、プロセス制御用システム、生産管理システムから構成され、2018年初旬に竣工予定です。

  ルールケラー製鉄所の新設プロジェクトは、三菱商事とインド最大手の建設会社Larsen & Toubro社(以下、L&T)の共同企業体がSAILから受注したものです。機械設備・電機制御システムは、三菱商事が主契約者として契約全体を取りまとめ、本年1月に三菱日立製鉄機械株式会社とSiemens AG(シーメンス)の合弁会社として設立されたPrimetals Technologies Ltd.(プライメタルズ・テクノロジーズ)が技術取りまとめ、および機械設備の設計・供給、日立が電機制御システムの設計・供給を担当します。また、L&Tは現地工事を担当します。

  日立は、熱間圧延機用の大型可変速モータに誘導電動機を標準採用している唯一のメーカーであり、高い堅牢性と保守性を実現するとともに、全てのライン駆動用モータをエネルギー効率の高い回生機能付きPWMインバータドライブシステム*1で駆動する方式を採用しています。また、プロセス制御用システムでは、製品の品質を決定付ける精密な板厚制御や温度制御をリアルタイムに行うほか、圧延中の実績データから材料の冶金特性の変化と機械特性をシミュレーションすることで、鋼板の強度や加工性などを予測するMPPS*2(材質予測システム)などの先端技術を提供し、高級・高機能材の生産を志向するSAILを支援します。さらに、スラブの受け入れからコイル・鋼板の払い出しに至る熱間圧延プロセス全体をつかさどる高度な生産管理システムを採用し、ITと制御をワンストップで提供することでSAILの生産性向上に貢献します。今回の受注は、こうした日立の鉄鋼電機システムの高い性能と信頼性、豊富な実績が評価されたことによるものです。

  インドは、2014年に約9,000万トンだった年間粗鋼生産を2025年までに3億トンまで引き上げる計画であり、製鉄各社は設備投資を計画中です。日立は、インドにおいて、本プロジェクトの実績を契機に、これまで実績がある民間企業向けだけでなく、国営企業のプロジェクトにも積極的に参画していく計画です。
  日立は、鉄鋼電機システムのグローバル展開を通じて、世界中の製鉄会社の安定操業・効率経営に貢献していきます。

*1
PWM(Pulse Width Modulation)インバータドライブシステム: 交流電源を電力半導体スイッチを使い直流に変換し、直流電源を同スイッチを用いて交流に逆変換する過程で電圧・周波数を制御してモータを自由自在に回転させる装置。
*2
MPPS: Material Property Prediction System

受注概要

最終需要者 Steel Authority of India Limited
受注元 三菱商事株式会社
納入先 ルールケラー製鉄所(インドオディッシャ州)
受注内容 熱間圧延設備用電機制御システム一式(可変速モーター、インバータドライブシステム、プロセス制御用システム、生産管理システム)の設計、製作、納入
受注年月 2015年7月
竣工年月 2018年初旬

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 産業プラント営業本部重工部 [担当:安食]
〒170-8466 東京都豊島区東池袋四丁目5番2号
電話:03-5928-8163(直通)

以上

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